安価小説スレ


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安価小説スレ

1: 9qoWuqvA:10/08/20 20:44 ID:ac
安価を取って小説の内容と、動かすキャラを決めます。
それで皆さんに小説を書いてもらいます。

※注意事項
・動かすキャラクターは、各人の小説本偏に出演+設定があるキャラのみにしてください。
 それ以外は、作者の考えてるキャラと違う!とか、誰だよコイツ!ってなってもしりません。
・内容はエロを除けば基本なんでもおkです。
 書ききれなかった場合は誰かに言ってくれると、後から投げ捨てても文句言われないかも。
・キャラ製作者本人以外の人も書くので、激しくキャラ崩壊などを起こすかも知れません。
・小説の公開方法は、この掲示板に貼り付けるなり、スカイプやロダでうpするなり、とりあえず公開できる形ならなんでもいいです。
 後々wikiにまとめページ作る予定です。
・作品は完成させることが大事です。駄文でも何でもとりあえず完結させましょう。


2: 9qoWuqvA:10/08/20 20:45 ID:ac
最初の安価もらったぁ!!


>>5 キャラ
>>10内容

3: 9qoWuqvA:10/08/20 20:45 ID:ac
ksk

4: UxQinvso:10/08/20 20:46 ID:G2
メディスン

5: 9qoWuqvA:10/08/20 20:46 ID:ac
白鳥裕也

6: えすかぺ xeMwfBVw:10/08/20 20:46 ID:mI
はてさてどうなることやら

7: 9qoWuqvA:10/08/20 20:47 ID:ac
ksk

8: flax:10/08/20 20:47 ID:pU
なんやかんやですっぽんぽんになる

9: UxQinvso:10/08/20 20:49 ID:G2
白鳥がキレる話

10: えすかぺ xeMwfBVw:10/08/20 20:50 ID:mI
白鳥自ら動かざるを得なくなる話

11: UxQinvso:10/08/20 22:04 ID:G2


「………ふぅ…胸が……すくような……素晴らしく良い朝だ…」

オッス、オラ白鳥裕也!

今日は何故かいつも感じる邪気(子乃)が感じられなかったので

夢にうなされることもなく

平和に早起きを堪能することが出来たのだ。

ところで今、オラは寒々しいこの寮のど真ん中で立ち尽くしているぞ!

ん?なぜこんなに上機嫌かって?



『貴様の愛妻、若林子乃は俺のものとなった!
 悔しければ今日俺と決闘しろ!
 待ち合わせ場所は朝六時半、北幼女像の前だ!
 来なければ…殺す!
 3-V 江東 仙馬』



上機嫌なわけあるもんかい!
このボケがァァァ!!!
まさかあの子乃ちゃんがどこぞの桃姫の如く攫われるとは…

「それにしても江東仙馬…誰だったか…懐かしい名だ…」

江東仙馬(えとうぜんま)…奴とは…確か一年前の夏の日に会ったっきりだったな…




〜ある夏の日〜


──その日の黄昏時…奴が現れたのだ。

「お…あんたが白鳥君か!」

下校中、突如として聞き覚えのない声をかけられたでござる…
俺は振り返るとやはり見たことのない女子生徒が立っていた。

「…はぁ。どなたですか?」
「あんたは噂に聞くに2年で最弱の生徒だそうじゃないか!」
「ええ…出会い頭にそれは傷つくわぁ…」
「そういうわけだ!ちょっとこっちに来い!」
「ちょ、ちょっと!どういうわけですか…引っ張らないでください!ちょっと!ぬわー!」

──あぁ、コイツじゃなかった。
──確かこの後に出てくるアイツだな…


俺が手を引っ張られ連れてこられた場所は2-$組…
そしてその前に立っていたのは…

「ふーん、君が白鳥裕也…なるほど…見るからにひ弱そうな奴ですな。」
「うわぁ…」

見るからにイカれた風貌の男だった。
いや…男かどうか判別すらできないのだが肩幅とか色々見てるとやっぱり男だろう…というか女であって欲しくないわ。

詳しく説明すると、2m半以上はある鎧姿で、変声機のような声のする巨体…少なくとも学校にあるべからずな存在がそこにあった。

「白鳥裕也!あんたにはこれから戦って貰う!なぁに、案ずることはない。ただの喧嘩だ!」

などとイカれたことを言うここまで俺を案内してくれやがった女子生徒。

「は!?この変な鎧と!?」
「いやいや、違うよ。」

変な鎧と言った途端目の前のソレが微妙に凹んだように見えたのは気のせいだろう。

──ん?アイツでもないのか…じゃあ…

「貴様が…最弱の白鳥か……」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

なんかとにかく異常すぎる威圧感を見に纏った男が立っていた!!!!

──そうだ!思い出したぞ!

「やぁ…初めまして…私の名前は江東仙馬…案内人は日向君子、門番(鎧)はキューブスクウェアだ。よろしく…」
「あ、初めまして…白鳥裕也です、よろしく……」

あまりの拍子抜けな態度に思わず頭を下げてしまった。
君子と呼ばれた案内人の女子生徒は気さくに笑いながら手を振っている。
鎧は…目を合わせないようにした。
…それにしてもなんだろうこのほんわかな空気。
心の底から暖まるような…

「では早速…」
「え?」
「…ユクゾッ」

仙馬が物凄い勢いで跳びかかり…

「奥義・源道流回し蹴りィィ!!」
「うぇええ!?」

ブォォォ!!という聞きなれない音と共に物凄い勢いで迫る仙馬の脚ィィ!!

死んだ!!と俺は心の底から思い、目を瞑った。
しかし何時になっても直撃しない豪速で迫った筈の蹴り…

俺は目をゆっくり見開くと…

そこには血塗れで地面に平伏す仙馬の姿が!

「あーやっぱしダメかー」
「こんなヤサ男相手でも即死か…」

「え?え?」

意味がわからなかった…
いやだって、あんなヤバい威圧感を醸しだしてた人が…え?
いやそもそもなんで血塗れなんだ?俺が何かしたわけでもないのに
というかなんで血塗れなんだ?
というか………え?
なんで血塗れなんだ?

他に考えることがなかった俺は変な汗が出しつつオロオロしていたが…

「あー、コイツね、なんか昔からいくら鍛えても強くならないらしくてさ。
 もうヤケになってアンタという最弱候補に犠牲になって貰うことにしたんだと。でもこのザマだよ。しょうがないなぁ…」
「え?犠牲?」
女子生徒、君子ちゃんとやらは俺の言葉を無視して淡々と続ける。
「多分何か変なのが憑いてるとあたしは思うんだがな…そもそも蹴ったらそのまま自分にその一撃が返ってくるって明らかにおかしいよね物理法則とかが」
「いや…それより犠牲って何よ。すげぇ物騒なんだけどさっきからアンタ…」
さらに俺を無視して何やら考え始めたこの人…関わるべからずだな。
変なことを思いつく前に帰ろう。俺はそう思った…

「あ、君!この事は他言無用にしてね…彼、アレでも必死なんだ…」

もっと関わるべからずな鎧がなんか言ってきたがスルーした。…………

………

……





──そうか…




「仙馬くん…今も元気にしてるかなぁ…」

今思えば彼らは全く生やさしい連中だったなぁ…

あわよくば今から彼らと仲良くなりたいものだ…

鎧?構わんよ。人は見かけによらんもんだ。

子乃ちゃんとか見ようによっては小六か何かの女児だが

実際はマジで危なすぎてもうね…


ん?子乃ちゃん……?



