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352:嵐の日の荒らし 01/08 17:22 [sage]
ケンタ「マリナー!」 ケンタはまた叫んでいた。
その直後だった。前方から1匹のムウマが現れたと思うと、突然ケンタの周りを人懐こそうに飛び回る。?? 野生のムウマがこんなに人間に近づいて来ることなんてないはずだ。ケンタは直感した。
ケンタ「マリナのムウマか?」 思わず問い掛けると、ムウマは大きな目でこちらを一瞬見、そして遠ざかって行く。
ケンタ「そっちにマリナがいるんだな。」 そう言うと、ムウマの後について先へ進んで行った。
しばらく行くと、やや平地が続く場所に出た。川の流れも少し緩やかになっていることに気付く。突如、ムウマが川沿いの道を逸れ、その横に広がる木立の中に入って行く。ケンタが木立の前で一旦足を止め様子を窺っていると、一つの声が聞こえてきた。
マリナ「あ、あれ? ムウちゃん、どうだった? ジュンイチは無事? 会えた?」
久しぶりに聞く声に、ケンタは安心して胸を撫で下ろすと そちらに向かって歩き出す。足音に気付いたのか、一本の木のそばでしゃがみ込んでいた少女がこちらを見る。
353:嵐の日の荒らし 01/08 17:42 [sage]
マリナ「えっ? ジュンイチ? …じゃないよね、えっと…。」 月の明かりが逆光になって顔が分からないらしい。
マリナ「あ、分かった!ワタルさま!」 その言葉に思いきりずっこけるケンタ。
ケンタ「何だよ、それ。せっかく探しに来てやったのに。」
マリナ「え? あ、ケ、ケンタ? ご、ごめん。で、でも何でケンタがここにいるの?」 マリナは俺がここにいることにひどく驚いているらしい。
マリナが服も替えずびしょ濡れの状態なのに気付いたケンタは、その問いに答えるのは後回しにすることにした。
ケンタ「おい、マリナ。服、乾かさないと風邪引くぞ。」
マリナはそんなことよりも状況を知りたいらしく、矢継ぎ早に質問を投げ掛けてくる。
ケンタ「待てよ、マリナ。今、火を焚いてやるから それまで待ってろ。」
マリナ「うん…」 自分に対する気遣いを感じたマリナは、ケンタに素直に従うことにした。
354:嵐の日の荒らし 01/08 17:44 [sage]
ケンタの指示で、焚き火の材料を集め出すケンタのポケモン達。マリナはそんな様子を暖かく見守っていた。ケンタはいつだってこんな感じだ。自分のことは後回しにして、先に相手を気遣い行動する。そんな行為がマリナはとても嬉しかった。
しばらくして、焚き火も完成した。ポケモンたちをボールに戻すと、ケンタは背後の木々が茂る方へ歩を進める。
ケンタ「俺、こっちにいるからお前はそこで服脱いで乾かしてろ。」
素っ気ない口調でマリナにそう言う。別にクールに決めようと思ったのではない。マリナを意識すると上がってしまい自然とそういう態度になってしまうのだ。
355:嵐の日の荒らし 01/08 17:45 [sage]
マリナ「待って、ケンタ。」 マリナが声を掛けてくる。
マリナ「ケンタはここで火に当たってて。私が向こうで着替えてくるから。」
ケンタ「それならそれでいいけど。」 わざわざケンタの目の前に来てそう言うから、ケンタも思わずそれを受け入れてしまった。マリナはすぐさま木々の生い茂る側に向かう。
マリナ「ケンタ、見に来たかったら来ていいよ。」 明るく言うマリナに、
ケンタ「誰が行くかよ、バーカ。」 と多少照れながら言葉を返すケンタだった。
356:嵐の日の荒らし 01/30 19:43 ID:Yw [sage]
焚き火の前で身体を温めながら会話する二人。空には相変わらず、月が燦々と地上を照らし続けている。山のあの中腹辺りの平地でツチームを助け出したマリナとジュンイチであったが、ちょうどその後山道を登って来たロケット団とすぐに争いになってしまったという。何とか二人で応戦しようとしたが次第に崖ぶちに追いやられ、繰り出されたハガネールのアイアンテールがマリナのすぐ横に落ちたと同時に地面が割れ、マリナは崖から転落したのだそうだ。その後 マリナは川に落ち、何とかアリゲイツを取り出すと流れに必死に抵抗し、ここでようやく岸に上がれたという訳だった。ケンタも自分の知っていること全てをマリナに話した。マリナはジュンイチが無事だったことに心からほっとしているようだった。
マリナ「ケンタ、私のことが心配で探しに来てくれたんだよね、ありがとね。」 マリナは明るい感じでにこやかに言う。
