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9:知恵 07/08 20:32 ID:jw softbank221017020005.bbtec.net
第七話 想い
今、ここで、中曽根に私の気持ちを伝えます―――
「中曽根、わっ…私も…、中曽根が…、すっ好き!!好きなの!!」
私がそう言い、しばらく間が空いた。すると、突然中曽根がケラケラ笑い出す。
「あっはははは!!笑わせんなよー。ひな!!冗談だろ?」
私はちょっとムッときて、
「冗談なわけ…ないでしょ!?…ふっ…、ふぅぅうぅぅぅうぅ…」
私はなぜか、涙が止まらなかった。多分、中曽根に対する真剣な私の気持ちが
冗談としかとらえられなかったからだと思う…。
「私だって!!私だって…!!真剣なんだから!!うわぁぁあぁぁあぁん!!」
子供みたいに泣け叫ぶ私。すると―――
ふわっ…
―――え?
中曽根が私を抱きしめてきた。
「…悪かった。ひなの気持ち…、信じていいんだな?」
私は胸が痛いほど嬉しかった。
「うん…」
「そっか。じゃ、付き合って」
「…うん」
さっきより、中曽根の抱きしめる力が強くなった気がした。私もぎゅっと抱きしめる。
私たちが、"好き"を確かめあった瞬間だった―――
…それから一週間後。中曽根は元気に退院した。そして今日から、私たちは
仲良く2人で登校するようになった。
「おっはよ!!秀」
「おはよ。ひな」
そして、私たちは学校へと向かった。
…そーいえば、私、つかさに秀との関係をなんて言えばいいんだろう…。
これでつかさとの友情、壊れたりしないよね…?
―――学校―――
私は教室に入ったら、つかさを呼び出した。
「つかさ、大事な話があるんだ…」
そしたら、つかさもこう言った。
「ウチも…。大事な話があるの」
つかさにも大事な話が…?一体なんだろう…。
「あのね、つかさ。今まで私、つかさと秀の応援してたけど…。実はね、私も秀のことが好きだったの!
ホントにごめんね。それと、秀と付き合うことになって…」
私がそう言い終わるか言い終わらないうちに、つかさが口をはさんだ。
「ウチね、この前、中曽根こんに告ったの。でも…ダメだった。
"俺にはひなってゆう好きな人がいるんだ。すまん、これからもいいダチでいようぜ"
って言われたんだ。だから…、ウチは中曽根くんを諦める。
ひな、中曽根君と仲良くしなよね!!」
つかさは、精一杯の笑顔を私に見せた。―――ホントは、つかさも辛いはずなのに、
無理に笑って…。
「ごめん、つかさ。それから…、ありがとう」
「謝んないでよ、ひな。ウチら友だちでしょ、気にしてないってば☆」
―――優しい、人たち…。私も、答えなきゃいけない―――
「うん…。友だちだよ、つかさ…」
「もちろん」
こうして、私とつかさの仲は壊れず、もっと友情が深まったように感じた。
>>続く
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