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あ゛べぽ

1: あなたのうしろに名無しさんが・・・:09/05/26 20:33 ID:wM
| あべぽの時は近づいた。悔い改めて節穴を信じ、聖なる言葉「あべぽ」を唱えよ。 |
|  あべぽ、板中のスレに一斉に節穴あべぽをして神のあべぽさを知らしめなさい。|
\  聖なるAA(^^)はあべぽと山崎信者にのみ許される神のあべぽである。. /
  \                                            /
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                   ∧_∧
                   (  ^^ )
            (っ)    ,,,,l ` γ l,,,,,
             \ \/~~.... |。  ~~ヽ
               \,,/ |   |。卍}}\ \
                    |   |。  |  ヽ_ヽ
              _    |   |。  |   ゝつ
             |\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
   ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
 <      guest   !   あべぽ   !   あべぽ   !   >
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    、        、        、       、        、
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75: 、コリン・ウィルソン著作オカルト目次:09/11/03 21:20 ID:i2
著作オカルト

第一部 通関



魔術――科学の未来


バーグ会議の際のウスペンスキー。「オカルト」に対する私自身の関心はどのように始まったか。未来
の科学?テレパシー、予知、透視能力は人間にとって自然なものである。遠い地平。バートランド・
ラッセルの哲学者としての信条。鳥獣における帰巣本能の神秘性。ジム・コーベットとその「ジャング
ル敏感性」。地下水探索――「それは誰にでもできる」。ピーターハーコス。透視能力は、人間の能
率を減少させる。千里眼能力者クロワゼト。過去数百万年にわたる進化。人間における自己意
識の発展。精神を変える麻薬。『チャタレイ婦人の恋人』。ある音楽化の予知。私自身の「暗号」
体験。フィオウナ・ホイスティッカー。私の予感体験、テレパシー体験。「悪しきまなざし」の意識的な行使。
ジョン・クーパーボーイスと「心霊エーテル」。ボーイスの神秘主義。ワーズワースの「未知のの存在形態」。ボー
イスの「妖怪」がセオドア・ドライサーの前に現れる。アウグスト・ストリンドベルイの「心霊投射」。ダイアン・
フォーチュンの「心霊的自己防衛」。「X機能」――現在を越えてほかの実在に達する潜在能力。ミ
ストラでのアーノルド・トインビーの体験


76: :09/11/03 21:21 ID:i2

月の暗い側

百人中5人の人が「オカルト」能力を持っている。生物学における支配的5パーセント。深い
催眠術による病気の治療。スティーヴン・ブラック博士の実験。ロバート・グレイウズと『白い女神』の
由来。樹のアルファベット。精神の暗黒面、人間の「月的な力」。一般化した過度の緊張という問
題。ロンドンの喫茶店でのイェイツの体験。ウスペンスキーの語る「オカルト」的ヴィジョンの真実性。アーサーグリ
ンプルの描くギルバート諸島のイルカ呼び寄せ人。E・H・ヴィジアックの「痙攣」。詩とそれが用いる
象徴。エジプトの『死者の書』。チベットの「バルド・ソドル」。中国の「変化の書」『易経』。卦の
形成。『易経』についてユングが語る。ユングの共時性理論。道教と禅の意味。掃除の語る大工
の物語。


「オカルティスト」としての詩人

詩人は「超心霊的」であるか。異常現象についてのルイス・シンガーの調査。テレパシーによって交
霊術会に影響を与える。グループ精神か? ストリンドペルイと黒魔術。「旅行千里眼」。A・L・ラウ
スのテレパシー。グリンプルの『島々の模様』、死者の場所。イレーヌ・ミュザの悲劇の予知能力、「私の
最後は恐ろしいものになるでしょう」。W・B・イェイツの象徴理論。イェイツと「カバラ」。イェイツの語
る民族的記憶。象徴への私たちの反応の力。「ターロー」カード、そこから派生したものとその用
法。「虫吊りにされた男」の神秘


