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【頑張れ】苑子を応援するSSスレ【ゴッチ】
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596: 05/31 21:47
ある日、両親が大事な話が有ると苑子を呼んだ。
テーブルを挟み対面する両親と苑子。
母「苑子、あなたは前から何度も食事が美味しくないとか愛情をくれないとか言う度に『私は本当の子供じゃないんだ』とかも言ってたわよね」
父「そうなんだ、お前は実は私たちの子供じゃないんだよ」
苑子「は?」
突然の話に苑子はキョトンとしたが、すぐムッとした表情で
「なんでそんな見え透いた嘘付くの!?嫌がらせだし!」
と喚いた。
父「いや、本当だ。まずこれを見るんだ」
そういって父が差し出したのは戸籍標本だった。
両親の真剣な態度に苑子も流石にこれは冗談とかの只事では無いと察したのか幾らか張り詰めた態度で戸籍を見ると、
依子が長女と記されており、自分が養子と記されていた。
苑子「え…?」
父「さぞショックだろうが、次はこれを見てくれ」
そういうと父はTVとビデオデッキの電源を入れて再生を始めた。
かなりノイズの入った古い映像だが、そこはどこかの畜産業の小屋の様だった。
暫くすると画面に飼育員の服装をした若い頃の父らしい男が小屋の掃除をしていた。
突如女性の叫びが響く「あなた!!花子がもう子供を産みそうよ!!早く来て!!」
走りだす若き父。場所が変わるとそこは豚小屋で、若い頃の母らしい女性とその足下で横たわる巨大な豚が産気づいていた。
「ブヒイイイイイイッッッッ!!」母豚が吠えると子豚の頭部が飛び出した。
いや、それは子豚では無かった。大きさこそ赤子サイズではあったが、生まれたばかりだというのに見開いた虚ろな目、髪型まで苑子そのものだった。
若父「うわっ!!!!なんだこりゃ!!化け物だ!!」
若母「きゃあああああああっっっっ!!!」
ブツッ ガチャッ ジー
ここで父がテープを止めた。
父「今のがお前が産まれた時の映像だ。あと幾つも記録映像が残ってるが、もう判っただろう」
流石に苑子もこれ以上無い物証による事実を突きつけられ、呆然としていた。自分が信じていた物が全て崩れて行く真っ最中であった。

数日後、飲まず食わずで部屋に閉じ篭っていた苑子が自殺してるのが発見された。

両親は偽造屋に作らせた戸籍票本とハリウッドの映像制作会社に数百万掛けて依頼して製作した映像の期待通りの威力に生涯で一番良い買い物だったと喜んだ。
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sage
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