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139:、 11/04 00:32 ID:kw
宇宙を動かす強大な力はさまざまに説明され、分類されている。魔術師たちはカバラと呼ば
れる神秘的原理体系に関する理論に従い、それらの中の十種類を列挙する。ごく最近まで、
占星術師は、太陽、月、そして5つの惑星に結びつく7種類の力の存在を信じていた。現
在では、それに天王星、海王星、冥王星が加わり、9ないし10の力の存在が信じられてい
る。それに対し数秘術師は、1から9の数と結びつく9種類の力を挙げる。
魔術師は、それらの力を体験し、吸収し、自らの意志に従わせることで、その支配者とな
る。なぜそれが可能かといえば、それらの力が彼の内部にばかりでなく外部にも存在する
からだ。それらの力は魔術師の強大化された力に他ならない。魔術師内部の衝撃と外部の
力をつなぐのは想像力である。強力なる想像力は魔術師の資質の中でも最も重要なものだ。
集中力もまた重要だ。魔術師たるもの、一つの目的、一つの観念に向け、自分のもつ全て
の力を集中できなくてはならない。魔術師はさまざまな技巧により、創造力や集中力を異
常な強さにまで鍛え上げる。魔術における集中力の重要性は、じっと凝視するときの目を
見ればその人が魔術師であるかどうかがわかる、という言い伝えにも反映されている。
火星に結びついた破壊的なエネルギーの流れを敵の上に注ぎたいと望むなら、魔術師は創
造力を働かせ、その力を作用する有様を脳裏にくっきりと描きさえすればよい。その光景
を描き出すのに役立つもの――身振り、ダンス、酒、麻薬、セックスなど――は何でも利用され
る。彼は火星の力を性質および属性を列挙した呪文を唱える。彼は、精神を統一し、流血
と拷問、憤怒、苦痛のイメージを思い描く。彼が徹底してこれを行うと、現実に、大惨事ある
いは動物や人の苦痛が引き起こされる。魔術師は、自分自身の内部に潜む憎悪や暴力的衝
動を全て解き放ち、儀式は次第に残忍性を帯びた狂乱状態にまで高まっていく。火星の力
はその状態で魔術師の身体に乗り移り、彼自身がその力となる。彼はそれを意のままにそ
の力を注ぐのである。
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