マターリエッチなSSを公表するスレ


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マターリエッチなSSを公表するスレ

1: RF:2002/04/28(日) 01:54 ID:zi/Inp36
では、後はお任せ

298: test:11/05/12 02:18 ID:2E
「そこまで!!各自動かなくていい、向きだけこっちに寄越しな!」
視界の隅に捉えた雲の端の端は靄がかった黄色みを帯びている。
声を張ると上下に散らばっていた白と青のヤツラが、ちぎれ雲を背景として、暴れながら次第にこちらへ首を揃える。
掲げられる鈍った光があちこちでゆらめく。
差し当たり、人馬とも負傷の有無を口頭で確認してのち、大雑把に諸注意を与えて解散。
楽だからといって羽目を外すな、なんて野暮ったい事は言わない。これがエデッサの奥方辺りに替わればありそうなことだが。

夜風が雨戸を叩く。が、今はあまり耳に入らなかった。
目の前一杯に、あどけなさの残る少女の顔がある。
普段穏やかな目元はあちこちをさ迷い、かと思えば時折伏せられ弧のてっぺんを変える。
勿体ない。言葉が脳裏に浮かび、そんな己に驚く。
「……あんたが言った事だよ。自分で解ってないのかい」
反射的に引かれた肘を掴み直し、問うたげに目を覗き込む。
唇に指を沿えながら。
「たぃ、ちょう……一体これ、は、どう――」
(あたしが聞きたいけど)
健気に喋るから指先がふにふにと揺れる。のめり込みそうな位滑るのが面白く、そのまま指を止めてみる。
「"将軍"のお通りは確実だ。休息なんてそれに間に合わせれば十分さね」
「皆は万ぜ、ん……で、すが……ぁなたは、」
声が掠れて、少女が強張った顔をわずかに動かそうとする。"白い悪魔"の爪がかかっていた。
「バカだねぇ。ビビる位なら、人の詮索なんてよせばいいのに」
「……申し訳、ありません」
少女が力を抜くのを見て、シグーネは大きめな唇を笑みに吊り上げた。
「だが気持ちは頂いとくよ」
朱の抜けない少女の頬に、その唇が押し当てられる。うすく濁った衝動がシグーネを心地良く動かし始めた。

「!」
体温の低い指でなぶられる桃色の唇へ、軍章の紫紺に彩られたそれが喰らいつく。
娘の顎が動いたがそよ風程にもならない。むしろ、暴れないその律儀さに呆れてしまう。
まだ了承も取ってやしないが元からそれはそれ。
吸いついて余す事なく、離せば血の集まるように。力のかかる個所はじりじりと広がり、熱を点して増えていく。
奉仕の始まりと同じようで、印象は格段にちがう。
敏感なところを咥え、ゆったりと歯先で押す。息を堪えて眉を顰めるさまがシグーネに宿る得体の知れない感情を増幅する。

頬の内側のざらつく辺りに舌の先がくすぐるように触れる。
掴んでいた肘を放すとだらしなく下がり声が漏れた。
両手で仰向かせ執拗に撫ぜれば唾液が滲み、こちらの頬まで締められる。
感触は堪えきれるものじゃないと知っている。阻まんとして、もしくは圧に導かれ捻りこむ。
塗り込めると唇の端が拡がる。
いたぶるように歯の隙間を出し入れすれば断続的にかぶりを振ろうとするので一度解放してやる。
無論、充分焦点の合わないうちに再度娘の唇を塞ぐ。

身体が何やら安定しない。見れば少女の下肢が震え、しがみ付かれている。
「……済まないね」
仮眠用の長椅子があった。部屋の持ち主とは行動様式が合わないと思っていたが。
腰を支えると少女はシグーネに導かれるがままのたりと座った。
ぽうっと見上げたまま、息をついている。
「どちらかといえば気休めみたいなもんさ」
「……きいた……こと、無いです」
胸当てに手を押し当てふらふらと口にする。
「ま、人によるだろう。じっとしてな、イヤでも判る」
このような輩がいたと聞き覚えはあっただけに、流石の女猛者も歯切れが悪くなる。

眼差しに刃向かう気配は見られなかった。むしろかすかに妙な光をためてこちらを向いている。
「隊長……」
了承の言葉を呟いて、少女の頬がひときわ赤くなる。
よその隊以上に中々拝めない色だ。
生業に求められる性質上、駐屯地にいる元同期や、そのすぐ下など、私生活までお堅い奴もいるにはいる。
本来近い類だったろう、この部下の見せる柔順さが、状況を後押しする。
こんなのまで時代のうちか、とシグーネは誰かに向けて粗末な皮肉を吐く。


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