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1: 和泉:08/07/14 17:27 ID:WE [ 61-22-154-21.rev.home.ne.jp ]
はじめまして!和泉(いづみ)です!
下手ですが小説を書きたいと思います!
これわ、実際にあッた話です。
一部わ変えてますケどね;;
これからよろしくお願いします!

2: 和泉:08/07/16 19:56 ID:ME [ 61-22-154-21.rev.home.ne.jp ]
7月。猛暑。暑い。暑すぎる。
2年7組の教室には、2人の姿がある。
「はー・・。」
溜め息をついたのは蘭 真優(あららぎ まゆ)。
「あっづー・・」
そう呟いたのは、八津 宗助(やづ そうすけ)。
「ちょっと、そんな事言われると余計暑くなるんだけど」
シャーペンをくるくると回しながら言う真優。
「悪かったな」
むすっと答える宗助。
「まだ終わらねえのー?」
宗助は真優の隣の机の上に座ってプリントを覗きこんだ。
「まだ。もー、待てないなら遊んでくれば?」
「嫌だ」
返答 というよりも、即答だなあ。
2人は幼馴染。何故か、いつも一緒にいる。
「もー、あたしがいないと何もできないの?」
「・・そうだよ」
宗助はそう答えるとそっぽを向いた。
あーもう、やばい・・。

宗助は、馬鹿で自分勝手でみんなに迷惑かけてばっかり。
だけど、そんな君が好きなんです―・・。

3: 和泉:08/07/18 15:39 ID:JQ [ 61-22-154-21.rev.home.ne.jp ]
「あ。ねぇ、アイス買いに行こうよ」
思いついたように言う真優。
アイスさえ食べていれば「暑い暑い」なんて言わないだろう。
「お前課題あるだろ」
宗助が振り向いて言う。
「放課後やるから。ほら、行こう?」
「仕方ないなー」
よいしょっと宗助は立ち上がった。
 食堂
「どれにしようかなー」
目の前にはアイスがたくさん並んでる。真優は注意深く選ぶ。
「どれでもいいだろ」
宗助の手にはもうアイスが握られていた。
「選ぶの早っ!」
「俺はいつもスーパーカップなんだよ」
「確かに今までスーパーカップ以外のアイス食べてるところ見たことないなあ・・」
「だろ?」
そう言って笑う宗助に思わず胸がきゅんとなる。
「じゃあこれにしようかな」
真優が手にしたのはぎぎゅっとのアイス。
「外で食うだろ?」
「うん!」
宗助の問いに、真優は笑顔で答えた。
                  ≪続く≫

4: 和泉:08/07/21 13:29 ID:m6 [ 61-22-154-21.rev.home.ne.jp ]
 外
真優は、近くのベンチに座って、アイスを食べていた。
宗助はバスケのコートを使ってバスケの練習を1人でしていた。
宗助はバスケ少年だ。毎日毎日バスケの練習。
当然、そんな宗助はバスケ部。
そんなにバスケが好きなのか・・。
真優は最初は呆れたが、一生懸命の宗助の姿を目で追ってしまう。
「っあー!疲れた!」
宗助はバスケのボールを持って真優の隣に座った。
「うわっすごい汗」
「うるせぇよ」
真優が驚くように聞くと、宗助は笑って答えてくれた。
「あっつー・・」
宗助が流れるような汗を拭きながら呟く。
「だろうね。バスケ少年くん」
「なんだよそのあだ名」
むっとして言う宗助。あだ名のこと知らなかったのか・・。
「知らないの?みんな言ってるよ」
「げっ!まじで?」
初耳だったようだ。かなり驚いている。
「あーおいしい♪」
アイスをひとかじりしていう真優。
「どれどれ」
宗助がふっと真優のアイスを奪うと、宗助もひとかじりした。
「・・あー!!!!あたしのアイスー!!!」
真優は最初何があったのか分からなかったが、やっと状況を理解したのか、大きな声をあげた。
「うるせぇなぁ。ケチケチすんなよ」
親指をペロっと舐めながら言う宗助。
「なっ・・自分のアイスあるでしょ!?」
「急にそっちのアイスが食いたくなったんだよ」
宗助は真優のアイスを指差した。
「もー!あんた何様なわけ!?」
真優が聞く。
「俺様」
勝ち誇ったように言う宗助に、真優は呆れた。
馬鹿みたい・・。
そう思ったけれど、やっぱり愛しくて・・。
「何笑ってんだよ?」
そう聞かれて、少しドキっとしたけれど、
「なんでもない」
そう答えて空を見上げた。
「いい天気・・」
真優は思わず呟いた。
「そうだな」
宗助も呟いた。
いつまでも、いつまでも・・こうしていられますように・・。
真優はそっと願った。

