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19:雪のしぃずく 03/25 19:01 ID:EA 59-171-190-65.rev.home.ne.jp
季節は冬…
この街は良く雪が降る…
今日もそうだった。空からは銀色の粒がゆらゆらと落ちてくる…
それが月光に照らされ、幻想的な光を放つ… ギコは待っていた。恋人のしぃを…待ち合わせの時間からだいぶ経つが、まだしぃはこない
しぃとは付き合って3年目になる、周りがうらやむほどギコとしぃの仲は良く、まさに「お似合いのカップル」であった。
空から降る雪は止んだようだ。しかし、むろん外の気温は低い、ギコが息を吐くと、息が真っ白になって見えた。
「遅いなぁ…なにやってんだ…」
ギコは思わずそう呟く、今までしぃがこんなに遅れたことは無かったのだが…
「ギコ君っ♪」
明るい声が聞こえたかと思うと、ギコの頬に何やら熱いものが…
ギコは振り返る、そこには缶コーヒーを二つ持ったしぃがいた。
「ギコ君遅れてごめんね、あったかいコーヒー買ってきたから許して」
そう言うと、しぃは屈託の無い笑顔で笑いながらギコに缶コーヒーを手渡す。
「…サンキュ」
ギコも笑いながら言った。ギコは、いつもしぃの笑顔を見ると、それだけで自分も笑顔になるのだった。 * * *ギコとしぃは、夜の公園の小さな橋の上で、光る満月を見ていた。橋の下では、小川が心地よい音色を奏でている
「来年もこうやって…ずっといられるといいね…」
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