部隊コード:8820(イリア天馬騎士団編)-U


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部隊コード:8820(イリア天馬騎士団編)-U

1: 手強い名無しさん:08/05/03 18:21 ID:PM
更新間隔が長くなってしまっていますが誠意執筆中です。
今回は前作以上に長編化しそうな感じなうえ、
オリジナル要素が強く(というか、こんな展開になんの?!がコンセプト)読み手の意見も大きく分かれると思います。
まだ楽しんでくださる方がいれば幸いです。


138: Chapter2-2:闇に彩られし者:08/05/05 11:58 ID:2U
思いもよらない話が続々と出てくる。
あれだけアルマを可愛がって重用していたイドゥヴァが、たった一度の失敗で彼女を破門としたと言うのである。
それにしても、随分ムシのよい話である。
今まで直接言ったにはないにしろ、散々団長のやり方を非難してきた人間が、
今となって考えに共感しているといって握手を求めてきたのである。
ここまで露骨なやり方であれば、誰でも何か裏があるのではないかと思うのは当然かもしれない。
隊員の一人が、ティトの横へ寄り、耳打ちをする。
(団長、これは明らかに罠です。 きっとイドゥヴァ部隊長と意を通じて、何か悪いことを企んでいるに決まっています。)
ティトは改めてアルマのほうを見てみる。
彼女は笑顔で、大人しくこちらの反応を待っている。
今まで彼女は、イドゥヴァ部隊長の右腕として新人ながらその働きは目を見張るものがあった。
ところが今回、そのイドゥヴァに破門されたというのである。
有能な部下を、そう簡単にこちらへ引き渡すはずがない事は誰でも分かる事だ。
(めったなことを言うものではないなわ。 証拠は無いし。)
(ですが・・・。)
しばらく耳打ちが続く。 しかし精鋭部隊である第一部隊は業務が立て込んでいて、
あまり時間を裂くことが出来ないこともまた事実だ。
今日も例に漏れず、ミーティングが終ったら即エトルリアに飛んでいかなければならない。
エトルリア貴族との間で傭兵受け入れの打ち合わせがあるのだ。
ティトは隊員たちの意見も最大限尊重したかかったが、今回は自らの判断を通した。
「・・・いいわ。 貴女の実力を認めて、第一部隊所属の騎士として今日から任務についてください。」
「ありがとうございます。」
「だ、団長!」
その場にいた誰もが、ティトはこの青二才を突っぱねると思っていた。
それなのに、団長は全く逆で、アルマを受け入れると解答したのだ。 しかもあろうことか、彼女の実力を認めた上で、だ。
もちろん周りからは、思いとどまって欲しいという気持ちが言葉になってティトを囲んでくる。
「ただし。」
その仲間の言葉を遮って、ティトは一声放つ。
その声に、部下達はすぐに言葉を喉元に留める。
団長のことである。 きっと何か考えているに違いない。 部下達はその後に続く言葉を信じた。
「そろそろ入団二年目になるとは言っても、私から見れば、貴女はまだまだ経験不足の新人よ。
イドゥヴァさんの部隊ではどういう扱いだったか知らないけどね。
単独で行動する事は基本的にないと考えて。 正当な理由がない限り、今までのような勝手な行動は謹んでちょうだい。
要は、何かするときは周りに相談するか、私の許可をとって。
これを守らなかったら、即十八部隊へ配属を命じるわよ。 それに同意できるなら、これからエトルリアに行くから用意をして。」
アルマは無言で笑みをこぼすと、再びティトや先輩に頭を下げる。
「これからは心を入れ替え、先輩方に従っていきたいと思います。
どうか正しい判断で私を導いてください。 よろしくお願いします。 では準備してきます。」
アルマは馬屋のほうへ走っていく。
何かすごい嬉しそうだったが、本当に破門されたのだろうか?



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