77: :09/11/03 21:23 ID:i2

第二部 魔術の歴史


人間の進化

イェナにおけるゲーテとシラー。科学的決定論の弱点。H・G・ウェルズの説く進化。科学と目的論。
別の進化説。ヒラタムシ。遺伝子はテレパシーによって影響されるか。アモノフィリアス雀蜂。サー・アイリスター・
ハーディーとミクロストマム扁虫。人間の地位。人間の意志はなぜもかくも狭いか。メキシコのシャーマン、ラモン・
メディナ、その殺人探知法。J・B・ラインの「念動」テスト。倦怠と反復によって努力を弱める「念
動」。神秘体験――人間が「その部分的な精神」を完成するとき。L・H・マイヤーズ作『近き
ものと遠きもの。』「地平の約束」。意識は「錘」を必要とする。「真面目さのヴァイブレーション」。
ファウストと復活祭の鐘。T・S・エリオットと『聖灰水曜日』。グレアム・グリーンの酔いどれ神父。観照的
客観と絶頂体験。ピーク体験と麻薬。セックスの効用、タントラ・ヨーガ。ケルナーと東方聖堂騎士団。アイレ
スター・クローリーが堂団に加わる。スペクトルとしての意識。潜在意識の力と超意識的精神の力

原始人の魔術

原始人は一神教であったとするアイヴァ・リスナーの理論。ある母親の惨事予知。シベリアのシャーマン。
シャーマンの入門。原始人はなぜ肖像を作るのをやめたか。魔術の夜明け。いかにして人間は紀
元前4千年に都市生活者となったか。人間の性的没頭の興り。幽王の妾。『ギルガメシュ叙事伝』。
近親相姦タブー。レヴィ=ストロースの理論。ポルターガイスト現象と性的興奮。ロバート・グレイウズ、扶助誘
惑について語る。『中国の不思議な役人』。クロマニヨン人種の出現。黒魔術。ノアの洪水は人類の
歴史を変えたか。『ギルガメシュ叙事伝』に見られる証拠。ジョージ・スミスによる失われていた名
板の発見。ヘルビガーt宇宙氷結説。現在の月の?捕。デニス・ソーラットとマレクラの原始人。アトランティス
伝説。ルイス・スペンス。最新の仮説、サントリーニとクレタ島。プラトンはなぜ数字を十倍にしたか。ヴェリコ
スキーと『衝突する宇宙』。エドガー・ケイシー、アトランティスについて語る。ユングの象徴論。アニマ。エジプ
トの魔術。古代と現代における迷信に対する信じやすさ。蝋人形の効用。エジプトの象徴と魔
術。アイヌの熊崇拝。ギボンの語るローマの迷信。


78: :09/11/03 21:25 ID:i2
熟達者と入門者

「日常性のカーテン」。人間は目隠しをされた馬のようなもの。ヒットラーの魔術的な力。オルコット大差
が治癒力を伸ばしたこと。コーンウォールのいぼ治療、ポッドミン・ムーアのフレッド・マーティン。オルダス・ハクス
リーの報告するギルバート・マレイのテレパシー能力。「積極的意識」の必要。ヘロトドスが記述しているマギ。
ヤーコブ・ベーメの神秘的な悟り。古代人の残虐さ。古代ギリシャの秘儀。エッセネ派。デメテールとペ
ルセフォネ。オルフェウス信仰とデュオニソス礼拝。ピタゴラス。その数体系。ポリクラテス殺害。エジプトにおける
ピタゴラス、クロトンにおけるピタゴラス。数。ピタゴラスの哲学。テュアナのアポロニオス、その魔術力。宝物
の探知。


