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ありがとうございました。
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10:和泉 08/19 15:19 ID:Lk 61-22-154-21.rev.home.ne.jp
「宗助!?」
真優は倒れた宗助に駆け寄る。
「・・・なーんてな!」
宗助は起きあがると笑顔を見せた。
「〜っ!!こ・・の!」
安心感と同時に怒りがこみあげてきた。
本気で心配したのに――・・。
「おま・・泣いてんのかよ?」
下をむく真優の顔を宗助は覗きこむ。
「っ泣いてなんか!」
目を拭こうとする真優の手を押さえて、宗助が真優の目を拭いた。
「ちょっ・・!?」
真優は宗助を止めようと声をかけた。
「お前に泣き顔なんか似合わねーよ」
宗助は笑って言った。
「宗助・・?」
宗助の動きが止まり、自分に視線が注がれていることに真優は気付く。
「そうす・・・・」
真優が言葉を発する前に、宗助は真優にキスをした。
「なっ・・!」
長いキスのあと、真優は正気に戻り、宗助から離れる。
「っご・・ごめん!」
宗助が言った。
ごめん・・?
「じゃあ・・じゃあ、なんでキスしたの・・?」
「よく・・分かんねぇ・・」
宗助の声が小さい。
「好きじゃ、ないんでしょ・・?あたしのこと・・」
声が震える。自分の言葉を押さえられない。
「そうゆうわけじゃ・・!!」
「じゃあなんでしたのよ!?」
真優の声が体育館に響く。
「・・・・」
宗助は下を向いた。
「ごめん、帰る・・」
小さい声で真優は言った。
「ま・・真優・・!」
「話し掛けないで」
冷たく真優は言った。
「宗助なんか・・大ッ・・嫌い!!!」
走って体育館を出て行く。
最低・・!!最低最低最低・・!!
あんな奴・・大ッ嫌い!!
「痛っ!!」
真優は何かにつまずいてこけた。
「もー・・何よ!?」
でっぱったものに目をやる。
「・・・これ・・」
大林のお気に入りのうさぎのキーホルダー・・。
確か、私が小学生の頃にあげたやつ・・。
キーホルダーの裏には、「大林」と書かれた文字が。
「・・まだ持ってたんだ・・」
真優が呟く。
「真優!」
呼ばれてビクッとして振り向く。
「なんだ・・大林・・」
「俺のキーホルダー知らねぇ?」
大林がキョロキョロして言った。
「これのこと?」
真優はうさぎのキーホルダーを大林に見せた。
「これだ、やっと見つけた!有難う!!」
大林が子供のような笑みを見せた。
「それ・・まだ持ってたんだ?」
「当たり前だろ!これ、俺の宝物だし」
また笑った・・。
「た・・宝物・・?」
「ああ。俺がガキん頃、いじめられてた時に、初めてもらったキーホルダーなんだ」
「そ、そうだったんだ・・」
「お前、記憶力悪ィのな」
大林が真優の頭を撫でる。
「やっぱお前いいやつだな!」
笑顔で言う。
 ドキッ・・
何?これ・・・何緊張してんの?あたし・・。
 
  それは、新しい恋の予感――・・。
          ≪続く≫
3話終了。次からわ4話ですw
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