ナイルパーチの環境と経済と社会


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ナイルパーチの環境と経済と社会

1: 名無しさん@ヒッキー:06/12/23 10:43 ID:gmb7Cjxw
ナイルパーチをヤフーで検索
http://search.yahoo.co.jp/search?p=%A5%CA%A5%A4%A5%EB%A5%D1%A1%BC%A5%C1&fr=top_v2&tid=top_v2&ei=euc-jp&search.x=1&x=12&y=10

2: 名無しさん@ヒッキー:06/12/23 10:47 ID:???
日本ではスズキとして輸出されている
http://www.asahi-net.or.jp/~jf3t-sgwr/inyushu/nairuparthi.htm
ナイルパーチ Lates niloticus

 数年前から,スーパーで「スズキ」と称するスズキではない切
り身が売られはじめました.しかし,詐称はまずいということに
なったのか,そのうち「スズキ(ナイルパーチ)」となり,その
うちナイルパーチでも売れることがわかったのか「ナイルパーチ」
として出回るようになり,そして,ついには原産地まで冠して「
ビクトリア湖ナイルパーチ」として売っていました.たしか今年
(2001年)の3月頃のことです.

 ナイルパーチの全身がわかる写真は持ち合わせてないのですが,
日本のアカメ(L. japonicus)とほとんど同じ姿をしています.

 食べると,結構な美味で,フライパンで焼いて塩こしょうで味
付け,レモン汁をかけるとかなりいけます.同属のシーパーチ
(バラマンディ)(L. calcalifer)は東南アジアで盛んに養殖
され,食用魚として一般的ですから,うまいのも当然といったと
ころでしょうか.(ただし,マーブルゴビーのほうが断然うまい
と思う)

 しかし,日本にやってくる「ビクトリア湖」のナイルパーチは
とんでもない問題を抱えているのです.

 ビクトリア湖はケニア・ウガンダ・タンザニアの3国の境界に
ある巨大な湖です.広さの割に浅い湖で,1万数千年前に一度干
上がったとされています.そこには十数年前まで数百種のシクリ
ッド(カワスズメ)が生息していました.遺伝的な調査などから,
それら数百種が単一の祖先から分化を遂げたのは約1万年前に干
上がったあとの出来事だと考えられています.これは,まさに爆
発的としか表現できない急速な多様化であり,世界でも稀な進化
生物学的に興味深い場所です.もちろん,その数百種が適切な
「種」として認識されうるものかどうかという疑問もあります
が,色斑や生態が互いに異なり,同系交配する集団が多数存在し
ていたわけです.そして,そこには本来ナイルパーチのような強
力な魚食魚はいませんでした.ナイルパーチを持ち込んだのは人
間でした.

 そしてナイルパーチが移入されてどうなったのか.

 ナイルパーチは大増殖し,シクリッドは激減,湖の食物連鎖は
単純化し,ユスリカやエビばかりが目立つようになったというこ
とです.こうして世界的に最も価値ある場所の一つだったビクト
リア湖は生態学的に大きく破壊されてしまったわけです.
 そして,大量に採れるナイルパーチが日本にもやってくること
になりました.

 たとえおいしくても,それは世界的な財産を食いつぶしてでき
た味だったのです.

 今後ビクトリア湖がどうなるのかは,わかりません.しかし,
以前に戻らないのは確かでしょう.



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