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347:守人 02/06 23:28 [ilikewizard_nao@yahoo.co.jp <]
ここは雪に覆われた街フリーズキール。現在特殊な剣を作るための材料を探しているクレス一行は、こ
こで何やら奇妙な噂を耳にしたため、1週間ほどこの街に滞在している。
そして、滞在した翌日からアーチェは困った病気で頭を抱えている。
つまり「おねしょ」である。
このおねしょ、日が経つごとにだんだんと酷くなっていき、今では一晩に2回も3回もしてしまうこと
も珍しくは無かった。「ベッドが一部屋に一つしか無い」という理由から部屋が6人別々なので、誰にも
見つからないのが唯一の救いだった。
ミントはこれを、「これまでの戦闘による疲労と、ここの街の気候が重なったためのモノ」と判断して
いるが、真偽のほどは定かではない。
(つまりそれってさ、この街にいる間はずっとおねしょをし続けるってことじゃん。あと何日いるつも
りか知らないけど・・・いつ見つかるか分かんないからね〜・・・)
コンコン。ドアがノックされる音で、アーチェの思考は中断された。すぐにドアが開き、入ってきたの
はミントだった。
ミントは少し困ったような表情をしていたが、やがて真剣な表情になり、アーチェに話しかけた。
「アーチェさん。先ほどクレスさんに聞いたところ、まだしばらくはここにいることになりそうなんです」
「うんうん」
「ここにいるということはおそらく、お・・・おねしょをし続けることになると思います」
「・・・・・・・(グサッ)」
「毎晩ベッドを汚すのもお店に悪いと思うので、どうか今夜からはおむつをして寝てくれませんか?」
「・・・・・・は?」
ミントの提案にアーチェは、しばらくの間思考がままならないほどの衝撃を受けた。その時間、実に
15秒。
やっと正気に戻ったアーチェは顔を真っ赤にしながら反論した。
「嫌だよ!おむつして寝るなんて!!私は赤ちゃんじゃないんだから!!!」
その反論に笑顔で応じるミント。
「大丈夫。アーチェさんは病気なんです。赤ちゃんではありません。お店のためを思ってください。」
アーチェの反論が少し和らいだ。おそらく「お店のため」という言葉に反応したのだろう。ミントは一
気に畳み掛けることにした。
「それに、いいんですか?このままだと誰かに見つかってしまうかもしれませんよ」
この言葉にアーチェはグッと詰まった。確かに、これはアーチェが一番危惧している可能性でもある。
その後もしばらくアーチェは唸っていたが、やがて頭をがっくり落として、「治るまでだからね」と、
観念したように呟いた。
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