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22:雪のしぃずく 03/25 19:28 ID:EA 59-171-190-65.rev.home.ne.jp
ギコは、走った…全速力で…しぃのいる病院まで…!
(しぃ…頼む…無事でいてくれっ……!)
ギコは心の中で何度もそう思いながら、さらに走る…しぃの明るい笑顔…あの笑顔をもう一度見れると信じて…
やがて…空に黒い雲が落ち、雷鳴が轟いたかと思うと、雨が降り出した。カン…カン…カン……踏切の音…そして、ガタゴトと言う音と共に電車が通る
「はぁ…はぁ…くそっ…! こんなとこで足留め食らってる場合じゃないのに…」
ギコは踏切の前で、電車が通り過ぎるのを待つ…そして踏切が上がり、ギコはすぐに駆け出した。やがて…しぃのいる病院までたどり着いた。ギコはしぃの病室に向かう…
「しぃーーーーーーっ!!!!」
ギコは、しぃの病室の扉を開けた。そして…ギコは目に映ったその光景に息を呑んだ。しぃは…血まみれでベッドに横たわっていたのだ。真っ白な病室のベッドのシーツは、しぃの鮮血で真っ赤に染まっていた。ベッドの横にぶらりと垂れたしぃの手からはまだ血が滴り落ちていた…ポタ…ポタ…と……
「ここに運ばれたときには…すでにもう…」
病室の中にいた医者が言いにくそうに言った。
「そんな…ウソだろ…しぃが…しぃが死んだなんて……」
ギコは少しずつしぃに近づく、ギコの目にしぃの顔が映った…あの明るかったしぃが…笑顔がとても可愛かったしぃが…もう笑う事が出来ない…
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