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新型核融合炉を作ろう
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【 路心要憂 】68

 日本の原子力技術はどうも今の軽水炉発電にのみ特化した研究しかなされていない様
に見える。実はその他に他の国では原子力から直接電気を取り出す仕組みの研究もある
。原子力電池の利用である。原子力電池といえば、宇宙用でも一般的な物はプルトニウ
ム238 の利用が標準的であり、かつてはアルファ崩壊に伴って放出する熱である「崩壊
熱」を利用して熱電変換することで電力を得るというものがあった。これは70年代には
ペースメーカーでも長寿命電源として利用された技術である。しかし今では、同じペー
スメーカー用の電源としては プロメチウム147と呼ばれる放射性同位体を利用した原子
力電池も存在し熱のない放射線からの電気の取り出しに成功した品物もできた。これは
崩壊熱ではなく、ベータ崩壊に伴って放出されるベータ線をPN半導体に衝突させるこ
とで電力を得る「ベータヴォルタイック」と呼ばれる方式の原子力電池とされる。いわ
ば太陽光発電の放射線版である。プロメチウムは「火の神」を意味し、そのプロメテウ
スの神の名から取った名称の元素で、安定同位体の存在しない元素のひとつである。こ
の プロメチウム147を用いたベータヴォルタイック方式の原子力電池は、ドナルド・ウ
ェルズ・ダグラス研究所が開発した「ベータセル400 」と呼ばれる電池が有名である。
電気出力400μWを得られる原子力電池です。直径は2.29センチ、重量は98グラムの電池
で「ベータセル」は出力によって3種類が開発された 「ベータセル400」「ベータセル
50」、「ベータセル200 」と言った物でそれぞれ容量や特性が違っていた。直径内部に
は2.4テラベクレルの三酸化二プロメチウム(PM2O3)と半導体素子がサンドイッチ構造
にされて密封されたものだった。開放電圧4.9ボルト、短絡電流112マイクロアンペアで
電力への変換効率は僅か1.7パーセントだった。プロメチウム147は半減期が 約2.6年と
短く、その分比放射能が高く、熱電変換方式の他の原子力電池(RTG) と比較して少量で
小型な電池を製作することが可能で安心だった。熱エネルギーを用いない原子力電池と
して、熱電変換方式の原子力電池(RTG) と違い、余熱の利用はないが、逆に熱環境には
依存されず、電源として宇宙開発やその他の特殊電源としての活用方法がある。このプ
ロメチウム147は、ウラン235の中性子の入射によって核分裂して生じる厄介な核分裂片
(核分裂生成物)に一定の割合でプロメチウム147 が存在する。つまり使用済み核燃料
をイオン交換法などによって処理することでプロメチウム147 は分離して利用できるの
である。


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