宗助の隣にいること。
それが、私の小さな幸せ――・・。
            ≪続く≫

1話終了。次からは第2話です。

5: 和泉:08/07/24 17:46 ID:Qc [ 61-22-154-21.rev.home.ne.jp ]
  第2話
ザアッ・・・・
風で木がゆらゆらとゆれ、涼しい音を立てて消えていく。
2人は空を見上げていた。
ふと、真優は宗助の横顔をじっと見つめた。
同じ空を見上げて、今・・何を考えてるんだろう・・?
なんとなくそう思ったけれど、すぐに気にはならなくなった。
その時、背後から声が聞こえた。
「・・・青春だねぇ・・」
「恋・・ってやつかぁ・・・」
バッと真優と宗助は振り向いた。
そこに立っていたのは、同じクラスの渡辺和泉(わたなべ いづみ)と、3年の瀬戸優介(せと ゆうすけ)先輩だった。
和泉とは小学5年から知り合った。瀬戸先輩は、バスケ部の先輩だ。
「和泉!瀬戸先輩!」
真優より先に宗助が声をあげた。
「よっ!」
「はろー」
優介と和泉は笑いながら答えた。
「なに?ついに付き合い出したのー??」
和泉がニヤニヤしながら聞いてくる。
「つ 付き合ってなんか・・!!」
真優は全力で否定した。
「分かってるよ。宗助はバスケ少年だから、恋愛なんて興味ねーもんなぁ?」
優介は宗助の頭をくしゃくしゃと撫でながら言った。
「やっ・・やめてくださいよ!瀬戸先輩!」
「やめてくださいよ!だって!かーわいいー!!」
和泉はちゃかしてもて遊んでいる。
「っそれより!なんで和泉と瀬戸先輩が一緒にいるんですか!?」
宗助は話題をそらそうと、質問をしてきた。
「俺が宗助を探してて、和泉に廊下でばったり会ったんだよ。それで、居場所教えてもらったってわけ」
真優は「なるほど」という納得した表情を見せた。
だが、まだ分からない事があるのか首をかしげ、問いかけた。
「じゃあ、瀬戸先輩はなんの用で来たんですか?」
もっともな質問だな・・といわんばかりに微笑むと、
宗助のほうを向いて言った。
「宗助の、今度のバスケの市大会の事で話があってな」
「そっかあ・・市大会、もうすぐだったね!いづも行きたかったなあ」
和泉がぽん!と手を叩いた。
和泉は自分の事を「いづ」と言っている。
和泉と真優と宗助は同じバスケ部だ。
そして、宗助と瀬戸先輩が話し合ってる間、真優と和泉はバスケの練習をしていた。
昼休みが終わり、和泉と瀬戸先輩は先に帰り、2人で教室へ戻る途中、宗助が話し掛けてきた。
「真優」
「え あ、なに?」
いきなり言われて少しビクッとなった。
宗助が真剣な顔をして真優と向き合っている。
「来週の市大会が終わったら・・」
宗助が少し言い、そして沈黙が続いた。
「終わったら?」
真優が言うと、宗助は照れくさそうに髪をかき上げた。
みるみる内に顔が赤くなり、宗助は真優に背を向けた。
「終わったら・・伝えたい事があるんだ・・・」
真優に背を向けたままそう言い放つと、宗助は先に階段を駆け上がっていった。
『伝えたい事があるんだ・・・』
宗助の言葉が頭をめぐる。
な・・なんなんだろう・・?
そのあと何分か固まっていたが、チャイムの音で正気に戻った真優は、教室へと急いだ。
        ≪続く≫
2話終了。(早ッ!!
次からは第3話です。

