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6:和泉 07/25 18:11 ID:FI 61-22-154-21.rev.home.ne.jp
『伝えたい事があるんだ・・・』
真優は授業に集中できなかった。
「・・ゆ・・・真優!」
誰かに名前を呼ばれて正気に戻る。
「え!?あ、なんだ和泉か」
前に立っていたのは和泉だ。
「なんだってなんなわけ?つか、次の授業はじまりますけど?」
机に手をかけて少し笑いながら言う和泉。
「次の授業何だっけ?」
席から立ち上がり、和泉に問い掛ける。
「忘れた?バスケですよバ・ス・ケ」
真優にぐっと顔を近づけて和泉は言った。
「あ そっか!」
ぱっと目をそらし、着替えて体育館へ急ぐ。
「おっせーよ」
ボールを真優の頭にポンとぶつけたのは大林裕(おおばやし ゆう)だ。
真優のチームのリーダーで、運動神経抜群。
「早く準備しろよ。試合次だぞ」
余裕をかましてるのは金武健二(かなたけ けんじ)だ。
眼鏡をかけた秀才。
真優と和泉と大林と金武のチームはBチームだ。
バスケはトーナメント戦。次の試合で体育の殆どの成績が決まる。
「次戦うのはどこにチーム?」
和泉は大林に問い掛けてる。
「Cだ」
金武が大林より先に答えた。
「あんたに聞いてないよ」
和泉が腕をくんで言った。
「へぇー」
そっぽを向いて答える金武。
相当相性悪いんだなぁ、この2人。
和泉は誰でも仲良くできる。仲が悪い人なんてほんのひと握りだ。
「Cは強いぞ。宗助が居るからな」
大林は2人を放っといて真優に言った。
『伝えたい事があるんだ・・・』
一瞬、その言葉が頭をよぎるが、気にせず答えた。
「任してよ。絶対勝つ!」
その時、試合終了の笛が鳴った。
喧嘩していた和泉と金武も、急にスイッチが入ったように真剣な顔になった――・・。

ピーッ!!!
「よっしゃあぁぁあ!!」
試合終了の笛の音と供に、大林たちの声が響いた。
そう――。勝てたのだ。
「やるじゃん!大林!さっきのシュート凄かった!」
和泉が汗を拭きながら言った。
「だろ?流石俺だよなー!」
「何よー!最初負けそうで焦ってたじゃん!」
真優は大林の背中を軽く叩いた。
「真優」
その時、後ろから声が聞こえた。
                ≪続く≫
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