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苑子昔話
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119: 03/12 02:38 ID:??? [sage]
「はあ…あたし、子育ての経験ないのよね〜」
ダンボールで囲っただけのベッドですやすや眠る依子を見てゆきのはつぶやいた。
でも、この子にはまともに教育を受けさせ、普通の人としての生活を営んでほしい。
そう思ったゆきのは町の飲食店でパートタイマーとして雇ってもらうことになった。

ある日、家族と思われる連れ4人が店を訪れた。
父親らしき人が子どもに話しかけている
「動物園どうだった?」
「うん!最高だよ。あんな生き物めったにみたことない」
微笑ましい会話にゆきのは耳を傾けた。
「豚が2足歩行するんだよ。そしてね、人間の言葉を話すんだ」
ゆきのは首をかしげた。
豚が話す?しかも2足歩行してた?!
「「こんなところに閉じ込めるなんて、虐待だし」とか何とか言ってたよ。」
「パパ、虐待って?」
ゆきのはピンときた。間違いなく苑子のことだ。
話は続く。
「ゴリラの檻からね、毛の薄いやつがその豚に向かって叫んでるの。「おーい、苑子、おーい」って」
「もう、ぼく笑っちゃったよ」
ここまで聞いてゆきのはなにがなんだか分からなくなってしまった。
「…Higeki?あの男も?いったい何があったのよ」「苑子ー、おーい、苑子ー」
「くそっ、だせぇ、ここから出しやがれ!!!」
檻を蹴飛ばすHigekiはゴリラの怒りに触れウンコまみれになっていた。
一方苑子も文字通り毎日が「豚小屋」の生活だった。
「こんなもん食べないしっ。わたしはカツどんが食べたいし(激怒)」

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