6: 和泉:08/07/25 18:11 ID:FI [ 61-22-154-21.rev.home.ne.jp ]
『伝えたい事があるんだ・・・』
真優は授業に集中できなかった。
「・・ゆ・・・真優!」
誰かに名前を呼ばれて正気に戻る。
「え!?あ、なんだ和泉か」
前に立っていたのは和泉だ。
「なんだってなんなわけ?つか、次の授業はじまりますけど?」
机に手をかけて少し笑いながら言う和泉。
「次の授業何だっけ?」
席から立ち上がり、和泉に問い掛ける。
「忘れた?バスケですよバ・ス・ケ」
真優にぐっと顔を近づけて和泉は言った。
「あ そっか!」
ぱっと目をそらし、着替えて体育館へ急ぐ。
「おっせーよ」
ボールを真優の頭にポンとぶつけたのは大林裕(おおばやし ゆう)だ。
真優のチームのリーダーで、運動神経抜群。
「早く準備しろよ。試合次だぞ」
余裕をかましてるのは金武健二(かなたけ けんじ)だ。
眼鏡をかけた秀才。
真優と和泉と大林と金武のチームはBチームだ。
バスケはトーナメント戦。次の試合で体育の殆どの成績が決まる。
「次戦うのはどこにチーム?」
和泉は大林に問い掛けてる。
「Cだ」
金武が大林より先に答えた。
「あんたに聞いてないよ」
和泉が腕をくんで言った。
「へぇー」
そっぽを向いて答える金武。
相当相性悪いんだなぁ、この2人。
和泉は誰でも仲良くできる。仲が悪い人なんてほんのひと握りだ。
「Cは強いぞ。宗助が居るからな」
大林は2人を放っといて真優に言った。
『伝えたい事があるんだ・・・』
一瞬、その言葉が頭をよぎるが、気にせず答えた。
「任してよ。絶対勝つ!」
その時、試合終了の笛が鳴った。
喧嘩していた和泉と金武も、急にスイッチが入ったように真剣な顔になった――・・。

ピーッ!!!
「よっしゃあぁぁあ!!」
試合終了の笛の音と供に、大林たちの声が響いた。
そう――。勝てたのだ。
「やるじゃん!大林!さっきのシュート凄かった!」
和泉が汗を拭きながら言った。
「だろ?流石俺だよなー!」
「何よー!最初負けそうで焦ってたじゃん!」
真優は大林の背中を軽く叩いた。
「真優」
その時、後ろから声が聞こえた。
                ≪続く≫

7: 和泉:08/08/02 18:55 ID:8I [ 61-22-154-21.rev.home.ne.jp ]
「え?」
声のする方へ振り向く。しかし、誰もいない。
「空耳かな・・」
真優は呟いた。
「真優ー!!」
和泉にせかされて、私は教室へと急いだ。
  家
「ただいまー」
真優は玄関を思いっきり開けた。
すると、待ち構えたように目の前に猫のミヤが寝転がっていた。
「ただいま、ミヤ」
靴を脱ごうとしゃがむとミヤは手に擦り寄ってくる。
 コト・・
ミヤのえさ箱にえさを入れ、ミヤの前に置く。
「みゃー」
そう鳴いて、ミヤはえさにかぶりつく。
薄暗い部屋の電気をつけて、ソファに腰をかける。
離婚して父親がいない。そのため母は毎日夜遅くまで働いていて、まともに帰ってこない。
しばらくテレビを見ていた真優は、夕食を食べて2階の自分の部屋へ向かった。階段を上がると、ミヤがついてきたので部屋に入れると自分も部屋に入った。
宿題をして、ベットの上に寝転がる。
ミヤはいつのまにか寝ている。
「まだ早い時間だけど・・いいや、寝よ」
電気を消して、布団の中に入る。
疲れがたまっていたのか、ぐっすり眠れた。
薄暗い部屋の中で、時計の音だけが、響いていた。

8: 和泉:08/08/07 15:57 ID:p. [ 61-22-154-21.rev.home.ne.jp ]
時は流れ、市大会前日――・・。

  ピーッ!!
体育館に笛の音が何度も響く。
「しゃきっとしろ、宗助!」
部長は宗助に個人指導。毎日毎日宗助は練習漬け。
「うっわー・・キッツー!」
和泉がボールを持って真優に近づく。
「あいつぶっ倒れるんじゃね?」
大林もこっちに寄ってきた。
「・・大丈夫だよ。宗助だもん」
真優が宗助を見つめながら言う。
「ある意味理由になってないな」
金武が腕をくんでこっちにやってきた。
この4人は同じバスケ部だから、よく話すことが多い。
「なってるよーだ!」
和泉が金武と対立し合う。
「大林くんたち!もう一試合するよ!」
マネージャーの声が聞こえ、私たちはコートの中に入っていった。
                       ≪続く≫

9: 和泉:08/08/11 17:22 ID:V2 [ 61-22-154-21.rev.home.ne.jp ]
部活が終わり、みんなが帰っていく。
「真優、ばいばーい」
和泉は先に帰っていく。用事があるらしい。
「うん。またね」
そう言って、和泉を体育館入り口まで見送る。
シーンとなる体育館。
静かにボールを取り、ゴールへと投げてみる。
見事命中し、ボールはゴールの中にスパッと入って落ちていく。
トン・・トントントンッ・・・・。
床に落ちたボールが跳ね返って音を立てる。
ただ私は、何も言わずにゴールを見つめて立っていた。
次第にボールは静かになり、体育館には物音1つ聞こえなくなった。
「・・おい」
後ろから声をかけられた。
「・・え?」
素早く振り向くと、そこには宗助が立っていた。
「宗助・・まだいたの?」
「当たり前だ」
こう言ってにこりと笑い、真優の頭をくしゃくしゃと撫でる。
すると、一瞬宗助が苦しい表情を見せて倒れた。
「そ・・宗助!?」
            ≪続く≫

