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34:雪のしぃずく 03/25 19:57 ID:EA 59-171-190-65.rev.home.ne.jp
ギコは、耳の中に入ってくる罵声をまともに聞いてはいなかった。なにせ今のギコは頭の中が空っぽに等しいのだ。がらんどうのようなギコの頭では今、自分がヤクザにからまれているという状況自体を把握できなかったし、そもそも把握しようとも思わなかっただろう
「何とか言えやオルゥアッッッ!!!」
ドスッ…! 鈍い衝撃がギコの腹に伝わる、じわじわとギコの腹は痛み始めた。しかしヤクザはそれでもまだ殴るのを止めなかった。
「死んだ魚みてぇな目ェしやがってヨォ!!! フラフラしてんじゃねえ!」
ギコの顔は、チョン二ダとの戦いに加え、さらに今殴られてるのでひどい顔になっていた。「殺してくれよ…」ようやく言葉が出た。ギコはポツリとそう言ったのだ。
「あ?」
ヤクザはギコの言葉が理解できないのか怪訝そうな顔をした。
「俺は…もう…生きていたくないんだ……うっ…うう…」
ギコは涙を流す。その場に土下座をするように崩れ落ちて…
「………」
ヤクザはそんなギコを見て殴るのを止めると、泣き崩れるギコの胸倉を掴んで無理矢理立たせた。
「小僧……テメェ何かあったな………ハナシ聞いてやんよ…ツラ貸しな」
ヤクザは少し笑ってそう言うと、ギコを無理矢理引っ張って連れて行った。ギコは抵抗しなかった。しばらくして…ギコはヤクザに路地裏にある怪しげなBARに連れて行かれた。ギコはヤクザに連れられるがままにBARに入る
「よう、つー久しぶりだな」
ヤクザはカウンターにいる女に話しかける
「アヒャヒャ…珍しいじゃないかい8頭身さん、誰かと二人でここへ来るなんてさ」
つーと呼ばれた女はギコの方を見てそう言った。
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