カバリストの世界


グノーシス派の誕生。現世棄却。宇宙は悪魔が創造したのか。マニ教信者たち。秘儀的「カバラ」。
その十の力もしくは「セフィロート」。聖なる樹とその三角形。暗号。シモン・マグス。マグスのダニエル・
ダングラス・ヒュームとの類似。キプロスの魔術師、悪魔に魂を売る。聖アウグスティヌス。「?怠―アクシーディ
――生挫折の病。聖パウロ、キリスト教を発明する。文明ノイローゼ。キリスト教支配の惨害。テオフィルス
伝説。コンスタンティヌス皇帝。背教者ユリアヌス、異教を再建しようとして果たせなかった。キリスト教
対魔術。空飛ぶ僧、コペルティーノのヨゼフ。トーマス・マンの『オカルト・体験』。ヨハン・エッツァーとそのヴ
ィジョン。ヴァシェール僧院長と血を流す絵。ゴッドフロウと憑かれた尼僧たち。ユールバン・グランディエとルーダンの尼僧たち。その騒乱は性的なものだったのか?祭儀的魔術の方法。ペンヴェヌー
ト・チェリーニ、円形劇場での祈願。神秘主義の性格。「エアロパジャイト」ディオニュソス。アルベルトゥス・
マグヌス。共感魔術。星楽――ケプラーの正確な予言。コルネリウス・アウグリッパ。黒砦の包囲。
グリッパの『オカルト哲学論』。アグリッパの失墜と死。アグリッパ伝説。パラケルスス。バーゼル大学での
成功とそれに告ぐ惨事。分裂人格。パラケルススの想像力説。錬金術。ヘルヴェティウスと見知らぬ
人。黄金造りのジェイムズ・ブライス。スコットランドの錬金術師アレクサンダー・セトン。その投獄と脱獄。
ユングの語る錬金術。「ヒットラーの占星術」カール・エルンスト・クラフト。ノストラダムスの経歴。その予言。
1999年に世の終わりが来る?予言されていたフランス革命。


79: :09/11/03 21:26 ID:i2
熟達者と贋者

魔術のどん底。レジナルド・スコットの『魔術暴露』。ジェイムズ王の『悪魔学』。ジョン・ディー博士。
その生涯と旅行。その「水晶占い師」の用い方。その死。懐疑主義の時代。エマヌエル・スウェデン
ボルイ。そのヴィジョンと「透視」能力。そのヒステリア。アントン・メスメルと動物催眠術。その成功と失
墜。ブュィゼギュール、催眠術を発見。カザノーヴァ、その恋愛と魔術。その自然なオカルト機能。「大
コフタ」カリオストロ。その初期の生活。ストラスブールでの成功。ダイアモンド首飾り事件。フリーメーソン――カリオ
ストロの性格への鍵。数秘学。カゾットのフランス革命者予言。サン=ジェルマン、「謎の男」。その謎、説明
される。


19世紀の魔術とロマン主義

サン=マルタン、「知られざる哲学者」。その祭儀的魔術の研究。その神秘説。その楽観主義、人間
は根本において神である。フッサール。E・T・A・ホフマンと魔術。『黄金の宝壺』。19世紀の鍵と
なる人物としてのアウトサイダー。『ルイ・ランベール』におけるバルザックの神秘思想。エリファス・レヴィと魔
術復活。レヴィ、テュアナのアポロニウスの影を出現せしめる。フランシス・バーレットの『術者』。フィジー諸島
の火中歩行者たち。心霊術の始まり。フォックス姉妹と、物をたたく音。ブラヴァッキー夫人と人智
学協会。オルコット大差。インドへの旅。成功。心霊研究協会、HPBを調べる。ブラヴァッキー夫人
の失墜。『シークレット・ドクトリン』。フランスの「オカルティズム」。ウジェーヌ・ヴァントラスと?主者ナウンドルフ。ブーラ
ン僧院長。ブーランとガイタとの魔術戦。ユイスマンスと『底』。悪魔主義。イェイツとメイザーズ。「黄金の暁」
教団。


80: :09/11/03 21:27 ID:i2
獣そのもの

クローリーの幼少時代。その性的脅迫観念。ポールスキンの領主。クローリーとパラケルスス。クローリーの魔術説明。
イェイツとの争い。結婚。カチェンジュンガでの惨事。シーブルック、クローリーを語る。テレーマの僧院長。惨事。
クローリーの死。潜在意識的精神の中にあるロボット。


二人のロシア魔術者

ロシア的性格と「オカルティズム」。グリゴリー・ラスプーチン。ラスプーチン伝説。ラスプーチンの魔術力。フィニアス・クイ
ンビーと治療。宮廷での成功。ラスプーチンの敵、イリオドールとヘルモーゲン。サライニヴォ暗殺事件とボクロフスコ
ウ暗殺事件との暗号。ラスプーチン殺害。ロシア君主制殺害に対するラスプーチンの予言。ゲルオギー・グルジ
ェフと人間の調和的発展のための協会。幼少時代と「オカルティズム」への関心の源。旅行。ディヴ
ィッド・リンゼイの『憑かれた女』および、それとグルジェフの根本思想との関連。ウィリアム・シーブルッ
クの描くニューヨーク滞在中のグルジェフ。フリッツ・ピーターズの『グルジェフとの少年時代』。「ワーク」。ウスペン
スキーがグルジェフとともにした「オカルト」体験。「第4の道」。ウィリアム・ジェームズと習慣ノイローゼ。M・
ウェルフォードの行った、被験者に対するテレパシー支配の実験J・G・ベネットとスブド。ラティハン。グルジ
ェフの後継者としてのスブド。