あっ

「仙馬くんが危ないッッ!!!!!!!」

今更気づいた。

12: flax:10/08/20 22:10 ID:pU
白鳥裕也は夢時雨にうつろぐ

「白鳥ィ!学校に行くぞ!!!」

なんで子乃ちゃんは朝からこんなに元気でいられるのだろうか。
早速布団から出る気力を失った少年は、同じくらいの少女に引き摺られていく。
“白鳥裕也”は今をときめく普通の中学三年生であることは言わずもがなである。
またその実境遇などのおかげて全然普通じゃないことも、これまた言わずもがなだ。

「…何先刻から独り言を言ってるんだ?」
「いやいやいやいやこれはアレ、詠唱的な?」
「貴様魔法が遣えたのか。初耳だが。」
「え、あ、いやーははは、俺も伊達に夢幻学園通ってないって言うか」
「…何故私に教えなかった……」
「えっ」

子乃ちゃんが物騒にも拳銃を懐から取り出し、俺の頭に突き付けた。
まあしかし、流石にこれくらいの危機には慣れっこである。

「いやーあはははは、ちょ、ちょっとその銃下ろしてくれない?」
「…………」
「ついでにさっきから掴んでる手が痛い…痛い痛い痛い!折れる!小指以外全部折れる!!」
「……なあ、白鳥。」

子乃は手を突然離し、銃を仕舞い、虚空に向かって呟いた。

「……ん、何?」
「お前、は……」

え?何?マジで何?
白鳥裕也は困惑していた。
今まで見たことのない顔を子乃がしていたからだ。

しかし。
その言葉は、突如として現れた有象無象に遮られることになる。

「おやおやおやおやァ?お邪魔でしたかぁ……?」

そこには漆黒の髪をした、見慣れない男が居た。

「誰だ貴様。用事がないならさっさと去れ。さもなくば死ぬぞ。去っても殺すが。」

子乃ちゃんが相変わらず物騒な事を言っている。
男は全く動じず、口の端を吊り上げて笑った。
乾いた笑みだった。

「くっけっけっけ……いいねぇ。そうこなくっちゃ面白くない。」
「そうか。じゃあ死ね。」

子乃は男へ向けて、何の躊躇いもなく引鉄を引いた。
こういう光景に遭遇する度、俺は今生きていることを後悔して家で首でも吊りたくなるのだが、今回ばかりは後悔が先に立たないようだった。

「……なーんだぁ…へたっぴだなァ、“若林子乃”。」
「……!?」

男は発砲されても身じろぎ一つしなかった。
銃弾は男の右へ左へ、スレスレを撫ぜていった。
子乃は弾丸を続けて放つが、動揺したのか、男には全く当たらず、また男もまるで意に介していなかった。
──さながら、当たらないことが分かっているかのように。
前進、前進。
男は子乃の目の前まで迫った。

「く……そ……っ」
「玉切れかァ、無様だな。」

…それにしても、妙だった。
子乃ちゃんがこんなに弱い筈はない。
それはずっと虐待され続けていた俺が一番良く知っている。たぶん。

「さって…残念ながらお前は獲物じゃないんだよねぇ。」
「……っ」

男は子乃に一瞥をくれると、俺に向かって歩き出した。
……って、え?もしかしてこれヤバい?白鳥裕也人生最大の危機?
ヒャア!解説なんかしてる場合じゃねえ!さっさととんずらぶっこ……

「さァて、俺はお前を連れてこいって言われてるんだが……」
「…………」
「生死は問わない、って話なんだよねぇ……」

子乃を置いて逃げるのか?
本当にそれでいいのかよ、白鳥裕也。

「それじゃ、御休み。」

瞬間、頭に衝撃。余波。途絶える意識。

「……これにて任務完了、っと。
ったく、あのババァもなんだってこんないかにも普通なガキを……
おい、土器。転送宜しく。」

「……っ!?おい!白鳥、白鳥ィ!何処だ……?出てこないとぶっ殺すぞ……白鳥…………」

薄らぼんやりとした意識の中で、俺はどこかの境界を越えた気がした。
今日は妙な日だ。
何時にも増して、厄日である。
白鳥裕也の明日はどっちだ。

13: 9qoWuqvA:10/08/20 22:34 ID:ac
──目覚まし時計が朝を告げた。
部屋中に鳴り響くベルの音。そのベルの音を止める為に、俺はたった今目覚めたばかりの体を動かし、目覚まし時計のボタンを押す。
いつもと変わらない目覚め。これからこの俺、『白鳥裕也』の休日の一日が始ろうとしている……のだが、何かがおかしい。
おかしいというよりは……何かが足りない。
まだ若干寝ぼけている脳をフル回転させ思考を廻らせる。……子乃?
時計を見る。既に時は午前9時。子乃が朝飯を催促……もとい、俺に強制的に作らせるために殴りこんでくる時間のはずだ。
圧倒的違和感っ……!とりあえず一階に降りてみようと思う。


白鳥宅 一階。

やはり子乃の姿はなかった。一人で朝飯食べてると思ったんだが……。
どういうことなの……?
正直に言おう。これほど嬉しいような虚しいような複雑な朝を迎えたのは初めてだ。
俺が子乃から開放されたのは確かに嬉しい事実である。が、果たしてそれでいいのか。
子乃をそのまま放置していたらどうなるか……想像したくない……。
きっとめちゃくちゃなことになるだろうな。そして俺を殺しに来るだろうな。
……はぁ……。
おちおちと朝飯にも喰らいつけないじゃないか……これじゃあ……。

\ピンポーン/

玄関のチャイムがなった。
こんな朝っぱらから誰だよ、と思いつつ玄関へ向かう。
扉を開けたその先にいたのは……
「少年よ!夏休みを謳歌するのもいいが宿題もやれよ!!臨時生活指導教師ギルバート先生の家庭訪問だよ!!」
ガチャ ドンドンドンドン
どうやら時間の無駄になりそうな気がする。
「おいおい玄関開けろよ、家ごと吹き飛ばされたくないのならな。」
ガチャ
その間約0.5秒ゥゥゥ!!!
本能で危険を感じた俺は、すぐさまに玄関の扉を開けたッッッ!!!!!
……子乃も子乃だが、この人も大概だ。どうして俺の周りの人間(?)はこうも可笑しな連中ばかりなのか。
こんなことを考える度に、俺は自殺したくなる衝動に駆られるので考えるのをやめた。
「……何のようです?」
「だから家庭訪問だって言ったでしょう?」
「今忙しいんですよ、後にしてくれません?」
恐らく引きつっているだろう笑顔でそう言う俺。争いごとにはハッテンしないだろうが、できるだけ平穏にことを済ませたい。
「……子乃だろう?」
「!?」
ああ、賢者の石か。やはりこの人もカーペリオン先生と同じく能力を日常的に悪用しているのか。
「知りたいか?今何処に居るのか。」
……能力は使ってなかったみたいだ。もしや子乃の家出紛い(と思われる)の行為を促したのもこの人じゃあ……。
さすがに考え過ぎか……朝誰か来たなら気づくはず……かどうかは分からないが……。
とりあえず、この人がそのようなことを促すはずはないだろう。多分。
しかし今、「知りたいか?」と言ったのだろうか、この人は。
考えられるパターンとして、ここに来る途中どこかで見かけたか……この1パターンしかないな。我ながら嘆きたくなる頭脳だ。
「……教えてもらいましょうか。」
我ながら、この面倒ごとに足を踏み入れる癖もどうにかしたい。
だが子乃の保護者(だろうか?)の俺が、ここで子乃を放置しておくわけにも行くまい。
偶の気まぐれで殺人や強盗なんかされた日には、こちらが堪った物ではない。
どうやら、俺の休日は休日じゃなくなりそうだ。面倒ごとは嫌いなはずなんだがなぁ……。


続け

14: ふらっくす:10/08/21 00:00 ID:Pw
「おーぅい、もしもーし!」
「…だから、生きてる人にボクらの声は普通聞こえないって……」
「しかしこれは…生きているのか?」
「生きていなかったら、尚更聞こえないでしょう。」
「あ!もしかしたら私たちみたいにユーレイになって、仲間になってくれるかも!」
「縁起でもないことを……」
「おや、どうやら……」
「……」


薄闇の視界が、ぼんやりとだが晴れるに至って、ひとまずは目覚めが来たということが明らかになった。
何か変な声を聞いた気もする。
空耳にしてはやけにハッキリとしていた。
頭の中でその女の子と男の子とおじさんの声を反響させながら、俺は頭を回し始める。
ようやく、ぼんやりとした視界が回復してきた。
目の前には青い空が広がっていた。
とどのつまり俺は仰向けになったいた訳だ。この硬さはアスファルトか?
何がなんだか分からない。
ここは…どこだ?

