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【頑張れ】苑子を応援するSSスレ【ゴッチ】
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546: 03/23 05:22
苑子から返って来た内容は当日は親も来るからというものだった。
「苑子と親御の顔が拝める…」
ヲチャの期待は高まっていく。
そして当日、ヲチャの熱気に包まれたオフの会場に一台の車が到着した。
後部座席から降りてきたのは苑子。
「おお〜」という歓声が上がり、一斉にカメラや携帯が向けられる。
苑子は無表情に笑っていた。
本人にすれば、記者陣に取り囲まれる芸能人のような感覚なのだろう。

一向が向かったのはカラオケ店だった。
「やっぱり、苑子の歌うところが見たい」という声に応えてのものだった。
まずヲチャが一通り歌う。
苑子はひたすら目の前にあるジュースやらポテトやらをむさぼっていた。
「次は苑子ちゃんの番だよ」
ヲチャに説得されてマイクを渡されると、苑子は十八番だという歌を歌った。
いつもYouTubeで聞いていたあの声を生で聞いている。ヲチャは持て囃した。
歌を歌い終わると苑子は軽く会釈をしマイクを置くと席に戻り、ジュースの残りを啜った。
もう歌わないの?と聞かれると
「歌苦手だし、もういい…」と言ったきり黙ってしまった。

その後、一向はお好み屋で食事をしオフは大盛況で幕を閉じた。
親が向かえに来ると苑子は黙って後部座席に座り、つまらなそうな目で遠くを見つめていた。
ヲチャが手を振っても苑子は振り返さず、車はその場を後にした。
車が見えなくなると、「これにて、解散!」
皆それぞれの家に帰っていった。

その日の夜遅く、苑子の日記が更新された。
「今日オフ会に行った。本当は行きたくなかったんだけど仕方ないから行っただけだし、馬路つまらなかった。」
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sage
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