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140:、 11/04 00:32 ID:kw
魔術師は、この儀式を正確に執り行なえば、敵を屈服させ、怯えさせると確信している。
強烈な感情および情緒は、目指す相手に打撃を与えるのに十分な力を帯びているという考
えがその理論的な根拠だ。効果のほどは、感情の強度および標的となる人物の感受性によ
ってさまざまである。もし人が他人の発する情動を感じ取り、よくあるように、それがど
んな感情かすぐ理解できるなら、彼は、その性質を本能的に察知しうるような力の流れに
反応しているということになる。彼は、ちょうど大気中の見えない電波を細くする受信レ
ーダーのようになる。魔術の世界では、自分の力を異常なピッチで高めたものは、計算さ
れつくした意図に基づき、強力な情動の波を発することができる。オカルティストたちによれば、
その波はかなり遠方まで達しうるという。ひときわ優れた才能と力を持った魔術師なら、
憎しみを集中するだけで、人を殺すことすらできる。相手の感受性が通常より強い場合に
はなおさらだ。誰しも認めるように、日常生活で確固たる人柄を持つものは、意志の力で
自分をコントロールできる。これは魔術の世界でも同じだが、その程度ははるかに大きい。
人は潜在的に神である。人の意志は、それを集中し投影する方法を身につけた魔術師の手
にかかると、神の無限の力まで持ちうるのだ。ちょうど19世紀フランスの魔術師エリファス・
レヴィの書き残した次の言葉のように。「何があるべきかと定め欲することは、創造すること
である。何があらざるべきかを定め欲することは、破壊することである」。
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