「……そうだ、子乃は………!」

俺は、白鳥裕也は悠然と立ち上がった。
辺りには、子乃はおろか、他の人間も、あの男も見えなかった。

「一体何処に……!」
「おっす、元気?」

突然、後ろから男に声をかけられた。
あの時の、俺を気絶させた漆黒の髪の男だ。
俺は咄嗟に身構える。

「はっは!そんなに構えるなよ。安心しろ。若林子乃には手出ししない。お前もすぐ返してやる。
……ただ、少しだけ遊んでこればいい。」

じゃあな、と言い残して、男は空間の狭間に消えていった。
そこに俺が手を触れても、ただ空を切るだけだった。

「なんだってんだ…?これは……」

再び、辺りを見渡すが、見事に何もない。
見えるのは精々田んぼと森と山くらいなものだった。
こんな場所は見たことがなかった。

「……動かざるを得ない、ってことか。」

俺はそう決意し、取り敢えず歩き始めた。
つくたく、つくたく。
道は果てしなくも、すぐ終わるようにも思えた。
俺にとって、この土地は未知だった。
故に、どこの誰々さんがいつ出てきても、その人物も知らないという訳である。
しばらく歩いていると、古い民家から、若い女性が飛び出してきた。
いや、飛び出してきたというのは相応しくないか、普通に出てきたんだ。
女性は金の髪に金の瞳をして、華奢だった。
出てきて俺に気付くと、足を止めて会釈した。

「こんにちは。」
「あ、はい、えっと、こんにちは。」
「どなた?」
「ゑ?」
「この辺りで見ない子だから、どなたかな、と思って。まさかこんな辺鄙に旅行ってこともないでしょ?」
「いや…その…取り敢えず、俺は白鳥裕也と言います。」

…なんだか、普通の人が新鮮だ。感動すら覚える。
俺がしどろもどろに自己紹介すると、女性も名乗り返した。
彼女の名は「梔々子」というらしい。

「……それで、こんなところまで何をしに?」
「いや、それが…なんだか知らないけど見知らぬ男に気絶させられて、気が付いたらこんなところに……」
「あらあら、大変。きっと親御さん、『ウチの裕也が家出しちゃったわッ!』とか言って大騒ぎよ」
「はは…親は大丈夫なんですが……」
「?」
「厄介ながーるふれんどが一人……」
「ああ、モテそうだものね、白鳥くん。」
「えっ!そ、そうですかぁ?」
「ええ。顔なんか赤くしちゃって…可愛いわねぇ」
「かかかかからかわないでくださいよ!もう!」
「照れなくてもいいのに〜」

……俺はッ
白鳥裕也はッッ
猛烈にッッッ
感動しているゥゥゥゥッ!!
これこそ俺の夢見た日常生活!普通の!それでいて夢のある!!
落ち着け白鳥…素数を数えて落ち着くんだ……
このままでは帰れなく…もとい、帰りたくなくなってしまうッ!!
しかし……この梔々子さんの甘ーい声!そしてその豊満な…胸……
いや駄目だ白鳥裕也。落ち着くんだ白鳥裕也。
そうだ思い出せ。あのまったく嬉しくないヒロインのことを。
ああ、思い返せばあの邪悪な声が……

「白鳥くん?」
「ひょごわぁぁぁぁ!?!?」
「ど、どうしたの?」
「い、いやなんでも!なんでもありません!……ちょっとその…記憶を取り戻したと言うか……」
「思い出し笑いみたいなものかしら」
「そうそう!それです!思い出し笑い!」
「……何を思い出したのか気になるけれど、立ち話も何ですから、どこかへ歩きながら話しましょう?」
「はいッ!」

その後、梔々子さんの用事である買い物に俺は追従した。
……あの男の言うことを信用した訳ではないが、きっと子乃ちゃんなら大丈夫だ。
というか、俺より強い人を心配してどうするんだ白鳥。馬鹿だなぁ白鳥。
けれど取り敢えず言わせてもらうと、買い物超楽しかったですすいませんでした。
俺が「荷物持ちますよ」とか言うと「まあ、いいの?」なーんて返してきちゃったりして。
そこで俺は「なぁに、男ですから」とかなんとか言っちゃってキャッキャウフフムーチョムーチョワッフルワッフル大洪水であった訳である。

その帰り道の事である。
梔々子さんが一人の男を見て、ぴたりと足を止めた。

「────藍鉄くん?」

「…………梔々子か。」

風が一陣凪いだ。
場が静まり返る。
突然修羅場っぽくなった空気について行けない白鳥裕也。
見つめ合う二人。
けれどそこには穏やかな空気は漂っていなかった。

「…………えーっと……」

「…………………」

「…………………」

俺はどうすればいいんですかね、神様。

15: UxQinvso:10/08/21 00:45 ID:ow
俺は仙馬くんの生命に危険を感じたので、
彼の命の為にも俺は即座に家を出た。
子乃ちゃんをさっさと奪還して帰ろう…

そう、上手く行くと思っていた時期が僕にもありました。


北幼女像にたどり着いた俺はまず疑問に思った。

「ふふ…おはよう。一年ぶりだね白鳥裕也。」
「あ、おはよう…(やはり無駄に礼儀正しいな…手紙の文章を除いて)…ていうか……

 なんで子乃ちゃんが十字架に架けられているのッ!!?」
「ん?この方が雰囲気が出るだろう?大丈夫だ。君の愛妻の腕が傷つかないように肌触りの良い素材で作ってある。」
「なんでそんな配慮良いの!?」
「女の子を無意味に傷つけるほど人間臭っておらぬわ!!」
「あ…すいません…」

正論で論破されてしまった。なんだろう…おかしいのは向こうの筈なのに凄く悔しい…

「さぁ、今日はド派手に吹っ飛んでもらうぞ白鳥裕也。安心しろ…殺す気はない…。」
「いやいや待ってください!というかなんでいきなりまた呼ばれたんですか!?ていうか君子さんは!?」
「君子…奴を呼んでまた負けたら、小一時間にわたり馬鹿にされるのは目にみえている!勘弁してくれ!」
「そんな人だったのか彼女…」

まぁうちの子乃ちゃんよりはマシか…
ってヤバい!子乃ちゃんが起きたらヤバいぞ…ヤバすぎる!
起きる前にこのなんとかしてこの人を説得しないと…。

「ふっ…だが前の俺と今の俺は圧倒的に違うのだ…。三ヶ月間学校も行かずに修行した結果…瞬歩だけではない…空舞術、その他様々な新拳法を…」
「いや、あの…凄いことはわかりましたから…」
「! そうか!そんなに早く戦いたいか!いいだろう…見せてやる!怪我をしても知らぬぞ!」
「!?」

急に仙馬の周囲の空間が『歪む』…

あぁ…俺のような素人にも見えてしまうような『濃密』な『気』を感じる…!

…!!
寒気がしてきた…
こ、この感覚は…

──説明しよう!俺は子乃ちゃんと毎日を過ごすことにより、自身の死亡フラグに対する危機察知能力が異常なまでに発達しているのだ!
──俗にいう第六感という奴である!その第六感が今紛れもなく…これまでにない恐ろしい死期を察知しているゥゥ!!

「さぁ…覚悟はできたか?白鳥裕也…」
「ちょ、殺す気はないんじゃなかったんですかこれェ!?これ完全に死ぬ!これ完全に…」
「 か め は め 波 ! ! ! 」
「もうダメだァァァアアアアアアア!!!」

これをドラゴンボールの実写版(ノーCG)の撮影と言って何ら差し支えない状況の中…

放たれたかめはめ波は、「やはり」と薄々気づいていたが当たることはなかった…。
一年前のあの日と同じである。

「…………(ヤバいな…何がヤバいって、そこらの絶叫マシンの 何 億 倍 もヤバい…失禁するかと思った…)…」チラッ

一先ず、横目で見てみた。


そこには、前よりも 何 億 倍 も血塗れになっている仙馬の姿が!


「せ、仙馬くゥゥゥん!!?」
「グ…き、効いたぞ白鳥…」

しゃがれ声でそんな事をまだ言っている仙馬…

「マズいって…今救急班を…」
「……まだだ…」

よく見ると胸に大穴を開けている…目も当てられない程の大怪我だった。
そして、馬鹿げた量の血を垂れ流しながらも雄々しくも立ち上がってみせた仙馬。
どこからそんな力がくるのだろうか…

だが…その姿からは今までのただ威圧するだけの感覚とは違った…ただ彼の『意地』を感じたのだ。

そんな彼の姿に俺は言葉を失った…

「全てに嫌気がさしたさ…武術の王者として先代もそのまた先代も…代々世界に名を馳せてきた江東家の長男がこのザマだからな…」
「………」

「だが…神は私を見捨てたわけではない…。
 そう、確実に強くなっているんだ…俺は自分を極限まで痛みつけ…生死の境をもさ迷う程の修行を耐えぬき!今ここにいる!
 だが奴らは…………こう言ってのけた!」

〜ある日〜

ある日、俺はふと気になったことがあった。
「なぁ日向、君はなぜ俺のような男といつも一緒にいるんだい?(ワクワク)」
そう、そんな単純なことだ。
…俺達は三人で一人と言っても過言ではない程、長い間『三人』だった。
今まで、理由もなく三人でいたのか。そんなことはないはずだ!
「え…いきなりだなぁ……うーん………あんたの必死さを見ていると程良く無様で面白いからかなっ?」満面の笑み
という突飛な理由で聞いた結果がこれだよ!!!
「なん……だと……よ、鎧、お前は!?」
「ハハッ…ワロス」
「…………。」
ワタシは自身の人徳の無さに失望した…

〜……

「今の私なら地獄の業火をも耐えぬく自信がある…今まで親友と思っていた彼女の声がああ告げた瞬間私の中で何かが壊れた…(鎧は割とどうでもいい)
 …そう、これは一つの修行だよ白鳥君。ここまで言ったら、わかったかな?」

そうか…この人…

「自信に究極奥義を喰らいいつまで生きていられるかァァアァ!!そういう趣旨の修行なのさァァァァ!!!」
「うわぁぁあああああああ!!やっぱり(仙馬は)もうダメだァァァ!!!」

そして放たれる仙馬の蹴り
同時に(物理的に)凹む仙馬の脚…
禁書の一方通行にでもなった気分だぜ…とか言ってる場合か!
これでは子乃が起きる前に彼が死んでしまッ…

「う〜………ふぁ…騒がしい…ぞ…しらとりぃ…殺……すぞ……?」

寝ぼけ眼をこすっているゥゥゥアアアアアアアアア!!!

