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熱血高話
15/20頁 (193件)
141: 04/16 13:23
 柳川 銭紋  137

 こうした盤古の縁起と、盤牛王の子らの解説、暦の吉凶を説明している。第3巻は、
1、2巻には書かれる前に、巻首に「天文司郎 安倍博士 吉備后胤 晴明朝臣撰」とあ
ることから、土御門家(安倍家)が家祖と仰ぐ安倍晴明の著作と中世以降信じられてき
たが、晴明に仮託した後世のものとされる。理由として、晴明について述べた説話集や
、『本朝書籍目録』に名前が見えないこと。現存諸本が中世後半以降の書写に限られる
こと。、中世独特の仏教色に彩られた内容が見えること、などが挙げられる。真言・天
台の密教僧、祇園感神院周辺の宗教者、土御門家の人物等の関与が考えられる。構成は
「晴明序」「牛頭天王序」を持つ「宣明暦経(宣明暦経注)」が3巻、「造屋篇」およ
び「文殊曜宿経」の全5巻から成る。「晴明序」は、『ホキ内伝金烏玉兎集』の伝達の
経緯、天竺の文殊菩薩→中国の伯道→晴明のいきさつを記す。「牛頭天王序」は、牛頭
天王、歳徳神、八王子、金神(巨旦)の説話に基づき、暦の運行と禁忌を述べる。「造
屋篇」は、土木建築に関わる暦と方位、「文殊曜宿経」は仏教色の強い暦学が展開され
る。が、巨旦・蘇民の話はもっと古くから伝わっており、『ホキ内伝』に伝わっている
変形型の話もある。恵方伝説はもともと身体が弱い天皇を、と言うより権力抗争の朝廷
の長を、鬼から守るため、宮廷役人が方相氏(ほうそうし)と呼ばれる4つ目の面をつ
け、槍を振り回しながら宮廷を駆けめぐる儀式だった。牛頭天王伝説では、天界の名君
、牛頭天王が未だに独身だった頃のある日、牛頭天王の元に、天帝の使者の青い鳥がや
って来て言うことは、「南海に住む竜王の娘・頗梨采女は、凄い美人らしい。彼女と結
婚したらどうですかね?」と言う。喜んだ牛頭天王は、早速部下を引き連れて頗梨采女
の待つ南海へ向かった。しかし遠い。とにかく南海は遠い。途中で人も馬も疲れ果て、
動けなくなってしまった。そこで牛頭天王は近くの村に立ち寄った。素直に、立ち往生
した国の支配者に助けを求めることにした。その国の王は巨旦将来(こたんしょうらい
)というケチだったので、牛頭天王は宿を頼んだが断られてしまった。困った牛頭天王
を助けたのは蘇民将来(そみんしょうらい)という、貧しい老人だった。蘇民将来は粟
の飯を炊き、草の葉に盛って牛頭天王に差し出した。これに感動した牛頭天王は、蘇民
将来へ沢山の謝礼を贈り、その国を後にする。そんなこんなで、何とか頗梨采女の元へ
着いた牛頭天王は無事に結婚し、20年間で8人の王子をもうけた。牛頭天王は自分の国
へ戻る時、息子達に巨旦将来の嫌がらせを語って聞かせた。息子達は怒り噴騰し、父の
牛頭天王と力を合わせ、巨旦将来の城を攻め滅ぼした。20年後の恐るべき恨みである。
牛頭天王は蘇民将来をその国の王とし、言った。「今から私と8人の王子達は、疫病を
流行らせて諸国を攻めるが、蘇民将来の子孫であるならば攻めないでおこう。」まあ、
一宿一飯の恩義の話であろう。まぁ、いきなり王様になってしまった蘇民将来にしてみ
れば「あれ・・いいの・・」という感じでしょう。今でも寺社で「蘇民将来子孫」と書
かれた呪符を配っているそうですが、これは、自分が蘇民将来の子孫だと示すことで、
疫神が家の中に入ってこないようにするためという。


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