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昔話
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28:一星さん 10/18 16:58 ID:X16 [sage]
じじい「冗談じゃ、今のは言ってみただけじゃ」
   じじいは、ばあさんとうさぎの反応に慌てて弁解する。
ばばあ「じいさんや、どうするんじゃ。そんな安請け合いをして」
じじい「うさぎよ、わしは確かにおまえさんと孫娘との結婚を許した」
うさぎ「うん」
じじい「しかし、それはわしが許可しただけのこと」
うさぎ「うん?」
じじい「きちんと、孫娘の承諾も受けねばならんということじゃ」
うさぎ「前もって話を通しておいてくれても良かったのに!」
じじい「誰がうさぎが求婚を申し込んでるなんて言えるか!」
29:一星さん 10/28 18:06 [sage]
うさぎ「どうして、うさぎじゃダメなの?」
じじい「人間とうさぎじゃ、釣り合わんじゃろうが。ペットとしてしか見られんじゃろ!」
うさぎ「おじいさん、今まで黙ってたんだけどボク実は人間だよ」
じじい「どこにそんな、うさぎっぽい人間がおるか」
うさぎ「本当だよ。山の魔物に呪いを掛けられて、この姿に変えられたんだ」
じじい「うさぎよ、お主、頭でも打ったか?」
   まったくもって、現実主義で頑固なじじいであった。
30:一星さん 11/04 19:01 [sage]
うさぎ「ボクの両耳を握って、『うさぎ』って10回言って下さい」
   じじいは両耳を掴むと、言われた通りに10回唱えた。 省11
31:一星さん 11/12 19:02 [sage]
   その時、うさぎは煙に包まれたかと思うと一人の美青年に姿を変えた。
じじい「な、なんなんじゃ一体?」
ばばあ「それがあなたの本当の姿だったのじゃね? 素敵だわ」
男「おじいさん、呪縛から解いて下さりありがとうございます」
じじい「そうじゃったのか! それじゃ、早速、孫娘に電話しよう」
ばばあ「孫娘が気に入らなかったら、私を代わりにもらってもいいんじゃよ」
男「い、いえ。あなたはいりません」
じじい「もしもし、お雪か? 今、うちにキムタク以上のイケメンがおるんじゃが、会いに来んか?」
   じじいは弾んだ声で孫娘に電話した。
32:一星さん 11/24 19:07 [sage]
   電話を受けた孫娘のお雪はすぐにやって来た。そしてじじいとばばあは、そんな二人をもてなす。
お雪「あの、お名前は何ておっしゃるのですか?」 省11
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