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8: 10/12 13:43
苑子は高級マンションでリッチな生活をしているお嬢様であった。
教育は専属の家庭教師。
当然ながら、愚民のいる公立校なんて行くわけが無い。
料理も一流のシェフが腕を振るった栄養が計算されたものだけが食卓に出される。
そんな徹底管理された環境にありつつも寂しさと息苦しさを感じていた苑子は、こっそり出会い系サイトに登録して貴公子の登場を待っていた。
苑子の美貌に躊躇しているのか関わる者がいなかった彼女であるが、ある日、１人の男からメールが来た。
それから数週間やり取りを続け数ヶ月経った後、「あなたのような素晴らしい女性と是非お会いして話がしたい」と言われた苑子は、これを快く引き受けた。
駅のホームでそわそわしながら待っていた苑子は驚愕し唖然、呆然とした。
その男はあまりに見窄らしいボロボロの衣を纏い、ニタニタ笑いながら白目を剥いて鼻水を垂らしあ歩み寄ってきた。
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