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32: 03/16 08:52 ID:??? [sage]
「こちら赤坂、逃走したホシは確保。ブツは押さえられましたか？」
気絶した男を後ろ手に取り、手錠をかけながら無線連絡をとる。
「あぁ、これで証拠は揃ったみたいだ。任務終了ってところか、おつかれ」
「えぇ、そちらこそお疲れ様です。取り急ぎ、引渡しに移らせてもらいます」
「いや、こちらから向かわせてもらう。どこにいる？」
「ここは……、第七倉庫前、海沿いです」
一瞬の空白の後、無線を切る。暗闇が広がる埠頭でようやく腰を落ち着け、星空を見上げる。
とは言うものの汚れきった空に星はほとんど見ることはできなかったが、
いくらか気分は落ち着いた。
そうしているうちにやがて、向こうから光が見えてくる。
「さて、と……。これで任務終了か」
ゆっくりと立ち上がり、死んだように眠る男の頬を、力を込めてはたいた。
そして、意識を取り戻し、何が起きたかを思い出そうと呆けた顔に怒声を放つ。
「お目覚めか、北条銅平？昭和58年6月1日、時刻は…、午前2時17分と。武器密輸現行犯で逮捕だ！ほら、立て」
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