「くらえェェ!!真・源流必殺奥義ィ!」
や、やめ!
大声をあげるなァァァァ!!




16: UxQinvso:10/08/21 00:46 ID:ow
「うるさ…うるさいぞぅ……死ね……この……死ねっ……えい……そおい……」

なんだ…子乃ちゃんはまだ夢の中、か……。

…………………。



おや…? しらとり の ようすが …




「おい……いい加減にしろよ…あんた」
「!?」
「グダグダグダグダさっきからうるさいんですけどォ…あんたの事情を俺に押し付けんじゃねぇーっつーの!」
「し、白鳥く「慣れ慣れしく名前で呼ぶなッ!」
「俺は暇人じゃないんだよ…!見ろ!この服を!!あんたの血で汚れちまったじゃねーーーか!!」
「す、すまな「すまないで済んだらクリーニング屋はいらないんだよ!!
 もう…二度と関わらないでくれませんかねぇ……あぁそれと…わかっとけよ…あんたはな、『 弱 者 』なんだよ。どう足掻いても…」

襟を持ち、ガン垂れる白鳥(?)…。
だが、『弱者』と罵られた彼は…

「な…なんだと……」
「…え?」
「もう一度言ってみろ…白鳥裕也ぁあああああああ!!」
「うおッ!?」

懇親の頭突きッッ!!!

「───ッ!!」

そして頭から吹っ飛ぶッ!!

圧倒的自滅ッッ!!

──恐らく怒り心頭による必殺の一撃だったのだろう。
仙馬は頭から血を流し…それっきり動かなくなった。

ふぅ…やっと気絶したようだ…。
……気絶だよね?
「はぁ……まぁ……しばらく…そこで眠ってて、ね。」
「…う…うーん……眠い…つーかここどこだ…」

そしていい加減起きた子乃ちゃん。

「あ、子乃ちゃん、今下ろすから──」
「…いや、その必要はない。」
ベギシッ
木の折れる音ッ!

2m程の高さの十字架に張り付けられていた子乃ちゃんだったが、多分木製の十字架の根元をどういう原理かベギシッと折り手についていた手錠も捻じ曲げ難なく破壊する。

「本当に間一髪だったな…仙馬…子乃に襲われていたら今頃…」
「仙馬?誰だ?つーかなんで私はこんな所で十字架に張り付けられ…「アッー!!早く帰って朝ご飯作ろう!!今日は休日だからね!!」
「あ、ああ。」

朝から苦労するぜ…本当に。
そう言って俺は寮へ向かって歩き出し──

「お、君子ちゃん。奇遇だね。」

──奇しくも見覚えのある顔が、幼女像周辺で立ち止まっていたので話しかけておこうと思った。

「…誰だこの女は?」

…子乃ちゃんは尽力無視しよう!

「…アンタは…この学園で実に二番目に弱い白鳥裕也くんじゃないか。」
「その呼び方やめてください…あ…仙馬君ならアッチで寝てるよ。…注意しなきゃね?」
「あぁ…そう、だね…。」
少し君子ちゃんの表情が若干翳るも、まぁ大丈夫だろう。

「おい、今の女は誰だ。」
「ところで、兄貴から送られてきた新米があるんだけどご飯はそれでいいかな?」
「グッド…」

「……(久々に大声出したから喉が痛いな)」



そんな白鳥を尻目の出来事



頭がとてつもなく痛い。
…全て俺が間違っていたのだろう。
強くなるなどと言うのも、この体質のおかげで無謀な事だったわけだ…。
私には努力も許されないのか…。

神など、とっくに私を見捨てていたと。…

「やぁ、奇遇だね。」
…聞き飽きた声が響く。
君子の声だ。

「……笑いに来たのか?」
「……あぁ……。」

……しかしその声はどことなく沈んで聞こえた。
今までにない変な空気だ。長い付き合いだからわかる…

「………あんたがそんなに思いつめてたなんてさ、思わなかったんだ。…ごめん。」

………予想外だ。いつも強気の君子に謝られるとは。
遂にヤキがまわったか?

「いや…謝られる事なんて何もないよ。…全て私が間違っていたらしい…」
「………ハハッ、馬鹿だなァ。」
「な、何?」
「それよりさ…ずっとあたしたちが一緒なのはなんでか。アレの本当の答え教えてやるよ」
妙に声のトーンが高くなる君子。
「…?」
「鎧の奴とは単に幼馴染だから…

 あんたとは…

 単に、好きだから。」
「………なっ!?ちょ、ちょっと待て…顔が近
(省略されました・・全てを読むにはワッフルワッフルと書き込んでください)






その頃白鳥は…

「(あーやっべぇ〜……
 マジ調子に乗りすぎたな俺…
 これどうしよう……
 せっかく彼らとは良い友達になれそうだったのに…
 子乃ちゃんの脅威はなんとか避けれたもののこんなことになるなんて……)」

罪悪感の余りトイレに篭っていた。


ドォーン

「…ん?……爆発音?なんか揺れてる…」
「北幼女像方面からか?つーかおい、いい加減トイレから出ろ。何落ち込んでるんだ。」

な、何があったんだ、仙馬…俺はどうなっても知らんぞ…

「いや……そんなことより白米はどこだ?」
「……あー…それしか頭にないのね…えーと確かここらへんに箱が…あったあった」
『コシヒカリなんぞやるかボケ!ティッシュで我慢しろ!』
「…なんだそれは?」
「………兄貴ェ…」

ガッシボカ
俺は死んだ…ハッピーエンド(笑)




──後日談ェ…


白鳥裕也、登校中の出来事である…


「やぁ!一日ぶり!白鳥くん!」
「…よ、よぉ仙馬君じゃないか。(なんだこの気持ち悪い笑顔は…)」
「…おい、だからコイツ誰d「やぁミスター白鳥!あんたのおかげであたしら三兄弟の未来は明るいよ!」
「お、おお…なら良いんだ…」
「…この女h「白鳥のおかげで呪いが消えたんだ!なんでかわかるか!?」

やけに明るいなこの二人…昨日マジで何があったんだ…?

「…つ、つーか俺のおかげなんですか?」
「…白鳥君。白雪姫って知ってるk「ちょ、ちょっと恥ずかしいから黙ってなさいよあんたこの野郎ッ!」グハァァァ!!」
「うわぁ…」

タマキンを蹴られ泡を吹いて気絶した仙馬君…いかん凄く痛そうだ…ああはなるまい

「っ…なんでもないわ!じゃあね白鳥くん!また会いましょう!ワハハー!」

何故か赤い顔で死亡している仙馬を引きずりながら凄い勢いで学校へ向かう二人。

「………なんか知らんが仲直りできたようで良かった…ん?」
そしてふと振り返ると…

「おい!白鳥!この変な鎧はなんだ!」
「ギャアアア!!やめて!鎧が割れる…割れ…助けて!」
「」
「なんで無言で目を逸らすのォ!?」
いや、そんな変声機で助けを求められても…
それに子乃のあの目…新しい玩具を見つけた時の目だ。
俺がどうしても止められまい

