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44:TFF ◆QQQQ.raI 06/23 18:00 [sage]
奇妙な物音で目が覚めた。
部屋中が異様な雰囲気に包まれ、重い空気に体が押さえつけられている感じだった。
「動いてはいけない!」
心の中のなにかがそう叫ぶ。
寝起きの、寝ぼけて混乱しがちの頭を必死に覚醒させながら
身じろぎしないまま、聞こえ続けている音の原因を考えた。
考えると同時に、すぐに理解した。
だれかが、自分達のふとんのまわりをぐるぐると歩いてる・・・
いや、歩いているんじゃない。
はいずりまわってる!
・・・と。
それは俺が気がついたことに気づいたようだった。
ふとんの足元まで這っていったかとおもうと、
いきなり、ふとんの上から俺の足にのしかかってきたのだ。
驚いて思わず、首だけあげて足元を見た。
そこには、白髪の髪を振り乱し、俺の足に覆いかぶさって
じっと睨み付ける老婆がいた。
激しい憎悪で髪がそそけだち、目を吊り上げ身を震わせていた。そんな風に見えた。
細い枯れ枝のような、乾ききった皮膚の手は、
ふとんの上から俺の足を握り締めようとしているようだった。
このままこのばあさんが、ずりずり顔のほうへ這い上がってきたら・・・
俺は間違いなく死んじまう!心臓発作おこしてまう!!
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