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熱血高話
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134: 04/16 11:41
 柳川 銭紋  130

柳川神文経とされる、柳川牛頭祇園守紋(ごずぎおんもりもん)の中心の巻物について
は、時の元正天皇(げんしょうてんのう)の話となる。その頃一番の英才と知られた阿倍
仲麻呂(あべのなかまろ)は天皇からの勅命(ちょくめい)が下り、唐の国、第一の宝物で
ある「三国相伝陰陽管轄笙筧内伝金烏玉兎集(さんごくそうでんいんようかんかつほき
ないでんきんうぎょくとしゅう」を譲り受けるべく、唐の国に渡る事になった。中国の
玄宗皇帝は、始め、「笙筧内伝金烏玉兎集」を渡す事を惜しみ拒否するのですが、阿倍
仲麻呂は勅命であるので、唐において修行する事になった。住みついてやがては、阿倍
仲麻呂の才能に打たれて、寵愛し、重用するようになっていった。そして、阿倍仲麻呂
は、ついに、玄宗皇帝からこの「内伝金烏玉兎集」を譲るとの約束を取り付けるまでに
至ったのである。しかし、阿倍仲麻呂は、玄宗皇帝の仲麻呂の重用を、危ぶんだ安禄山
(あんろくざん)と楊国忠(ようこくちゅう)によって、高楼(こうろう)に閉じ込められ殺
されてしまう。その後、阿倍仲麻呂は鬼と変じ、唐の国の人々を脅かしたといわれる。
阿倍仲麻呂が唐の国に渡ってから数年のち。仲麻呂からは、何の連絡もなく、日本では
、阿倍仲麻呂は、唐の国に魂を売ったのだという噂が出ていた。阿倍仲麻呂が逆臣(ぎ
ゃくしん)の汚名をきせられ、家族の者は、官位を奪われ、所領(しょりょう)を没収さ
れ、都を追われた。そこで、仲麻呂に変わって、今度は、吉備真備が選ばれ、「内伝金
烏玉兎集」を取りに唐の国に渡る事になるのである。ここでこれは大変!とばかり、安
禄山と楊国忠は、やってきた吉備真備をいきなり、阿倍仲麻呂を閉じ込めて殺した高楼
に案内します。吉備真備を、鬼に取り殺さそうというのでした。しかし鬼は、吉備真備
が、日本から来た事を聞くと喜び、自分が阿倍仲麻呂である事を打ち明け、吉備真備に
協力を申し出ました。次の日、もう死んだものと高楼にやってきた唐人らは、吉備真備
が、生きているのを見て、びっくりし、今度は、吉備真備に次から、次と難題をしかけ
られるのでした。 安禄山と楊国忠は、其の頃まだ、日本に伝わっていなかった囲碁の
勝負を吉備真備にさせる事を思いつきます。この囲碁で負けた方が首を斬るという首か
け勝負をさせようというのです。 この勝負のため、囲碁の名手として「玄東」という
男が選ばれました。実は、この玄東は、真面目ですが、魯鈍(ろどん)な気質であり、
もともと囲碁の才能も持ち合わせていなったのですが、その妻の隆昌女(りゅうしょう
じょ)が美しい才媛 で、ひそか に妻に稽古をつけてもらっているうちに、名人と呼ば
れるまで強くなっていた人でした。


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