[*]前 次[#] [0]戻 [4]履歴
[1]最新 [2]最初 ▼[3]コメント欄

あ゛べぽ
15/26頁 (259件)
145:、 11/04 00:37 ID:kw
魔術師の最大の関心はいかに力を行使するかということである。しかしその力の行使の仕
方は、方法と同様に極めて多種多様だ。魔術師は、宇宙にある全ての力に対する支配力を
誇示するような恐ろしい儀式から、煮えたぎる湯の中の敵を苦しめるという些細な儀式に
いたるまで、容易にその対象を変えることができる。交霊術の摩訶不思議な儀式の中での
た打ち回っていたかと思うと、次の瞬間にはもう、人をひそかに動物に変えてしまうとい
う魔術にふける(アイレスタクローリーもこういったことをたやすく行うことができた。彼はあると
き、詩人ヴィクトール・イノバーグをラクダに変えたという)。『レメゲトン』と呼ばれる魔術書は、72
の悪霊の名前、それぞれの力と役割(彼らのほとんどは2つ以上の役割を担っている)を
列挙し、魔術師がそれらの力を行使する様子を描いた挿絵を掲げている。『レメゲトン』が主と
して関心の対象としているのは、知識の獲得だ。そこに挙げられた悪霊の半数以上が、教
えるということを自らの役割の一つに含んでいる。彼らは、科学、芸術、哲学、数学、論
理学、言語、天文学、薬草や宝石が持つオカルト的な力を魔術師に伝授する。手工芸を伝授す
る悪霊もいれば、文法を伝授する悪霊もいる。鳥や動物の言語を伝授する悪霊もいれば、
驚くべきことに、倫理学を伝授する悪霊さえいる。悪霊のほとんどは、秘密を明かし、過去、現在、未来の出来事を魔術師に示す。なくなったもの、盗まれたものを見つけ出す悪
霊もいる。知識と秘密が重んじられている背景には、反逆する天使たちが、人の娘たちに
情欲を覚え、後に彼女たちに芸術を伝授したという伝説もある。これはまた、精神的成長
への鍵としてのオカルトにおいて、美徳というより知識が重視されているという点や、宇宙に
ついての知識を獲得するとは宇宙を支配することと同義であるという進行を反映している。
悪霊の第二のグループは、死と破壊と憎悪を引き起こす。彼らは殺人と戦争と流血をもたら
し、嵐と地震を引き起こす。このグループの悪霊のうち、一人は傷口を腐らせて人を苦しめ、
もう一人はその腐った傷口によって3日以内に人を悶絶させる。また別の悪霊の一人は、
生贄から視力、聴力、知性を奪い、さらに別の二人の悪霊は、高い地位にある人々をそこ
から引き摺り下ろす。また別の悪霊は人を、動物あるいは別人に変えてしまう。


[*]前 次[#]
▲[6]上に [8]最新レス [7]ピク一覧

名前:
Eメール:
コメント:

sage
IDを表示
画像を投稿(たぬピク)
現在地を晒す