D.C.ダ・カーポサイドストーリー小説スレ
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D.C.ダ・カーポサイドストーリー小説スレ
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名無しさん@お腹いっぱい。
:04/04/22 23:32 ID:PBZt1eKQ
ルールは特になし。
ダ・カーポのキャラが出てればどんな話でもOK。
できるだけ長文にしないように。
65:
62の続き
:04/05/30 08:00 ID:cQnpe7Pk
「えっ!? 頼子さん、今なんて?」
「え? 今、私、何か言いましたか?」
頼子は洗い物の手を休めると、涙で濡れた顔で音夢の方を見た。キッチンの水が流しっぱなしになっている。
「確か『私の本当の正体は猫』という風に聞こえたんだけど。私ね、仮に頼子さんが猫だったとしても、私、そんなことはどうでも良いと思うの。人を愛するのに、猫とは人間とかは関係ないと思うんだけど。猫だから人を愛してはいけないという決まりは無いんだし。。」
音夢は少し驚いてはいたが、頼子にゆっくりとした口調で話し掛けた。やはり、音夢は頭の良い娘だ。驚いたことにあっても自分の意見をはっきりと言える。
純一だったらこうはいかないだろう。
「え〜っ! 頼子さん、猫だったんですか〜?」と、
腰を抜かさないばかりに驚いたかもしれない。
頼子は音夢の話を聞いて、前に屋敷にいた頃を思い出した。
「頼子、おまえは猫だけど、『人を愛する』ことって知ってる?」
初音島の大きな屋敷に住む鷺澤美咲は椅子に座り、自分の愛猫を膝に乗せると話し掛けた。
「にゃ〜」
猫はにっこりと美咲に微笑んだ。微笑んだ、と言うよりは美咲にはそう見えたのかもしれない。
「『人を愛する』にはね、自分も相手に好きになってもらわなければならないの。猫であるおまえには難し過ぎたかな」
美咲は猫に微笑んだ。美咲は屋敷をいまだに自分の意思で出たことが無い。
「音夢さん、私に純一さんを愛する資格ってありますか? こんな私でも純一さんは私のことを好きになってくれるでしょうか?」
頼子は洗い終わった食器の水分を布巾で取り始めた。まだ、涙は止まらない。
「兄さんが頼子さんのことをどう思っているか、それが問題ね。頼子さんに好意は持っているようには見えるけど」
つづく
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