[*]前 次[#] [0]戻 [4]履歴
[1]最新 [2]最初 ▼[3]コメント欄
40:藍梅ひらる 05/16 18:52 [sage]
8
ヒッポは悔しさよりも、だんだんと悲しさのほうが増えてきてしまっていた。こんなに簡単に騙され、そして あっけなく捕まり 自分の愚かさを責め立てるが、もう どうにもならない。
ヒッポ「一体、私を捕らえて 何を企んでるんだ!」 自分の弱い心を読み取られまいと、強い口調で言う。
ミミ「ヘ〜、まだ自分が捕らえられた理由が分かって無いんだ〜。」 可笑しそうにしている。
シェシェ「まぁ、どこまで間抜けなのかしら。あなたを囮に、マーメイドプリンセスを捕まえるってことに決まってるじゃない。」
ミミ「本当だよね〜。それにしても、こんなに簡単に捕まってくれるなんて予想外だったよね。」
シェシェ「本当に。まだ、第二・第三の作戦も考えてありましたのに。」
イソギンチャン「このアタシの すすり泣く演技が素晴らしかったから、こんなに上手くいったんですよ〜。おぉ、しくしくってね!」 この水妖のすすり泣きの演技が始まった。
ヒッポはそのすすり泣く声を聞くと、また 悔しさが蘇った。
ミミ「はいはい、もう分かったから。」 ミミがその すすり泣きを止めさせる。
シェシェ「ねぇ、シスターミミ。この水妖、大丈夫なの?」 小声で囁く。ミミも困り顔だ。
ミミ「それにしても こんなに簡単にいくんだったら、あの子 いらなかったんじゃないの?」
シェシェ「私は そうは思わないわよ。実際の存在感を作りだすためには、あの子の存在は必要だった。」
ミミ「ふ〜ん。」
ヒッポは そういった会話を心無しに聞いていた。会話の内容は もう どうでもいい。怒りの感情のまま、わめき散らすだけだった。
ヒッポ「お前たち、絶対に許さないぞ。私の気持ちを利用するなんて。それに、こんなことをしてもマーメイドプリンセス様たちは絶対に捕まえられない!」
ミミ「そんなこと、やってみなきゃ 分かんないでしょ。」 余裕そうに答える。
シェシェ「それなら、実際にユーリに会うことが出来たのなら 許してくれるのかしら?」
ヒッポ「え?」 ヒッポはシェシェの言葉を、一瞬 聞き違えたかと思った。
[*]前 次[#]
▲[6]上に [8]最新レス [7]ピク一覧