「そおい!」

バギギョャアン!!というやはり聞きなれない音が響く。
鎧が割れたようだ…少々中身が気になるので見ておくか───

「み、見るなこらァァァ!!」

「……えっ」
そこには全裸の幼女がいた!
ば、馬鹿な…信じられない!
あの鎧の中にあんな小さい子がすっぽり入る筈が

「白鳥ィィィィィ!!!」
「!?」
「死ねェイ!!!」
「ダホマ!!」

何ゆえか、子乃ちゃんにまで顔面を破壊された俺はそのまま永遠の眠りについたのだった…



H A P P Y   E N D


17: L/Ic2ITE:10/08/21 01:00 ID:Pw
ふむ・・・なるほど・・・・・・


ワッフルワッフル

18: フラッシュ:10/08/22 00:29 ID:tY
「修羅場ですね……」
「あの二人は一体どういう関係なんだ?」
「白鳥ってひとはかんけーなさそーだよね」
「どうしたものですかね……」
「決まってるでしょ!助けなきゃ!」
「……誰を?」
「えっ」
「どうやって……?」
「うぐぐっ」
「……まあとりあえず静観しましょうか」
「それしかないようだ」
「むぐぐぐ……」


藍鉄と呼ばれた男はしばらくこちらを睨みつけるように見ていたが、やがて再び口を開いた。

「……で、何か用か?」

その様子は半ば呆れたようにも、こちらを小馬鹿にしているようにも見えた。
梔々子さんは語調を強くして答える。

「……ええ。」

先程まで買い物をしていた人物と同一とは思えないほど、梔々子さんの表情は険しく、だがどこか憂いを含んでいた。
穏やかさを押し殺したような顔に見えた。
親の葬式に出席する息子のような顔だと思った。

「……要件は?」
「……まずは謝らせて」
「……謝る?」
「今更、って思うでしょうね。もう何年前になるかしら。」

そう言うと、梔々子さんは一種哀しそうに眉を歪めた。
藍鉄と呼ばれた男は依然、こちらを軽蔑したような、品定めでもするような顔で、ただ一直線にこちらを見ている。

「数えちゃいないが……なんだ?時が洗い流してくれたとでも言うつもりか?」
「違うわ!」

梔々子さんは髪を振り乱して反駁した。
相手を殺してしまいそうな目をしていた。
俺はどうすればいいのか分からぬまま、ただ必死にこの二人の因縁めいたものをどうにか想像していた。

「違う……確かにあの時、私は逃げた。どうにもならない現実を見るのがとても怖くなって、自分に嘘をついた。
貴方にも……源氏くんにも、酷いことを言ったわ。」
「……それを今更償うとでも言うのか」

藍鉄と呼ばれた男はこの世の全てを蔑むように言った。
季節は葉が茂る頃だろうか、風が吹いていた。
生温いようで冷たいような、半端で丁度真ん中の風だった。
梔々子さんは少しだけたじろいで、けれど怯まずに言葉を紡ぎ出す。

「……何を言っても、貴方には言い訳にしか聞こえないと思うわ。
でもこれだけは言わせて。……私は、貴方を恨んでいるけれど、仲直りしたいってずっと……思ってる、から。」
「…………言いたいことはそれだけか。」
「……ええ、それだけ。」

梔々子さんはそう言い終えると、行きましょ、白鳥くんと言って俺の手を引いて歩き出した。
白鳥くん、というのが自分を指しているのだということに気付くのに、しばらくかかった。
藍鉄と呼ばれた男はそのまま立ち尽くしていた。
梔々子さんはその隣を、俺と共に歩き抜けていった。
しばらく歩いて、後ろを振り返ると、男はまだ、その場所で立ち尽くしていた。
こちらから見えなくなるまで、男は立ち尽くしていた。
表情はもう読み取れなかった。

俺はどうにも気まずかった。
梔々子さんは既にさっきの険しい表情をほとんどやめていたが、誰だってあんな修羅場チックなものを見せられたあとに声をかけるのって辛いはずだ。
……こういう時、俺の周りの連中だったら全然気にしないんだろうなぁ。
少しだけ、学園の仲間……仲間と呼んでいいのかどうかは分からないが、それが恋しくなった。
普通は普通で、大変なのだ。
それはそれで、煩わしいのだ。
そんなことを考えて、俺は無言で歩き続けた。
先刻の男のことは聞きたかったけれど、流石に完全なる部外者の俺が聞くのは憚られた。

つくたく、つくたく。
かつこつ、かつこつ。
俺の足音と梔々子さんの足音が、木霊するようだった。
車の音はおろか、人っ子一人いないこの辺りというのは、ひどく静かだった。
時折風が草を揺らす音が聞こえ、また虫の鳴く声が微かに聞こえた。
それ以外に響いているのは、この足音のみだった。
どちらから何を話すこともなく、ついに梔々子さんの家まで来てしまった。

「今日は付き合ってくれてどうもありがとうね」
「あっ、いえいえ、俺なんかで良ければ」

しばらくの間の後に、梔々子さんは語り始める。

「……ごめんね、嫌だったでしょ、あの時。」
「……いえ、大丈夫ですよ。慣れてますから。」

そう言って、俺は苦笑した。
それが可笑しかったのか、梔々子さんも笑った。

「大変そうなのね」
「はは、それはもうイロイロと。」

二人で家の前でしばらく笑った。
それから持っていた袋を渡すと、梔々子さんはじゃあね、と言い残して、手を振りながらドアを閉めた。
俺は手を降ろすと、ふ、と息をついた。
さて、これからどうしようか、と思った時、突如として背後から声が響いた。
あの漆黒の髪の男か、と一瞬思ったが、明らかにその声は女性だった。その上何故か媚び媚びだった。

「御悩みかな?少年。」
「誰だっ……!?」

咄嗟に振り返ると、そこにはどうにも形容し難いその場にミスマッチな少女がいた。

「だっ……誰だお前は!?」
「……巨乳妖精はっぴぃにゃん。」
「いや、そうでなくて。」
「なんだ、気に食わないのか?折角御前さんの御好みに合わせてやったのに。」
「いや気に食わないっていうか……それじゃただのコスプレ少女だと」
「喋り方も真似した方がいいかにゃ?
「いや、結構です。」
「またまた、無理しちゃってぇ〜
「はははは(棒読み)」

取り敢えず、そろそろ家に帰りたい白鳥裕也であった。

「ぬぅ……まあ、困った時はいつでも呼んでにゃ
「その格好でぬぅ……とか言って唸るのはやめてください」
「それじゃ……」

ふっ、と、コスプレ少女は突然その場から消えた。
空間の狭間に消える、とかそんなチャチなもんじゃ断じてなかった。
俺が冷や汗を禁じ得ない状況に困惑していると、また後ろから声がした。

「──困った時はいつでも呼んでにゃ?」

そう、妖しい声を残して、少女は跡形もなく消えた。
前にも後ろにも、やもすればこの世界にいないような気すらした。
俺がしばらく立ち尽くして、「厄日だ……」とかどこぞのそげぶさんの如く呟いていると、道の前方、小柄な人が杖をついて歩いてくるのが見えた。
その人物はこちらまで来て立ち止まり、俺を見上げるようにして話し始めた。

「お疲れさん。」
「はい?」

俺は素っ頓狂な声を上げた。

「実験は終わりじゃ。今から御前を元の世界に帰す。」
「え、じゃあここって夢幻街じゃなくて……」
「まあ、そんなことは考えんでよろしい。おい、梅重。」
「ハイよ。」

瞬間、背後にデジャヴ。衝撃。薄れる意識、感覚。

「……で、こんな実験、何の役に立つんだ?」
「さあね」
「さあねっておま……」
「今様に聞いてやれ。それか土器にな。」
「……どっちも俺より強ぇじゃねぇか」



「この人、よっぽどショックだったのかなぁー」
「立ち尽くしたまま動きませんね。」
「少し観察してみようか。悩みを抱えてるようだ。」
「大方あの女性絡みのことでしょうが……」
「なんだっていいよ!私たちでなんとかする!」
「そういう台詞は一回でも策を出してから言って欲しいね」
「うぐっ」
「まあまあ、あ、ほら、動き出したぞ。」
「追跡しますか」
「いえっさーっ!」


薄れた意識が境界を繋いで、時の狭間に世界が移ろい……むにゃむにゃ

「……とり、白鳥…………」

ん?なんだ、もう起きる時間か?