81: :09/11/03 21:28 ID:i2
人間オ潜在能力

魔女術と狼変身術

悪としての女性。ブレイクの『ヨーロッパ』。イゾベル・ガウディーとオールダーンの魔女たち。チャールズ・ウォル
トン殺害、ヨーロッパの魔叙述の起源、カタリ派の勃興。異端追及者たち。アルビ派とヴァルド派。ジャー
ヌ・ブリーグ。ジョン・ステュワートの場合。魔女術の蔓延。黒死病。拷問者フランツ・ビュイルマン。魔女術
は異教の名残であるというマーガレット・マレイの説。ゲーテの『正確な弁護士』。尼僧の悪魔祓い。
ディートリヒ・フラーデの殉教。魔女発見総監マシュウ・ホプキンズ。魔女熱が消滅した理由。小説の勃興。
想像力の新しい自由。フレリー・ブリューソフの『火の天使』、それが描く魔女の安息日。芥川龍之
介の短編『龍』、期待の持つ力。ナイジェリアの呪術医、マーティン・デラニーの帯?の物語。アボメイの雨
乞い人たち。ヒョウ踊り。吸血鬼と狼変身術、その性的な基盤。マルタン・ダモラール。ガルニアとストゥーベ。
『金枝扁』、狼人間について語る。エレオノール・ズーグンと「悪魔の??」。サリー・ビーチャム。『禁断
の惑星』、潜在意識から出現した怪物。ハイグムの吸血鬼。アーノルド・パオル。ヨハネス・クランティウス。オー
ガスタス・ヘアーの物語るグログリン・グレンジの吸血鬼。ダイアン・フォーチュンの吸血鬼説。吸血鬼蝙蝠。
魔女術の復活、ジェラルド・ガードナー。現代の魔女信仰。


82: :09/11/03 21:44 ID:i2
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/esp/1204189526/l50

http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/uranai/1210854550/427
▼木
【十干】  甲  【パートV】 http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/uranai/1190880252/l50
■   乙   ■part6 http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/uranai/1174437858/l50
▼火
【十干】   丙   【part2】 http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/uranai/1194338060/l50
【十干】   丁   【Part4】 http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/uranai/1196741480/l50

、、その時、、非常に、、英国にはあきれ返るのもがあった、、、。

、、クロウリーが置かれたのは、、民主主義からでは無さそうだ、、というのが、、私の本音、、。

、、、コリンさんの、、発想、、自己欺瞞です、、。、、特に、、クトゥルーに対してとか、、

、、というか、、クトゥルーそのものというか、、。


、、もはや、、事実論ですね、、アメリカへの発想も、、兄弟、、?、、おかしい、、。

、、魔法の弾丸の国、、。、、一先ずこれらの事実に立脚すべき話、、。


、、いっている事は、、的確過ぎるが、、意地悪というか、、故意の欠落がある、、。

、、、呪の領域の部分に、、変な切り込みのある、、意味不明のように感じられるような細工があった、、。

19世紀の魔術とロマン主義 ブーランとガイタとの魔術戦 、、ですね、、。

、、、ああ、、これは起きるな、、と思った、、。、、人体実験も起きるし、、と言うこと、、。

、、ああ、、こりゃ、、メチャクチャだ、、違っている、、と、、おかしくなるようになっている、、。

、、しっかりしたものは、、無いのか、、?