ケンタ「ま、まあな…。」 ケンタはマリナの方を一瞬見、照れたようにすぐ視線を逸らす。
357:嵐の日の荒らし 01/30 19:47 [sage]
今のマリナの格好は、ただ一枚の大きなタオルで身をくるんでいるだけだった。着替えると言っていたので替えの服を持っているのかと思っていた矢先、バスタオル一枚を身体に巻きつけて出てきたのには正直驚いた。今 話してる中でもそんな格好なので、マリナを直視できないでいた。月の光が注ぐ中、マリナの姿は異様に美しく感じられた。
マリナ「あのポケモン、大丈夫なのかな? ロケット団に捕まってなきゃいいけど…。」 マリナが心配そうに言う。
ケンタ「ああ、そうだな。」 どうにかしたくても、今の自分達にはどうすることも出来ない。
ケンタ「まあ、朝になってから考えよう。とりあえず一旦、山を降りてそれからだ。」
夜も更けてきたし、今日はここで野宿することにする。寝支度しようと立ち上がったその時だった。ごごっ!がっ! 突然おかしな音が、木々の生える方向から響く。ケンタがすぐにその音のした方を見ると、一瞬だったが何かが地面に入って行くのが見えた。
358:嵐の日の荒らし 01/30 19:49 [sage]
マリナ「な、何?」 マリナが声を上げる。
ケンタ「あのポケモンだ。地面に入って行くのが一瞬見えた!」
地下からの振動音がこっちに近付いて来ているのが分かる。ケンタは焦りだす。やばい!! そう思ったと同時にケンタとマリナの足元の地面から不意にそのポケモンが飛び出してくる。ケンタは咄嗟にマリナを突き飛ばし、危険から回避させる。しかし自分の方は、もろに相手と直撃し吹っ飛んでしまう。そして、投げ出された体は地面に思い切り叩きつけられてしまった。
マリナ「ケ、ケンタ!」 心配そうに叫ぶマリナの声。
ケンタ「いてて…」 ケンタは打ち付けられた肩を押さえながら、どうにか立ち上がる。
359:嵐の日の荒らし 01/30 19:50 [sage]
目の前のポケモンにとって、人間は全て敵なのだ。助けようとしたマリナやジュンイチの行為も、相手にとって何も理解されていない。全てはロケット団があんなひどいことをしてくれたせいだ。ケンタは体中に悔しさが込み上げてきた。ロケット団のような連中がいる限り、人間とポケモンは信頼しあって共存していけない。くそっ。自分が想っている理想に反して、現実は全く違った状況下であることにケンタは悔しさのあまり握りこぶしを固め、歯を強く噛み締める。そんな思いのまま正面を見ると、ツチームはマリナへ飛び掛かる寸前だった。座りこんでいるマリナに、ぶよぶよの感触のありそうな身体を這わせるように巻きついていく。
マリナ「い、いやぁ!」 巻きつく身体から逃げ出そうとするマリナだが、その力には到底勝てない。
360:嵐の日の荒らし 01/30 19:52 [sage]
苦しそうにもがくマリナを見て、我慢ならなくなるケンタ。人間のせいで凶暴化したポケモンであってもマリナを襲うやつは何が何でも許せない。ケンタはそんな怒りの気持ちに我を忘れてしまう。マリナの身体に巻かれていたタオルはツチームの大きな身体に巻きつかれて大きくずれ、左右の胸が露わになっていた。そして下半身は足と足の間からぶよぶよ感のあるものが割り込み、マリナのあそこに直に密着している。そんな状態で締め上げられている為、ツチームの身体が動く度にマリナの敏感な部分も押し付けるようにして擦れる。
マリナ「ああーん、駄目ー!」 マリナの切ない声。しかもこんな姿をケンタに見られてると思うと、もう恥ずかしさで全身が熱くなっていくのが分かる。
一方、冷静さを失っているケンタはそんなマリナの姿を見ても特に何も動じなかった。目の前のマリナをただ助けたい一心で動いていた。ケンタは一つのモンスターボールを取り出すと、バクフーンを出現させる。
361:嵐の日の荒らし 01/30 19:54 [sage]
ケンタ「マリナを助けるんだ! バクフーン、きりさく攻撃!!」 すかさず指示を出す。
バクフーンは一声上げると、ツチームに向かって猛進して行った。
ザクゥー!! バクフーンのきりさく攻撃が炸裂したと同時に、ツチームが痛さに身体をくねらせだす。そしてその拍子にマリナを宙に放り出した。冷静さを失い熱くなっていたケンタだったが、その状況に気分が一気に冷める。自分が攻撃したせいでマリナが…。その先は思考よりも体自体が先に動く。ケンタはマリナに向かって一直線に走り出していた…。
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