「白鳥ィ!」

目を開けると、最早見慣れた少女が、見慣れない顔をして、聞き慣れないトーンで、聞き慣れた俺の名を呼んでいた。

「子乃…ちゃん……?」
「────」

どうにも、まだ夢を見ているらしい。
だって、こんなに無抵抗に子乃ちゃんが俺に寄りかかってくるはずがない。
泣きそうな顔で、声にならない声を上げて、女の子のように……いや、そういえば女の子だったけど。
なんだか分からないが、夢なら夢で、満喫しなければ損というものだ。

「……ただいま。」
「…………おかえり。」

ああ、やっぱり夢だ。
まともな問答が出来たことなんて、これまで一回もなかったし。
俺は不意に手を子乃の頭の上に置く。
……これで抵抗しないということは、やっぱりゆm……

「熱っっ!!」
「うぅ……しらとりぃ…………」



その後、学園の保健室で治療を受けた子乃ちゃんに俺がフルボッコにされたのは言うまでもない。


終われ

19: 9qoWuqvA:10/08/23 21:29 ID:jc
ギルバート宅

「……なんで貴方の家に来ているんです?」
早速俺は、声に出して言いたい疑問百選に乗るような乗らないような質問をこの人(ギルバート先生)にぶつけてみる。
「いや、知りたいんだろう?」
「ええ……そうですけど……。」
先ほどから部屋の中の片づけを一方的にやらされている俺。どうしてこうなった。
部屋の持ち主はそんな俺を楽しそうにニヤニヤ見ている。あれ、殴ってもいいのかな。
というか、これ途中放棄してもいいのかな?というかしていいよね?
「部屋の片付け終わったら教えてやるから早く頑張りな。
 いくら時間掛けてもいいけど、あの若林を野放しにしていたらどうなるか……ニヤニヤ」
な、殴りてぇ……!!!!!!!!!!!!
そうだ!せめてもの報復にこの人の物を盗んで……?
なんだこの二次元美少女の破廉恥な……あ、でもこの娘ちょっと好みかも……
って、そうじゃない!!
「先生、これってエロ本なんじゃ……」
「え?ああ、見ての通りエロ同人だよ。それが何か?」
「ええ……嫁さんがいるんじゃあ……。」
「いや、だからこうやって自分の部屋にだ「へぇ、そーなのかー」……な……。」
さらば先生……出来れば早いこと星になってくれ……。
「白鳥ィ!先生からの最期の言葉だ受けとれェ!!子乃は学園にぶべばぁ!!」
「少し黙ろうか?お話ならあっちで聞くわ。」
子乃の奴……学園になんの用が……?この場合、放っておいても大丈夫なのだろうか……。
……
………
…………!

子乃と壱河さんの所為で学園が危ない!!!!!!!!!!!!!!


学園

夏休みに学園に向かうのもどうかと思うが、この際そんな物は関係ない。
今の時間帯だと、補習組が地獄の補習を受けているだろう。ちなみに俺は難を免れた。
とりあえず子乃はここに居るんだよな……間違いないんだよな……?
半信半疑になりながらも、俺が中等部の正面玄関に足を踏み入れようとした、正にその時ッ!!!
「白鳥とは貴様のことかぁああああああああああ!!!!(CV:子安)」
どこぞのターンXのパイロットのような声と台詞をあげながら、俺に向かってナイフを構え突撃してくるモヒカンA。
理解不能の自体に俺は混乱しながらも、紙一重でそのナイフを避けた。
白鳥絶対絶命の危機ッッッ!!!
そのときである!!
「白鳥死ねゴラァアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
「ぶるぁあああああああああああああああああああああ!!!!」
「ここが貴様の終焉だ。」
モヒカンBが現れた!
モヒカンCが現れた!!
モヒカンDが現れた!!!
更に俺の寿命が縮んだ!!!!
「逃げるんだよォ!!!!」
必死で逃げる俺。ここで殺されたら学園は救えない!!!!
大丈夫、俺は出来る子だ!!あの邪神・子乃と一緒に居て死なないんだ!!!うおおおおおおおおお!!!
……
………
…………
ザシュグサ 俺は死んだ!!

んなわけあるかよばぁあああああかああああ!!!
もうテンション上がってきて何も考えられてねぇwwwwwww
うはwwwwwwwおkwwwwwwww
「貴様等まとめて、この白鳥裕也が弔ってくれるわぁあああ!!!」
何やってんだろ俺www本当に死ぬwwwww
そのときである!!
「白鳥さん……?」
あの声は……壱河さん!?
「助けてください壱河さん!!!」
「えー、鈴莉って呼んでくれたらいいですよ?」
「助けてくれ鈴莉!!!」
我ながらなんて適応力なんだ!!!!感動した!!!!!
「分かりました!」
俺を後ろから追って来るモヒカン達は、断末魔と共に壱河さんの鎖によって一瞬にして消し飛ばされた……もとい拘束された。
これで俺の命は助かった!!!ありがとう壱河さん!!!
子乃を探す為、いち早くこの場から立ち去ろうと走り出す俺。
……足が動かない……!?エコーズACT3に3FREEZEを足にでも掛けられたような……いや、それとはまた違うか……!?
冷たい……金属……鎖かぁあああああああ!!!!!
「何処に行こうというんですか、白鳥さん?」
いつもの通りの甘い声で、壱河さんが俺にそういってきた。
……しまった!!俺を助けたのはこのための……!!!
こんな所にまで罠が……!!
「やだなぁ、放してくださいよ。」
「断ります
「やだなぁ、放してくださいよ。」
「断ります♪」
「じゃあこれから鈴莉さんって呼びますね。」
「放します♪」
いまだぁああああああああああああああああああああああ!!!!
「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
全力で駆け抜けろ!!!俺ェエエエエ!!!!!!
一刻も早くこの場から立ち去るんだァアアアア!!!!
まったく学園は魔境だぜ!!!

ミ学園 二階


どうやら壱河さんは追っては来てないようだ……恐らくモヒカン達の更生(という名の処刑)だろう……。
しかしどうなっているんだ……学園の不良軍団が何故俺を……?
……なんだこれはッ!!俺の手配書が学園中に貼られているッ!?

内容
白鳥裕也をここ(地図)まで連れてこい
連れてきたやつには賞金100万円を進呈
なお、『生死』は問わないbyコピペ・ゴッド

……
………
…………
これかぁああああああああああああああああ!!!!!
そのときである!!

「おやぁ?あれは指名手配中の白鳥さんじゃないですかぁ〜」
エス・カーペリオンが廊下から現れた!
ヤツまで俺を追い回すつもりか!!
「いや、それはしませんから安心してくださいよ。」
また最後の砦(自称)を日常で悪用しているのか……。
「実は白鳥さんにお知らせがあるんです。
 いい知らせと悪い知らせ、どちらから聞きますか?」
……なんだと?
「勿論いい方からに決まってるじゃないですか。」
仕方がないとはいえ……また面倒事になりそうだ……。
「それでは……
 若林子乃は、ここにいますよ。」
カーペリオンの野郎(先生だけど)が俺の手配書の地図指差しながら言った。
そしてその場所は……コピペ・ゴッドという人物がいる場所。詳しく言うと体育館倉庫地下だ。
なんだってそんな場所に……
「じゃあ悪い方を。
 子乃さんはコピペさんと戦おうとしています。」
なんだコピペと戦うだけか……
……
………
…………
学園が危ないッッッ!!!
四肢がちぎれそうな程の全力ダッシュで校舎外の体育館へと向かう俺。
一体……どうなるんだよ……俺……。


「あれ、僕の出番もう終わりですか……?」

20: 9qoWuqvA:10/08/23 21:29 ID:jc
♀体育館倉庫地下♀

……
………
…………
こんな場所あったっけ?
目の前に広がる風景。それはRPGでありそうな、乗るとその方向に飛ばされる仕掛けで埋め尽くされた床と、迷路のようになっている壁だった。
これは夢なのか……?この学園にこんな場所が……?
胸に抱える疑問を抑えこみ、俺は仕掛けへと足を乗せる。
そのときである!!
俺の体がおもいっきり吹っ飛……び……?吹き飛ばないだと……?
「ああ、予算の都合で作り切れなかったんだよな。」
突如、俺の横から声が聞こえた。その方向に振り返ると、そこには銀髪でやたら派手な服装(しかもセンスがアレ)な格好をした、自分よりも高い男が立っていた。
……コピペ・ゴッド……。
簡単に表すと、吐き気のする人物だ。なんというか、発するオーラが邪悪すぎて吐き気がするレベルというか。
「どこに逃げやがった、あの糞野郎がッッ!!」
この声……子乃の声だ。
カーペリオン先生が言っていたことは本当だったしい……が、まったく嬉しくはない。
ここにいることによって、俺はいつ死んでもおかしくはないからだ。
と、子乃が撃ったであろうRPGの弾がこちらに飛んできたぁあああああああああああああああ!!!!
「何故子乃がここにいて、俺と戦っているかおしえt……っと、お話している時間はないな。
 回想シーンいれるからそれで確認してくれ!」



