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602: 06/01 12:03
「ばりばりばりばり…むしゃむしゃ…」
その日も苑子は100円均一で買ったお菓子をむさぼっていた。
時間は6時。1階では母が夕飯の支度をしている。
7時過ぎ。父親が帰ってきた。
庭で真っ先に迎えてくれるのは飼い犬サード。
「ただいま。」
「おかえりなさい。今日もお疲れ様。」
迎え出る母と妹。ありふれた家族の日常だ。
既に夕飯の支度が出来ている。
この瞬間から塚○家にとって地獄の時間が始まるのだ。
…呼ばないわけにはいかない。
前に苑子が風邪で寝ている時、起こすのはかわいそうだとそのままにしておいたことがあった。
次の日、すっかり元気になった苑子は「なぜ、夕飯に呼ばなかったのだ」と切れ、
皿など投げつけ、ガラスは割れるわ近所から文句付けられるわ無茶苦茶になったことがあった。
これもきょうだいとして生まれた宿命か。
依子は苑子の部屋にそっと手を掛けた。
「お姉ちゃん…夕飯できたよ。」
返事が無い。
嫌な予感がしたが依子はそっとドアを開けた…
「うっ…。お姉ちゃん?」
苑子はベッドの上で股を開き、自慰行為の最中だった。
しかも着用しているのは、この前の休日依子が原宿で買った一番お気に入りの服。
あっけに取られた依子は苑子に怒鳴った。
「なにやってんだよ!糞姉貴!」
「勝手に人の部屋に入るなんて卑怯だし…。」
起き上がった苑子は汗だくで口からはまだハアハアと荒い息を吐いている。
依子の怒りは頂点に達した。
「勝手に人の服取るなよ、服ぐらい自分で買え」
「姉妹なんだから、服ぐらい共用したっていいじゃない。」
苑子がしらっと言うと、
「はあ?お前の着た服なんて着たくねーんだよ」
依子は苑子から返された自分の服を投げ返し階段を下りていった。
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