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負けるなふたみー
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4: 05/02 04:29
黄泉の国物語 26 「・・・宇宙人であったろうマギ族の直系は かつての古代の世界大戦が何回も行
われたせいで 今や私一人しかいないだろう。いや生き残りがいたとしてもこうして
人とは違う単位の生命を得て幸せに居る事にはなっていないだろう。例えどんなに命
が長かろうと その実が何であるかを知らねばここへはやって来れないし その力は
厄介者でしかない。この観念世界と言えども世界の事象のすべてに通ずるこの地には
 押しなべて支配者を望む者が一度でも訪れる事をあこがれただろうが その為には
マギの秘法を知らなければ来れない。そんな中でお前さんは幸か不幸かやってきたの
だ。」「・・でも・・・」「そうさな しかし人が死に至る時は誰でもが通り抜ける
道でもある。ここを支配すること或いは自由に出入りする事は 不死身の体に近い命
を得た事になる あの聖者や悪魔を演じた爺さんのようにな。」「が その実態とは
大きくかけ離れて 全く普通の人類でマギの血や秘法の無い者であらば 阿鼻叫喚の
声に半狂乱するのが関の山であろうのう。お前は幸か不幸か来て正気に戻ったのだ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「まだ自分の宿命を 受け入れてもらえないようだな。そうだな時間はたっぷりある
が そうそう遊んで怠けては 又大きな過ちに陥るようだ。よし邪推の山の真実の木
を案内してやろう。そうすればここがどんな所か理解が早いかも知れぬ。恐らく君は
先祖帰りでの能力でここにいるのだろうから。だれもがあこがれたこの楽園を理解し
ないとは欲ののない。まあそれだからここにいるのだろうがのう。」「らくえん」「
そう この黄泉の地暗黒の地が エデンの園であった事もかつてはあった。閻魔の所
へ行けばそれはわかる。美しい花園と満ち足りた光の下でおいしい果実が常にたわわ
に実り 人は酒池肉林に明け暮れ連日宴を開いておる。それは受刑者の天罰としてな
。」「てんばつ」「ああ 楽しい事は人は快楽と誤解しているようだが 賢人達いや
今後仏になる事を約束された如来達には 苦痛この上もない事であろう。特に我らの
マギの血の無い人類にとってはのう。じゃが此処で間違えて その心地良さにはまっ
て快楽にふける事があれば 時の流れは加速して あっという間に又現世まで誕生に
走りつまらぬ人生 いやもう人としての生命に戻れぬやも知れぬ運命を持つ。

 

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sage
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