§回想シーン§

早朝 白鳥宅

\ピンポーン/

玄関のチャイムがなる。
まだ白鳥という家の主は起きていないだろう時間帯。
そのチャイムの音に答えたのは、白鳥宅に居候(?)をしている少女──若林子乃。

「誰だ。」
玄関の扉を豪快に開け、そう言った。
扉の先に立っていたのは──コピペ・ゴッドだった。
「クク……久しぶりだな、若林子乃。」
突如子乃が右ストレートを放つ……が、それをコピペは片手で受け止めた。
一瞬戸惑いを顔に表す子乃だが、続くように左手でストレートを繰り出す。
が、やはり受け止められてしまった。
「そう攻撃的になるな。我が主催のパーティに招待しに来ただけだ。」
「誰が行くか。」
「そうか、残念だな。では白鳥君を誘うとしよう。」
「……!」
白鳥という言葉に僅かながらだが、反応を示す子乃。
「大事な彼氏さんが「ぶち殺すぞ糞野郎。」
ニヤリと笑い、受け止めた子乃の両手を放すコピペ。
そして、不敵な顔で言葉を放つ。
「若林子乃、貴様を殺す宴に案内しよう。」


回想終わり


誰か……来てたんだ……。
……子乃を殺す……か……。
一度あっただけの、この男。力も見たことがない、話したこともない。
ただ、その雰囲気はどことなく邪悪なモノであり、近寄りがたいモノというのは分かっている。
逆を言うと、それしか分からない。謎の男と言ってもいいだろう。解説乙
「と、そんなところに立ってると彼女からの攻撃を受けるぜ?」
「え?いや、彼女なのアレ?邪神が彼女?え?ん?」
そんなことを言っている間に、RPGの弾が炸裂したような音がなり爆風が起きた。
その爆風によって出来た煙の向こうから現れたのは、銃を乱射しながら近づいてくる子乃だ。
「アレは……!白鳥、貴様何故こんなところにいるんだ!!!」
「こっちが聞きたいよ!!!」
「馬鹿白鳥が!!避けろ!!!」
言われた通り無数の銃弾を紙一重で避ける俺。一つでも当たったら致命傷になりかねない。炸裂弾だから。
何故わかるって?今までの経験だよ!!!悲しい!!!
というか、これは地味に俺に対して一種の心遣いというか心配というか……。アレ、子乃ちゃん優しい?
「当たらなかったか……。」
「いや、当てたかったの?」
やっぱ邪神だ。きっと、いつまでも邪神のままだろう。泣いていいかな。
「っと、感動のご対面かな。」
背後からコピペ・ゴッドが話しかけてくる……と同時に子乃が殴り込んでいった。
それをひょいひょいっと避けていくコピペ。
子乃も強いが……この男はそれよりも強い……。
どうみても子乃は遊ばれている。仮に子乃が本気でないとしても、あの男は今の子乃よりも力を出していないだろう。
……なんなんだよ……俺の休日返せよ……。
「どうした?本気だしてみろよ。」
「貴様なんぞに……!!」
「雑な打ち込みだな。そんなんで俺を殺すつもりか?」
圧倒的すぎる……確信できる。子乃は勝てない、と。
このまま子乃は殺されるのか?この男に。
なんだかんだで今まで一緒に暮らしてきた子乃が、この男なんかに?
決して長くはないだろう歳月だが、それでも子乃と過ごした日々は楽しかった。
…………。
どうする白鳥。俺が行っても死ぬだけだ。
だが男は時に、身を犠牲にしてまでやらなければならないことがある。

「さよならだ、死ね。若林子乃。」
「な……!」

これが子乃に対する特別な感情かなんて、今はどうだっていい。
死ぬとか殺されるとか、そんなことで迷ってる暇はない。
理由なんてどうだっていい。
ただ俺は……これをしなければ一生後悔して生きていくだろう。

だから────

「子乃に手ぇだしてんじゃねぇぞクソ野郎がァアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」


───────────────────


……ここは……?
確か俺は、体育館倉庫の地下で子乃とコピペにあって、それから命張って……。
あれ……生きてる……?
「俺……生きてるのか……。」
「なんだ、生きていたのか。」
……子乃の声だ。はは、守れたのか、俺は。
それにしても人を勝手に殺さないでほしいな……いやまぁ、自分でも死んだと思ってたけど……。
「おはよう……子乃ちゃん……。」
なんかすごく嬉しいよ……子乃絡みのことでこんなのは初めてだな……。
しっかしなんで生きてるんだ俺……。
まぁいいや……生きていることに感謝だ。
……やっぱ気になるモノは気になるな。
「子乃ちゃん……なんで俺生きてるの……?」
「回想シーンは∂からだ。」
……貴方もですか。


∂回想シーンその2∂

「子乃に手ぇだしてんじゃねぇぞクソ野郎がァアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」

ああ……俺死ぬな……。まぁいいや……子乃が守れればそれで……。
さようなら兄弟……弟は先に逝くよ……

「ギンガァ!!カップ麺出来たっすよォ!!!」
「またカップ麺かよゴラァアアア!!!!」

……
………
…………

サッ←コピペが移動した音
ゴン←壁に激突した音
ドサバタ←地面に落ちた音

回想終わり


「…………。」
泣いても……いいよね……。
「泣くな、白鳥。」
「……現実は非情だよ……子乃ちゃんも非情だよ……。」
ああ……救われない俺……。
ちなみに、あの後コピペはカップ麺を食いにどこかに消えていってしまったらしい。
一体何が目的だったのか分からない。やはり謎だ……何か腑に落ちないというか……。

「……だが少し格好良かったぞ白鳥」
「……え?」
今なんて……?俺の耳が確かなら格好良かったって……え?
「……なんでもないわ!!ボコッ!」
なんで俺殴られてるんだろう……はは、だけどまぁいいや。
事実なんて俺の中でいくらでも歪めてやるさ。いい方にとことん変えてやる。
これからも、きっと俺は子乃に振り回されるだろう。だがそれでもいい。
理由?それは……

俺は子乃が────

って……あれ意…識が……殴られた……か…ら……か…………
は……は……子乃……すk…………




翌朝
──目覚まし時計が朝を告げた。
部屋中に鳴り響くベルの音。そのベルの音を止める為に、俺はたった今目覚めたばかりの体を動かし、目覚まし時計のボタンを押す。
いつもと変わらない目覚め。これからこの俺、『白鳥裕也』の平日の一日が始ろうとしている……

「白鳥ィ!!朝飯がないぞ!!!」
子乃の声が部屋中に響き渡る。本当にいつもと変わらない朝。
憂鬱に感じる月曜日のハズだが、今日だけは何故かそれを感じ無い。
寧ろ自分でも驚く位に機嫌がよかった。


「ハイハイ、今いくよ、『子乃』。」


終わっていいの?



役目がすぐ終わっちゃった人たちの雑談会

ギルバート「はいはい、お疲れ様。」
エスカペ「いやー、しかし出番本当に少なかったですね。」
ルーミア(大人)「…………(無言の圧力)」
ギルバート「ごめんなさい許してくださいお願いします。」
エスカペ「哀れ(笑)」
ルーミア(大人)「じゃあ今度一緒にデートしましょう?財布の中身など知らないわ……」
ギルバート「いや、どっちかというとロリの方としたいなーなんて思ってませんよ、ええ思ってませんともいてててててててて」
エスカペ「…………。」
ルーミア(大人)「さて、このコーナーも終わりにしましょう。
        ここまでお読み頂いた貴方達、心から感謝しているわ。ほら、ギルバート。」
ギルバート「いてぇ……あ、はい。
      ぬこという害悪作者の拙い小説でしたが、楽しんでもらえたか……って楽しんでもらえないよな、普通。
      作者自身のコメントが来ているぞ。
      何々……「期待してたのか?残念だったな!!」だそうだ。誰も期待なんかしてねぇよ。」
エスカペ「哀れ(失笑)」
ギルバート「さて……尺稼ぎのこのコーナーも終了だな。」
エスカペ「次は主役級がいいなー……って、戦闘は無理ですけどね
ギルバート「主役は疲れるから御免だ。あ、ルーミアとデートする話ならいいが。」
ルーミア(大人)「いいからさっさと〆る!!」
ギル・エスカペ「はい……。どうも、お疲れ様でした……。」



終われ





・超絶作者のあとがき
ここまで多分をお読みいただいてありがとうございました。
正直最後まで読んだヤツなんていねぇよな!!俺も読み返そうとしてつまらないし、めんどくさいからしなかったし!!
ということで誤字脱字誤変換はご愛嬌ということにしておいてください!!!お願いします!!!
お疲れ様でした!!!!期待してた奴らざまくぁああああああああああああああああ

21: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:10/08/23 21:41 ID:FU
次安価ー
>>24 キャラ
>>27絡むキャラ
>>30 テーマ

