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熱血高話
15/20頁 (193件)
142: 04/16 13:24
 柳川 銭紋  138

 さてこの長い話の、このストーリーが今の「暦」つまり暦神のベースとなっている。
頗梨采女である歳徳神と、息子である8人の王子(太歳神・大将軍・太隠神・歳刑神・
歳破神・歳殺神・黄幡神・豹尾神)達は、それに巨旦将来の怨念の化身とされる金神(
こんじん)が、全方角に散らばっており、くるくる回って我々を襲うと言う信仰だ。こ
の神様は毎年回っている為年によって方角に留まっている期間も違う。歳徳神・金神は
1年単位で移動するが、大将軍は3年同じ方角に居座る。といった具合だ。しかも名前
から分かるように、歳徳神以外の方々は、ほとんどが祟り神の性格を持っている神であ
ります。中世の貴族は、災いのある方角へ行く場合、いちいち「方違え(かたたがえ)
」をしていました。「方違え」というのは、今から行こうとしている場所に祟り神がい
る場合、いったん90度違う方向の知人の家など寄り道し、別の方角へ移動してから、
そこから目的地へ向かう事だ。これは実は山の遭難避けやクマとの遭遇にも使われると
される山小屋思想である。一気に高みを目指さないしたたかな人間素養とされる意思か
も知れない。ちなみに、方違えを理由にして女性の家に押しかけるケースもままあった
ようでこれできっかけ作りが行われた文化かもしれない。特に強烈なのが「艮(うしと
ら)の金神歳神」(うしとらのこんじんさいじん)である。歳神とはその時の長の神で
金神というのは、いる方角に無礼を働けば家の人間を7人殺すと言い、7人に満たない
場合は牛馬も殺すと言われる強烈な祟り神とされている。常に金神は、歳徳神とは正反
対の方向に位置しますで、今年は歳徳神がいる西南西の逆、東北東に金神がいることに
なる。名の「ウシトラ」とは名のごとく北東の鬼門神の話で、「艮」の字は「良い」に
点が届かず。を意味する。つまり鬼門を守る神も又回っていたのである。実はこの鬼門
は日本独自の地震の時北東の方に家屋が倒れた事でその方向に鬼が居るとしたのだ。実
は日本の木造家屋は一般的に実はこの方角が一番湿度が高く朽ち果て壊れやすい。この
為そう言われる。歳神とは「としがみさま」とも言われ、その時の一番の神様である。
つまり、神様の地位も又その年々で回るのである。この「金神様」は祟り神として畏れ
られていた金神を「天地金乃神」と呼び、偉大な神として祀りなおしたのが、教派神道
の金光教であるとされる。時代が進み、天皇の私的な神事だった追儺が「節分」として
民間伝承に浸透した時には、方相氏自体が鬼に変化してしまい、今見るような「節分の
鬼」や「なまはげ」などとなってしまった。と思われている。こうした追儺の儀式は、
陰陽師主導のもと行われていた。陰陽師は中国の五行説にのっとった天文・暦・方角を
司った先生で、恵方信仰をもたらした元だ。恵方巻起源は時の京都の茶店で江戸期から
であり本来は恵方巻などない。そもそも板海苔など庶民の物ではない。
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