83: :09/11/03 21:49 ID:i2
、、英国のやっこさんたちは、、闇の系統の問題について、、欠落していた、、。


、、、次に、、黒魔術の問題に取り掛かる必要が出たと思った、、。


、、面白いのが見つかり始める、、、。

中村雅彦  呪の研究 株式会社 トランスビュー

http://novocaine.cocolog-nifty.com/



、、、説明は、、何時か時間のあるときに回します、、。



84: :09/11/03 21:51 ID:i2
>>82 チョットその前に、、結社について、、言う必要があったか、、



これも、、、、、説明は、、何時か時間のあるときに回します、、。


85: :09/11/03 21:55 ID:i2
、、宗教、、カルトは、、もはや、、詰んでおきますよ、、、。

著作若きシュタイナーとその時代



以上の点を踏まえてフリーメーソンのようなオカルト結社についてさらにもう少し詳しく考察してお
きたいのですが、19世紀末のオカルト結社の歴史は、調べようとしても、ヤミに包まれていて、
その実態がなかなか浮かび上がってきません。しかしそこには混沌とした、そしてエネルギー
に満ち溢れた精神の働きが感じられます。さまざまな分野で活躍していた人物たち、医者、
教育家、登山家、数学者、哲学者、心理学者、熱力学や工学の専門家、文芸評論家、画家、
作曲家、舞踏家、俳優、さらには貴族、政治家、軍人、実業家、革命家、夫人解放運動家
などが、その生活の隠れた部分でオカルト結社と結びついていました。特に世紀末のウィーンには
そのような人物群の影響が文化のあらゆる方向に及び、独特な精神的風土を作り上げてい
ました。そして、若きシュタイナーはこのようなさまざまな分野の人々と親交を結んでいました。
いったい、そのようなさまざまな分野の人々の心をひきつけたオカルト結社にはどんな意味が
あったのでしょうか。


86: :09/11/03 21:57 ID:i2
オカルト結社の3つの階梯


そこでまずオカルト結社と神秘学との違いは何かと言うことですが、オカルト結社は日本にもヨーロッ
パにも、古代にも現代にも存在していますが、そこに共通する一つの条件は、必ずヒエラルキア
の上に成り立っていると言うことです。それに対して神秘学は、学問の本質上、民主的な
形をとっています。例えば本屋の店頭に並んでいる書物を通して神秘学を学ぶと言うこと
自体が民主的なあり方をしています。本を買うのに一人一人の精神的な能力についていち
いち試験をし、位階を設け、その資格を問うことなどはしません。扱われている問題に関
心があると言うことだけが前提になり、誰でも同じ資格で問題を考えることができます。
このことは神秘学の民主的な正確をよく表しています。
これに対してオカルト結社の場合には、そういう態度はそもそもありえないのです。必ず位階
を設け、各メンバーにその位階を一段一段昇っていくことを求めざるを得ないのです。ヒエラルキア
が前提となる理由は大変明確です。
共同体はいつも3つのあり方をしています。第一に「意識の共同体」と言う言い方で性格
づけることができる集団のあり方です。共通の関心によって集まってくる人間のグループ、
釣りの同好会でも、美術研究所でデッサンを習うグループでも、あるいは大きなコンサートホールでベート
ーヴェンの交響曲を聴く聴衆の集まりでもいいのですが、そういう人たちの集まりを「意識の
共同体」と仮に名づけますと、民主的でありうるのはこのような「意識の共同体」に限ら
れます。

87: :09/11/03 21:58 ID:i2

そこでは人々が共通の問題をめぐって、まったく同じ資格で集まっています。そしてそう
いう集まりの中で、一人一人のメンバーが互いに相手の意識を共有しあいます。そういう意識
の結びつきが次第に深まっていきますと、それによってメンバー同士の間に互いの共属感情に
基づく一種の愛情が芽生えてきます。そしてそこから、いわば「感情の共同体」というべ
きものが育ってきます。

同じ「意識の共同体」の中に自分が参加することで、他にはないような好ましく、暖かい
雰囲気が感じられるようになります。そこに来ている人たちと話し合ったり、顔を見たり、
傍らにいたりするだけで相互の結びつきを感じるようになってきます。それは意識の共同
体が一歩前進して、「感情の共同体」にまで成長してきたからです。そして「感情の共同体」
がさらに成熟すると、みなが集まって何かを一緒にやりたいと言う気持ちが出てきます。
そうすると第3の「意志の共同体」になります。「意志の共同体」になったときに初めて、
外に向けての好意が可能になってきます。この第一から第3へのプロセスがもし逆になり、
いきなりみんなで集まって何か一緒にやろうとし始めると、必ずメンバー同士の間に、愛情で
はなく、憎しみが生まれ、そして最後に意識がばらばらになったまま、グループが分解する
と言う形をとります。

