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【小】ファイアーエムブレム〜封印の剣〜【説】
1/2頁 (10件)
7: 01/22 21:09 ID:mM
ルトクラ小説〜
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反響あったら続き書きます クラリーネのもとにルトガーが訪れたのは、進軍中のリキア同盟軍がある宿場街に駐留していた、そんな一日のことだった。

「二人きりで話したいことがある…」
そう告げられ、クラリーネは街の郊外までルトガーに付いて歩いて来たが、一向に話し出す気配がない。前を俯いて歩くルトガーの背中に、声をかけようと近付く。
ルトガーはゆっくりと振り返った。
「あ…!!」
ルトガーに強く腕を掴まれ、クラリーネは紫色の瞳を見開く。
「あなた…?」
二人はしばらくの間見つめ合った。

眉を寄せたままルトガーは口を開かない。重苦しい沈黙が流れる。
「……」
ルトガーは痺れを切らしたように舌打ちをするとクラリーネを抱き寄せた。
「…ルトガー?」
「クラリーネ、俺は…!」
先を紡ぐことが出来ない。続く言葉が出てこなかった。
腕の中のか弱い存在は、そっと扱わないと壊れてしまいそうだ。まるで美しく儚いガラス細工のようで。
この少女が自分にとって欠くことの出来ない存在だと気付いたのは、いったいいつだったか…
復讐以外に自分の望むものはない、そう思って、いやそう自分自身に思い込ませて来たのに

いつから俺は間違えてしまったのだろうか…


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sage
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