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中江君の叫び 19

 「そこそこ そこが大事な事であろう。大陸の夏、商及び漢・唐 いずれもがいずれ
訪れる王朝の末期には 人民は不幸にも乱亡の中にて禍ありて群雄群臣やらもが天と共
に絶える事あり。これぞこの制度に在りて大困難な病根の一つである。かの民に諭すが
所故に反射を過ぎて 其の声 迅速に響くは良くもあり悪くもある。一重二重の奸臣の
中にありては 君の一個の資質にあらざるを、又資質ありても尚先達の君臣の中では初
指の席上にては天姿庸劣なるを於いて 不幸に三代続かずのものさえある。漢・唐にも
それがあった事知る通りである。更に民も又君主世々の至美至良の資質あらば それは
それで寵霊に頼りた大君の心の裁量に任せ その声に感恩あらば反射の効より諭す事は
殊更多く 千年万年の治を保つ事ありなさん。乃ちこれぞ一大病根の尤も畏る可き者の
生ずるを有りとせん。何ぞや。」彼民たる者営作して生を計り其獲る所は幾分を官に輸
し、此に由りて凡そ邦家の務は悉皆(しつかい)其肩上より卸去(しやきよ)して復た
其心を用ひること無くして、学士は唯其文辞の麗なることを思ふのみ芸人は唯其工伎の
巧なることを思ふのみ農工商賈は唯其利の贏(えい)なることを思ふのみにして其他を
知らず。是に於て其脳膸の作用漸次に萎靡(ゐび)して五尺の身体唯一個の飯袋子(は
んたいす)たるに過ぎざるに至りて、即ち学士の文辞芸人の工伎農工商賈の業の如きも
終に皆前(さき)に云へる槽底の沈澱物と為りて、生気無く変態無く一国を挙げて唯蠕
々然蠢々然たる凝滑の一肉塊と為らんのみ。此の国の遠祖が住み着いて以来生計を得る
に 収穫の一部を官に幾分かを輸し 此れに由りて凡そ邦国への務めは果たしても そ
の上に乗る官僚はその肩に乗る政策よりも賛辞を好み、学士は唯其文辞の麗なることを
思ふのみ。芸人は唯其工伎の巧なることを思ふのみ農工商賈は唯其利の贏(えい)なる
ことを思ふのみにして其の国行く末などの 他を知らず。是に於て其脳膸の作用漸次に
萎靡(ゐび)して五尺の身体唯一個の飯袋子(はんたいす)たるに過ぎざるに至りて、
即ち学士の文辞芸人の工伎農工商賈の業の如きも終に皆前(さき)に云へる 醸造の樽
底の沈澱物と為りて、生気無く変態無く一国を挙げて唯蠕々然蠢々然たる凝滑の一肉塊
と為らんのみではないか。」


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