[*]前 次[#] [0]戻 [4]履歴
[1]最新 [2]最初 ▼[3]コメント欄
214:(´∀`)´_ゝ)゜Д)*゜ー) ◆apfipZk6 06/27 18:39 [sage]
久しぶりに続きを書きます。
誰もいないならイマノウチ!僕たちは切ない恋をする…気にならないはずがない。あの時の妹者は今までよりも雰囲気が違っていた。
それに、雰囲気に流されてしまわなかった自分に喝采を受けたい。
「所詮は−…」
そう、彼女は「妹だ」血の繋がった実の妹なのだ−…弟者だけではなく兄者も感じているであろう、
境界線の向こうに見つめたまま地団駄を踏むことしかできないことを。翌日、家族全員で朝食をとる時の妹者は何ら変わりないものだった。
二人は複雑だった、いやごく普通の風景や関係が穏やかなはずから
まったく違うものに変わっていたからだろうか。
母者はいざ知らず、妹者に二人の心情の波を乱せる言葉をかけた。
「一昨日、珍しく男子と一緒に帰り道を歩いていたじゃないかい。
仲が良いんだねぇ」
「…うん、普通なのじゃ?友達ぐらいいるのじゃ!」
「おや、友達だったのかい?てっきり彼…」
ガタン
母者の暢気な言葉を遮るように、妹者はわざとらしく立ち上がる音をさせた。
「時間が迫っているのじゃ!遅刻したらまずいのじゃ、じゃいってきます!」
「あ、そうだね。気をつけるんだよ」
母者は話を逸らされてることに気づかないまま、妹者を見送った。
二人は妹者の様子を頭で思惟していた。
その内容は兄弟さながらに同じものだった。「なぁ、弟者よ」
「?何だ、兄者」
「彼氏に決まってるとは考えがたい」
PCに向かっていたはずの兄者がぐるうりと身体ごと向けた。
弟者は珍しいな、見たがっていた画像に目をくれないとは…と不思議に思った。
それを言ったら、殴られるか喧嘩するだろうが。
「妹者には彼が出来てもおかしくないんじゃないか?」
「なら、彼女が出来ないのは何故だ」
「お前…、今までの行いを胸に手を当てて考えてみろ、兄者よ」
兄者は弟者の答えに上の空だった。何かを考え込むような顔だった。
そんな兄者に弟者はじっと見た。兄者は動かない。
「なぁ」
「弟者、女性を意識したりはしないか?」兄者の言葉に息を飲んだ。どうか、どうか芽吹かないようにどうか、どうか水を与えないようにどうか、どうか光を与えないぐらいの深い闇の影に埋めてください…続く。
とりあえずトリ付けました…。
[*]前 次[#]
▲[6]上に [8]最新レス [7]ピク一覧