「意識の共同体」として実践を深めようとしなければ、必ずつまらないいざこざが起きま
す。誰がリーダーになるのかとか、あいつはどうも邪魔になるとか、だれそれは意見が合
わないから困るとか、、、。


88: :09/11/03 21:59 ID:i2

それはなぜかと言うと、意識の共有がまだ十分にできていない間に、外に向かって何かを
すると、いろいろな種類の別の関心がそこに結びつきます。そこで自分の名前を表に出そ
うとか、それによってある種の社会的な功名心を満足させようとかいうような関心です。
ですから事柄が大事なものであればあるほど、外に向かっての行為は「意志の共同体」へ
の成熟を待って始めて可能になるのです。
そして、ここが大事なのですが、「意志の共同体」が生き生きと機能するためには、必ずヒ
エラルキアが必要になるのです。ところが意識の共同体の段階では、民主的でありえます。

オカルト結社は「意志の共同体」ですが、神秘学を共同で学習するには「意志の共同体」で十
分なのです。神秘学をともに学んでいるうちに、ある種の共同勘定が芽生え、それから共
通の意志、同一の行動目的が共有でき、それぞれのメンバーがその行動に自分で責任が持てる、
と覚悟できたときに始めて、それぞれのメンバーの内部で「意志の共同体」が作り出され
るのです。ですから自分で行動しようと呼びかけはしても、責任を負うのはいやだとか、
赤字になるのはこまるとかと考えている状態はまだ民主的な発想であって、「意志の共同
体」の一員でしかない、と考えざるを得ません。以上の点ではどんな形のグループを作る
際にも言えることです。

オカルト結社を考える場合、当然、その内部の人たちは結社の存在目的に対して各人がそれぞ
れの位置に応じた責任を負うことになります。そして事柄の本質の認識ができていない人
は、意見を主張することが許されません。そこでは、民主的な場合のように、自分はこう
思うが、と言いながらディスカッションを通して結論を得る、というようなプロセスはありえず、あ
る事柄に関して、知っている人なのか知らない人なのかのどちらかになります。知らない
人は沈黙していなければならないし、知っている人はそれを告げる必要があるのです。で
すから当然、知っている人の位階と知らない人の位階とは上下の関係になってしまいます。
多数決ということはありえません。霊的な世界と関わるだけでなく、生命を預かる医術や
感性で勝負する芸術の世界でも、多数決の原理は通用しません。そこでは知っているか、
知らないか、能力があるか、ないか、深く体験しているか、いないかが決定的に問われま
す。多数決というのはそのような精神の問題ではなく、法、つまり、手段の問題なのです。
みんなが同じ権利を有するので、さまざまな利害関係を調整する妥協の権利として全員の
歩調を合わせようというのです。


89: :09/11/03 22:00 ID:i2
ところがオカルト結社というのは、精神の次元での「意志の共同体」ですから、知っていなか
ったら自分の意志を主張し得ない結社です、、。

「霊主体従」の根本的意思

それでは、オカルト結社は「意志の共同体」として何をするのか、何に向かって行動するのか
といいますと、未来の出来事のために準備するのです。人類の未来の理想の実現のために
準備をします。そういう目的を持ち、それに向かって全員が意志を一つに結集するのです。
まず第一にヒエラルキー制度をおくということ、そして第二に未来のための準備をするというこ
と、その二つが伴わなければオカルト結社にはなりえないのです。

ここでユートピアということが問題になります。ユートピアという言葉はトーマス・モアの造語ですが、
ギリシャ語で「存在しない場所」のことです。つまり、理想のなかにしかまだ存在していない
世界です。昔から、トーマス・モアやカンパネラやベーコン、さらにさかのぼればプラトン、近代ではサン・
シモン、フーリエ、ロバート・オーエン、その他色々な人たちがユートピアを作ってきました。そしてこれら
の人は、科学的社会主義の立場から空想的社会主義者と呼ばれました。歴史的な必然性の
上に立ったものではなく、いわば一種の観念的な夢を提示しているに過ぎないから、現実
性がない、というわけです。その場合の「科学的」とは、いうまでもなく、社会の構造を
分析し、把握して、そこに見出せる必然的な発展のプロセスの認識を通して、将来どういう社
会が生じうるかを考える立場です。その必然性の中に自分のみをおくことが社会的、科学
的な態度ということになるのです。しかし、この態度はオカルト結社が考える未来の準備とは
まったく違います。