10: 和泉:08/08/19 15:19 ID:Lk [ 61-22-154-21.rev.home.ne.jp ]
「宗助!?」
真優は倒れた宗助に駆け寄る。
「・・・なーんてな!」
宗助は起きあがると笑顔を見せた。
「〜っ!!こ・・の!」
安心感と同時に怒りがこみあげてきた。
本気で心配したのに――・・。
「おま・・泣いてんのかよ?」
下をむく真優の顔を宗助は覗きこむ。
「っ泣いてなんか!」
目を拭こうとする真優の手を押さえて、宗助が真優の目を拭いた。
「ちょっ・・!?」
真優は宗助を止めようと声をかけた。
「お前に泣き顔なんか似合わねーよ」
宗助は笑って言った。
「宗助・・?」
宗助の動きが止まり、自分に視線が注がれていることに真優は気付く。
「そうす・・・・」
真優が言葉を発する前に、宗助は真優にキスをした。
「なっ・・!」
長いキスのあと、真優は正気に戻り、宗助から離れる。
「っご・・ごめん!」
宗助が言った。
ごめん・・?
「じゃあ・・じゃあ、なんでキスしたの・・?」
「よく・・分かんねぇ・・」
宗助の声が小さい。
「好きじゃ、ないんでしょ・・?あたしのこと・・」
声が震える。自分の言葉を押さえられない。
「そうゆうわけじゃ・・!!」
「じゃあなんでしたのよ!?」
真優の声が体育館に響く。
「・・・・」
宗助は下を向いた。
「ごめん、帰る・・」
小さい声で真優は言った。
「ま・・真優・・!」
「話し掛けないで」
冷たく真優は言った。
「宗助なんか・・大ッ・・嫌い!!!」
走って体育館を出て行く。
最低・・!!最低最低最低・・!!
あんな奴・・大ッ嫌い!!
「痛っ!!」
真優は何かにつまずいてこけた。
「もー・・何よ!?」
でっぱったものに目をやる。
「・・・これ・・」
大林のお気に入りのうさぎのキーホルダー・・。
確か、私が小学生の頃にあげたやつ・・。
キーホルダーの裏には、「大林」と書かれた文字が。
「・・まだ持ってたんだ・・」
真優が呟く。
「真優!」
呼ばれてビクッとして振り向く。
「なんだ・・大林・・」
「俺のキーホルダー知らねぇ?」
大林がキョロキョロして言った。
「これのこと?」
真優はうさぎのキーホルダーを大林に見せた。
「これだ、やっと見つけた!有難う!!」
大林が子供のような笑みを見せた。
「それ・・まだ持ってたんだ?」
「当たり前だろ!これ、俺の宝物だし」
また笑った・・。
「た・・宝物・・?」
「ああ。俺がガキん頃、いじめられてた時に、初めてもらったキーホルダーなんだ」
「そ、そうだったんだ・・」
「お前、記憶力悪ィのな」
大林が真優の頭を撫でる。
「やっぱお前いいやつだな!」
笑顔で言う。
 ドキッ・・
何?これ・・・何緊張してんの?あたし・・。
 
  それは、新しい恋の予感――・・。
          ≪続く≫
3話終了。次からわ4話ですw

11: 和泉:08/08/19 15:53 ID:Lk [ 61-22-154-21.rev.home.ne.jp ]
  第4話
―次の日
「真優!待てよ!」
休み時間になると、宗助は真優のあとを付いてきた。
「付いて来ないで」
冷たくそう言うと、廊下をずんすんと歩いていく。
「わあっ!」
ドンッ!と誰かにぶつかって真優は声をあげる。
「ご、ごめんなさ・・」
とっさに謝る真優。
「・・あれ、真優か」
「へ?」
名前を呼ばれてぶつかった人の顔を見る。
「お・・大林!」
真優はそう言うと、大林はいつもの笑顔を見せた。
その笑顔にドキッとする。
――な・・何なわけ?この感情・・。
「真優!!」
後ろから宗助の声が聞こえる。
「宗助?何やってんだお前ら」
大林が宗助に声をかけようとするのを真優は止め、
「ごっごめん!!」
そう言うと、階段を素早く駆け下りて行った。
そのあとを何秒かして宗助が大林の横を通りすぎ真優を追っていった。
「・・何だ?あいつら・・・」
大林は二人が走り去っていったあとを向いて呟くと、
溜め息をついて教室に入っていった。


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