22: 9qoWuqvA:10/08/23 21:43 ID:jc
ksk

23: 9qoWuqvA:10/08/23 21:43 ID:jc
トキィはkskする


24: PSP@えすかぺことEscape:10/08/24 02:05 ID:UA
藍鉄鉄紺

25: PSP@えすかぺことEscape:10/08/24 02:07 ID:UA
おい、kskしろよ

26: UxQinvso:10/08/24 02:54 ID:Cs
へいベイビー

27: UxQinvso:10/08/24 02:55 ID:Cs
とてつもなくイカレている自前のオリキャラ(初登場アリ)

28: UxQinvso:10/08/24 02:55 ID:Cs
>>30
その発想はなかったwwwwwwwwwwww

29: UxQinvso:10/08/24 03:01 ID:Cs
>>27
どんな方面でイカレているかは各自に任せまる

30: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:10/08/24 03:27 ID:8I
な ん や か ん や で す っ ぽ ん ぽ ん に な る

31: PSP@えすかぺことEscape:10/08/24 12:32 ID:UA
ナンテコッタイ

32: UxQinvso:10/10/05 07:07 ID:TY
/(^o^)\

33: オナニーチャット:10/10/13 10:14 ID:F2
オナニーを見たい見せたい娘 http://www.signgirl.net/ 女の子がテレビ電話でオナニー披露 <a href="http://www.signgirl.net/">オナニー チャット</a>

34: 9qoWuqvA:10/10/17 22:02 ID:fI
つまりオナニー見せたいイカれた娘が藍鉄鉄紺と絡んでなんやかんやですっぽんっぽんになる話ということか

35: L/Ic2ITE:10/10/19 01:37 ID:zA
それだー!

36: L/Ic2ITE:10/10/19 01:53 ID:zA
出だしだけ書いとく


「だっあーーーーーーー!!!!!!!!!!!!遅刻するぅうううううううううううううううう!!!!!!!!!!」

そう、それは朝。
空の色は……まあ、青かった。特に何色を当て嵌めるような感動的な空ではない。
しかし悪いというワケでもない。要は、限りなく普通だった。
ほどほどに雲が掛かり、ほどほどに日が差していた。
春の穏やかな気候というものはとても過ごしやすく、貧乏生活を続けるワタシにはありがたいものだ。

しかし、日課の散歩中、その非日常は突然に現れた。

「急げ急げいそげぇーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

少女の声が遠くから響く。静かな町だから、尚更良く聞こえた。
しかも、それはどうやら徐々にこっちに近付いてきているようだった。

「速く!早くしないと遅刻しちゃ……うわっば!!!!!!!!!!」

そして、散歩中のワタシにぶつかった。
そして、奇天烈な悲鳴を上げて、真後ろにすてんと勢い良く倒れた。
いくら曲がり角だったからって、そんなに生き急がなくてもいいだろうに。
ともかく、ワタシは多少動揺しつつも、その少々せっかちな少女に声を掛ける。

「だ、大丈夫かい」
「大丈夫もクソもへったくれもねーですわよ!!!!!!!謝りなさいよ!!!!!!!!!!!」

少女は倒れた体勢から異様なまでに軽く立ち上がり、襲い掛からんとする獣の如き怒りの形相でこちらに咆哮した。
目に若干ながら涙を浮かべているのを見るに、どうやらぶつかった時に鼻を、倒れた時に後頭部あたりを痛めたらしい。
とりあえずは、言われるがままに謝る。

「ああ、ごめんよ。まさかあんなに速いスピードでそこから人がくるだなんて思いもしなかったから。」
「謝って済むんだったらケイサツはいらないでござんしょ!!!!!!ああもうどうしてくれるのよ!!!!!!アンタのせいで遅刻確定よ!!!!!!!!!!!!!!!!」

少女はおよそその見た目にそぐわない、お転婆な性格をしていると見えた。
担いでいる鞄と、『遅刻』というキーワードから、どうやら町唯一の小学校、の生徒らしいことが分かる。


続きはまた今度時間のあるときに。

37: ゆい:10/11/27 19:23 ID:hw
私のおまんこが大変なんです
皆さん使ってください。

http://l23.jp

肉便器になりたいです(//o//)

38: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:30 ID:Ik
クソが!お題スレがこのまま息を引き取っちまう!

消化してないけど次安価いくぜ!!
>>40 お題!
>>43 キャラ!
>>45 関係ないけどなんか面白いこと言え!!!

39: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:33 ID:xg
デブ滑空

40: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:36 ID:Ik
学園祭って面白そうだよね

41: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:41 ID:xg
ksk

42: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:48 ID:xg
なんか幼女的なキャラ

43: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:48 ID:0Y
ksk

安価下

44: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:50 ID:Ik
>>43うはwwwそれは思いつかなかったキャラだwwwww

45: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:52 ID:0Y
>>43

マナ・レリアバートル

46: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:52 ID:xg
面白いこと言いまーす!
最安価>>47
作者名指しで書いて欲しいお題追加安価>>49

47: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:53 ID:xg
!?

48: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:55 ID:xg
取り敢えず冷静に落ち着いて再安価>>51

49: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:55 ID:Ik
俺が世界を変えてやる

最安価>>51

50: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:57 ID:0Y
ksk

安価下

51: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:57 ID:xg
作者名指しでry再安価>>53
今度こそ被るなよ!絶対被るなよ

52: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:59 ID:0Y
ksk

安価下

53: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/28 23:59 ID:Ik
>>53むりげ乙wwwwww

54: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:01 ID:Ys
再安価>>57
作者名指しでry>>60

間違っているのは俺達じゃない、世界の方だ

55: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:02 ID:6Q
よし仕切りなおした所でksk
安価なrあした

56: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:02 ID:Ys
kskぽぽぽぽーんwwwwwwwwwwwwww

57: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:03 ID:1c
あいさつするたびともだちふえるね

58: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:04 ID:6Q
おい…デュエルしろよ

59: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:06 ID:Ys
再安価も楽じゃないんですよ
>>63 キャラ

>>60ならもやしさんが夢幻学園生徒会のお話描いてくれ

60: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:12 ID:Ys
>>60なら俺がネチョ書くわwwwwwwww絶対誰か書き込んでるから大丈Vwwwwwwwwwwwwwwww

61: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:13 ID:6Q
ざまぁwwwwwwwwwwwwwww

62: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:14 ID:1c
WAROSU

安価下で

63: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:14 ID:lc
>>60
よろ

64: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:15 ID:6Q
まただよ(笑)

65: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:16 ID:6Q
再安価>>67

66: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:17 ID:Ys
教師サイドからの視点もよさそうだよね

67: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:17 ID:1c
ホトさん

68: UxQinvso:11/03/29 00:19 ID:6Q
※まとめ

お題:学園祭
登場必須キャラ:歩と三
自爆した馬鹿:ぬこ

クク…

69: UxQinvso:11/03/29 00:21 ID:6Q
つーかホトか…彼女絶対自分から学園祭に関わりにいかんだろ。

70: えすかぺ xeMwfBVw:11/03/29 00:22 ID:1c
流れると思ってホトさんって言った

いまでははんせいしている

71: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 00:26 ID:1c
仕方あるまい
>>76第二のキャラ

72: UxQinvso:11/03/29 00:28 ID:6Q
>>71
まぁ動機は、各々が適当なものを考えるということでここは一つ。

73: UxQinvso:11/03/29 00:29 ID:6Q
指定キャラ増えても書くのしんどくなるだけだろうし…

74: えすかぺ xeMwfBVw:11/03/29 00:29 ID:1c
あはい
えすかぺは書かないけど多分!

75: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 18:42 ID:CE
私だ

76: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/29 18:58 ID:9c
お前だったのか

77: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/03/31 09:46 ID:I2
全く気が付かなかった

78: XIgbvRu.:11/04/03 02:52 ID:VE
痺れを切らした 神々の 遊び

79: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/04/03 21:31 ID:yM
まっくろくろすけ出ておいで

出ないと目玉をちょん切るぞ

80: こんばんは:こんばんは
こんばんは

81: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/05/11 04:36 ID:9o
うんこだな

82: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/05/11 04:37 ID:9o
ここにはウンコしか居ない・・・


83: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/06/06 02:14 ID:S.
81名前:名無しさん@ゆとりいっぱい。 11/05/11 04:36 ID:9o
うんこだな

82 名前:名無しさん@ゆとりいっぱい。 11/05/11 04:37 ID:9o
ここにはウンコしか居ない・・・

84: 名無しさん@ゆとりいっぱい。:11/08/15 13:06 ID:WDg
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