90: :09/11/03 22:01 ID:i2

オカルト結社が考える未来の準備とは、ある事柄が地上で現実的な力となって働く以前に、神
秘学で言うアストラル界、つまり目に見えない世界の中へそれを霊的なエネルギーとして注ぎ込む行
為なのです。台本京の出口王仁三郎は「霊主体従」という言葉を使いましたが、この霊主
体従という極めてオカルト的な考え方は今述べたことを実に端的に示しています。

出口王仁三郎に始まる大本教系の霊学を学ぶ人々は、「霊主体従」の意志をまず学習します。
それは霊が主で体がそれに従うということ、つまり自分たちの日々の生活において何か事
件――職場がかわるだとか、引っ越すとか、病気になるとか、色々な日常的な出来事にい
たるまで-―が起こるのは、すでにその出来事が霊界において実現されているからだ、霊界
に生じたことが地上において実現したのだ、というように考えます。そういう思考の習慣
を訓練するのです。そうすると、現実にある事件が起こる以前に、いろいろな形が前触れ
が感じられます。例えば夢とか、一種の象徴的な出会いとか、場合によっては思いもよら
ない形である種の象徴的な「型」が現れます。因果関係からはつかめないような出来事が
生じてくるのです。それは、霊界の原型のようなものが生じ、それが物質界に、出来事と
なって表れてくるからなのです。オカルト的な結社の目的は、集団でこのような型を理想にふ
さわしい仕方で霊界にまず生じさせようとするのです。

一つの理想が提示されると、その理想に向かってみんなの心をアストラル界に向けて集中します。
そうすると、アストラル界の中でその理想が一つの原型的な力を持ち始めます。そしてそれが今
度はふたたび地上の世界に影響して、歴史を形成する潜在的な力となって現れてくるとい
う考え方なのです。いろんなオカルト的文献を読むと、さまざまな仕方でこのようなことが行
われていることに気がつきます。
ある魔術師の伝記を読むと、その魔術師が自分の部屋にこもって一生懸命一つのことを念
じます。するとその念じた事柄がやがて現実化されて表れてくる、というようなことが述
べられています。

91: :09/11/03 22:03 ID:i2
ユングも悩んだ共時性

レヴェンズクロフトの『運命の格』(サンマイル出版社)を読むと、ヒットラーが作戦計画を練るうちに、そ
の作戦を隅々にまで徹底的に考え、そして部屋に閉じこもって、それが本当に実現するよ
うに意識を集中したことが述べられています。

それも霊主体従から来ている魔術的、もしくは魔術的態度です。それは因果関係からはま
ったく説明できないことなので、ユングのような心理学者は魔術的、オカルト的事実関係を「共
時性」という言い方で一つの自然法則にしようとしています。共時性と言うのは、霊的な
出来事とそれから物質的な出来事とが一つの未知なる関連の元に現れてくるということを
いいます。互いにも共通の内容を持った出来事が特定の時間内に別々に二つ生ずるとき、
その両者間にどうかんがえても因果関係が成立しないにもかかわらず、その関連を偶然以
外のところに求めようとするのです。

ユングの引いた例でいえば、たまたま電車に乗って手元の切符を見ると、223946とい
う番号が並んでいた。そして家に帰って電話をかけようとすると相手の電話番号も223
946であった。それからどこかに買い物に出かけて1万円札を出ると、そこにもまた同
じ223946という番号が並んでいたとします。そういうことはぜんぜん因果的には説
明できません。

そういうことが何度かあると、その原因は物質以外のところ、つまり、目に見えない霊的
なところに求めざるを得ないと考えて、ユングは易経を研究し、易の占いがよくあたること
を体験します。彼の自叙伝には、そんな晩年の研究の過程が詳しく出てきます。それは全
部、全面的な出来事あるいは霊的なエネルギーと現実の出来事、あるいは現実界を動かしてい
るエネルギーとの共通性を明らかにしようとする衝動から発しているのです。
オカルト結社はこの霊主体従を前提としています。最高の位階に立つ指導者が霊的に意図した
ことのために医師を結集してアストラル界に働きかけ、そうすることによって、未来における理
想の実現をはかろうとするのがオカルト結社の本質です。
目的の高低ということからいうと、人類や民族の次元でのこともあるし、あるいは集団の
特定の利益に関わる場合もあります。


