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過去の名小説をコピペするスレ
1/3頁 (23件)
6: 01/09 16:03
「ヒゲキ、カツ丼食べたいし。」
昼過ぎ布団から出て早々、苑子は同居人(動く財布)の木下に言った。
「またかよ、これで101日目だぞ、今年最高記録だ。」
呆れながら言葉を返すと、苑子は鼻息を荒くして地団駄を踏んだ。
「そんなこと言うなんて、虐待だし。」
「はいはい。」
こういうときの苑子は、何を言っても聞かないことを木下は知っている。
何を思ったか木下は、白目を向き、よだれを垂らしながらニヤニヤ笑った。
「じゃあ、今日はスペシャルなやつを奢ってやるよ。」
「ホント?やった!」
大喜びの苑子を見て気持ち悪い顔でニヤリと笑うと、木下は言った。
「その代わりに僕が言ったことを必ずやってね。」
「なんだし?」
怪訝な目で木下を見つめる苑子。
「これを身に付けて明日銀行に行って欲しいんだ
そしたら、金を出せって言うんだよ。わかった?」
翌日の正午、苑子は昨日木下から言われたことを実行した。
すぐに警備員が駆けつけて、苑子は取り押さえられ、警察に逮捕された。そして苑子の証言により、犯罪を指示した木下も逮捕された。
状況をわかっているのかいないのか、木下はいつまでも白目を向き、よだれを垂らしながらニヤニヤニヤニヤ笑っていた。その姿は苑子ですら気味悪がるレベルだった。
「へへへ・・・苑子の馬鹿をハメてやったぜ。ざまあみろ。へへへ・・・」

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sage
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