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敵キャラユーリとヒッポのエロ小説大募集
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67:藍梅ひらる 07/25 18:50 [sage]
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 マーメイドプリンセスが歌い出すと同時に、もがき苦しみ出すブラックビューティーシスターズ。そしてその力も解けたのか、海水が洞窟内に戻って来る。ヒッポの造ったアーケード内にも水が溢れ 急に ふわっとした感じになると、号泣の涙も洗い流されていく。それでも ヒッポは泣き続ける。
 ユーリ「ヒッポさん…、泣かないで。ユーリは…大丈夫だから…。」
 消え入りそうなその声に、ヒッポは驚いて ユーリをみつめる。このまま 絶命を覚悟していただけに、信じられない気持ちだった。傷口はまだ 痛々しかったが、表情を見ても先程とは違い 僅かでも生を感じることができる。
 ヒッポの必死の願いが奇跡を生んだのか、マーメイドプリンセスの歌声による奇跡なのか、それとも 海水による効果なのかは分からない。しかし ユーリの意識は戻って来ており、ヒッポを見て僅かに笑顔となった。
 ヒッポ「本当に大丈夫なんですか?」 まだ半信半疑で 確認するように訊く。
 ユーリは小さく頷くと、囁くような声で言葉を絞り出す。ヒッポは そんな彼女を気遣いながらも、その言葉を聞くことに専念していた…。
 外では、マーメイドプリンセスの歌が続く…。
 シェシェ「また、マーメイドプリンセスにやられてしまうなんて! 今回の作戦のどこに、問題があったていうの?」
 ミミ「もしかして、本当に愛の力には勝てないってこととか?」
 シェシェ「そんなの絶対に信じないわよ! あ〜、もう、どうしてこうも上手くいかないの?」
 ミミ「人質の交渉に入る前に やられてる私達って一体なに?」
 ラストのラブシャワーピッチが入ると、二人は逃げるように消え去ってしまった。
 ブラックビューティーシスターズを撃退したマーメイドプリンセスは、次にヒッポの傍までやってくる。
 るちあ「ヒッポ、ごめんね。遅くなっちゃった。」
 波音「本当にユーリが いたなんてね。でも、ユーリ 大丈夫なの?」
 リナ「心臓からは外れているみたいだが、すぐに手当てが必要だな。」
 ヒッポ「皆さん、お願いです。ユーリさんを運ぶのを手伝ってもらえますか?」
 るちあ「もちろんよ、ヒッポ。」 後の二人も頷いてくれる。
 ───そんな時だった。ぼぅっと、むやむやとした幻影が皆の前に現れると、それは しばらくしてガイトの姿を形作った。
 ガイト「マーメイドプリンセスの歌声に我が惑いの心、引き付けられし…。」
 るちあ「えっっ? ガイト?」 突然のガイトの出現に皆、驚きを隠せない。
 ガイト「愛たるもの、障壁と より強力な試練を乗り越えた時、その愛は一層 確実なものとなる。それを現実とするため ユーリを奴らに託したのだが、やや過酷過ぎたようだな。おまえの想いを早く実現させる手立てとしては都合が良いと思ったのだが、どうやら判断を誤ったようだ。あの時、やはり お前を引き渡すべきではなかったようだ。すまなかった…。」
 ユーリ「ガイト様…。」 ガイトの言葉に涙目となるユーリ。
 ヒッポ「そんなことより、早くユーリさんの手当てを!傷も深いし、毒で手遅れにも成り兼ねない。」
 ガイト「毒なら心配は不要だ。自然界で生成された毒であれば、ユーリはその自然治癒能力に長けているからな。」
 ヒッポ「え、そうなんですか?」 少し安心するヒッポ。
 ガイト「しかし、その傷を癒すには時間が掛かりそうだな。もう一度 城へ戻り、安静するがよい。沙羅なら治療方法も知っているだろう。」
 ユーリの身体が浮くと、ガイトの方へ引き寄せられる。そんなユーリを、ヒッポは黙って見つめていた。
 ガイト「ではな、マーメイドプリンセスたちよ。」 そして、ガイトとユーリは共に一瞬にして消え去った。
 永遠に ユーリと会えない訳ではなく、また会えるという希望がある。ヒッポは、ユーリが消え去った方向をいつまでも みつめながら、マーメイドたちが歌う中 アーケード内で聞いたユーリの言葉を思い返していた。
 もし、ユーリが無事でいられたら 今まで以上にもっとヒッポさんと愛し合いたい…と。

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