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川中島周辺に住むスレ
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198: 09/24 09:33
  歴史の群像     119 これまで、大院君は「西洋蛮人の侵犯に戦わない事は和議をする事であり、和議を主
張することは売国行為である。」と書かれた斥和碑を朝鮮各地に建て、攘夷の機運を高
めて開国派排除を行っていたが、日本は朝鮮との交渉を有利にするため、朝鮮の宗主国
である清朝と対等の条約を進めて、1871年に日清修好条規を締結した。これにより冊封
体制の維持を理由に国交交渉を忌避する朝鮮に修交を促していた。1873年には対外強硬
派の大院君が失脚し、王妃閔妃一派が権力を握った。それでも日朝関係は容易には好転
しなかった。転機が訪れたのは、翌年日清間の抗争に発展した台湾出兵で勝機を得て、
この時、次に日本が朝鮮に出兵する可能性を清朝より知らされた朝鮮側では、李裕元や
朴珪寿を中心に日本からの国書を受理すべしという声が高まった。結果李・朴は対馬藩
のもたらす国書に「皇」や「勅」とあるのは単に自尊を意味するに過ぎず朝鮮に対して
唱えているのではない。受理しないというのは「交隣講好の道」に反していると主張す
るに至り、江華島に全権大使黒田清隆と副使井上馨が渡航し、朝鮮からは簡判中枢府の
事申穂と副総管尹滋承が出席し交渉する。釜山における国交交渉が数年間継続しても、
挫折し続けてきたことに焦れた日本側は、突然条約締結を持ち出した形となったが、こ
れはペリーの江戸湾黒船来航の前例に倣って、ソウルに近距離な江華島で威迫交渉する
ことを決め、一挙に積年の懸案を解決しようと図ったのだとされる。その為に朝鮮との
交渉に際しては、事前に日本側はペリーの『日本遠征記』を深く研究し、交渉姿勢から
後に締結する条約に至るまで模倣した。と言われている。日朝間交渉の修正項目は、両
国の国名をどう記載するか、相手国に赴く使臣の交渉相手とその資格・往復回数、開港
場所とその数、最恵国待遇などであった。朝鮮側の修正要求は冊封国としての体面的な
ものが多く、後々問題となる領事裁判権は一切問題としなかった。数ヶ月後に結ばれた
条規附録や貿易規則で定められた関税自主権の放棄なども円滑に承認された。条約批准
の段階に至っても、朝鮮側の関心事は体面的なもので批准の際の、朝鮮国王の署名を要
しないことを日本側に求めた。結局、この問題は「朝鮮国主上之宝」という玉璽を新鋳
して押下批准することになった。そして、 2月27日(朝鮮旧暦2月3日)に江華府練武堂
で条約を締結及び批准した。条文は漢文と日本語で書かれ、両国の外交文書は日本語と
朝鮮真文(漢文)で書くこととし、日本側の文書には、先10年間は日本語に漢文を併記
する事とし両国の国名はそれぞれ「大日本国」、「大朝鮮国」と表記することとした。
第一款 朝鮮は自主の国であり、日本と平等の権利を有する国家と認める。 第二款 
日朝両国が相互にその首都に公使を駐在させること。を謳ったが、ここで後で問題にな
ったは第一款であり、日本は朝鮮を国際法に於ける独立国に措定しようとした。「自主
の国」=「独立国」という解釈である。国際的な独立国を措定することで清朝が朝鮮に
介入する余地を無くす試みをした。朝鮮側ではそのようには解釈していなかった。冊封
体制下では「属国」=「自主のない国」の認識はなく矛盾しなかった。というより属国
か独立国か、という二項対立的な枠組みそのものは、西洋から来た近代の所産であった
。第四款 すでに日本公館が存在する釜山以外に2港を選び開港すること。第五款 土地
を貸借し家屋を造営しあるいは所在する朝鮮人の家屋を賃借することも各人の自由に任
せること。第五款 開港地において日本人は朝鮮人に賃金を支払うことにより雇用する
ことができる。朝鮮政府の許可あれば、来日することも問題なしとする。第六款 開港
地での米や雑穀の輸出入を認める。第七款 航海者が自由に沿岸を測量し、位置や深度
を明らかにして地図編纂して両国客船の安全な航海を可能とする。第八款 指定された
開港場以外において密貿易を行い、その地の官僚に摘発された時は、日本の管理官に引
き渡し、日本側は没収した金品を全て朝鮮側に交付すべし。第九款 通商については、
自由貿易を行う。両国の官吏は少しも貿易の制限・禁止してはならない。第十款 日本
人が開港にて罪を犯した場合は日本の官吏が裁判を行う。朝鮮人が罪を犯した場合は、
朝鮮官吏が裁判を行う。双方は、その国法をもって裁判を行い、すこしも加減をするこ
となく努めて公平に裁判すること。などを定めた。
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