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13: 02/15 22:05 ID:??? [sage]
「をーほっほっほ!…甘いですわね。やっぱり貴方達は部活メンバーに入るにはまだまだ力不足ですわ!」
頭から粉を被っていたので視界はまだ完全には戻っていなかったけど……この声だけは聞き間違える筈は無い。
そう、彼女の名前は北条沙都子。俺が密かに思いを寄せている女の子だったりする訳で…。
…俺がケホケホと咳き込んでいると、トコトコと可愛らしい女の子が近寄ってきた。
そして…俺の粉まみれの頭をぽふぽふと撫でた。
「富田はかわいそかわいそなのです…罠に引っかかった上に沙都子に罵られてしまったのです☆」
彼女の名前は古手梨花。村で一番の人気者と言っても過言ではない。
古手神社の跡取りで御三家の内の一人でそれでいて俺の親友の岡村が密かに思いを寄せている。
何と言ったらいいか分からないけど、…とんでもない女の子だ。
「あら、梨花。私は何のことだか分かりませんことよ。勝手に富田さんが転んだんじゃありませんこと?」
北条は相変わらず小憎たらしい発言を繰り返す。
…でもあの頃の北条からしたら絶対にこっちの方が良いに決まっている。
こんな事で腹を立てちゃ駄目だ。北条が元気になった事を祝うべきなんだ。
そう思って北条に向かって思い切りにこっと笑った。その笑顔に少しだけ、北条は戸惑ったようだった。
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