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苑子応援SSスレ next1
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55: 06/26 18:10
男は兼ねてよりの計画を実行に移した。
夕方、5時。男は子供の遊んでいる公園に自転車で行くと砂場で遊んでいる小学校1年生ぐらいの女子児童に声をかけた。
「お友達と遊ばないの?」
「うん」
女の子は頷いた。
「お友達、いないもん。」
男は自分の小学生時代を思い出した。
もとより、人と関わることが苦手だったので、学校では休み時間になっても教室で本を読むか、日記を書くか、粘土細工で遊ぶことが多かった。
毎朝学校にくると、キモい、臭いと言われ、上履きを隠され、体操服を女子便所に捨てられていたこともあった。
ふいにいろんな記憶が蘇ってきたので、男の目から涙が溢れてきた。
「おっちゃん、なんで泣いてるん?」
女の子にそう言われて男は我に返った。
女の子は学校の名札を付けていたが、今時の名前らしくなんと読むのかまではわからなかった。
「帰らないの?」
女の子は黙って頷いた。
「家は?」
「あっち。」
「近いの?」
「うん。」

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sage
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