92: :09/11/03 22:04 ID:i2
利己的な前提の上に立って活動する場合は、黒魔術的な結社ということになり、人類の歴
史の発展のために働く場合は、白魔術的な結社ということになりますが、その黒魔術と白
魔術の区別は実にあいまいで、様々な思い込みが当然生じますから、そこに危険な結社の
あり方が出てくるわけです。

私欲を捨ててやっているように見えながら、結果として集団の非常にエゴイスティックな目的に使
えるのはよくあることです。人間は誰でも集団に弱いので、ある種の集団の目的のためと
なると一途に進んでしまうという傾向があります。


93: :09/11/03 22:05 ID:i2
入社の二つのイニシエーション

オカルト結社のイニシエーションには、伝統的に二つの形式があります。一つは、現在でもよく行われ
ている古代からの方法で、参入者のエーテル体に直接影響するイニシエーションの形式です。

エーテル体、つまり「気」の流れは電気と違い、単なる物質的なエネルギーではありません。「気」
は変化します(気が変わる)。静かな状態になり(気を鎮める)、本来のあり方にもどり(元
気になる)、新たに対象にかかわり(気が向く)、対象からエネルギーを取り込み(気に入る)、それができないと「気」が揉めます。「気」は重くなったり、遠くなったり、入ったり、入
らなかったり、懸かったり、短かったり、長かったりしますが、それはすべて意識(アストラル
体)との関係においていわれることです。「エーテル体」というと、私たちの常識からは違和感
を感じますが、東洋の英知は昔からその存在を知っており、それを「気」と呼んでいます。
それに対して西洋の神秘学の用語で言う「アストラル体」を「念」と呼んでいます。

このエーテル体について、シュタイナーは『人智学』や『神秘学概論』または『霊学の観点からの子
供の教育』の中で詳しく述べていますが、その中では特に人間の3つの本性、(1)「肉体」、
(2)「エーテル体」、(3)「アストラル体」、(4)「自我」のうち、(1)と(2)、(3)と(4)は
特に強く結びついており、覚醒時にはこれらの全てが結びついている一方、睡眠中は植物
状態となって存在する(1)と(2)の中から3)と(4)が離れて「アストラル界」に戻って
いる、という事実に読者の注意を促しています。(2)と(3)が結びついた状態になると、
夢が現れますが、私たちの今問題にしているイニシエーションとの関係で言えば、物質体とエーテル体
をどのように分離するかが問題になります。物質体とエーテル体の分離――もちろん部分的な
分離ですが――は、トランス(脱魂)状態や狂気をもたらしますが、それらは、十分な準備段
階を通過しさえすれば、見霊体験をも可能にします。しかたがって古来、どのように見霊
を可能にするために、物質体とエーテル体の強い結合を頭の部分で緩め、エーテル体を肉体の拘束
から離れさせることができるか、についての「技法」を開発してきました。古くからその
ために「薬物」を使用したり、苦行したり、滝にうたれたり、「洗礼」(洗礼に際して、昔
は水中に身体を没して脱魂状態を生じさせようとしました)を受けたり、また恐怖やショック
をその手段にしたりしました。

94: :09/11/03 22:07 ID:i2
つまり、オカルト結社的には直接エーテル体に影響するイニシエーションの形式があるのです。その場合、
イニシエーションを受ける人を、仮死状態あるいは無意識状態に陥らせて、いわば催眠術師が催眠
術をかけるような形で、相手の無意識の中に問いかけを行うのですが、これは場合によっ
てはとても危険にな事にります。相手の心の自由を拘束することになるからです。たとえ
ばいわゆる「洗脳」も之に似た手続きを持っています。人間に対して一つのことを何度も
繰り返して教え込むと、そのうちその人はちょうど催眠術にかけられたような形で、無意
識の中にその思想を受け入れてしまいます。つまり、エーテル体に思想の刻印を受け入れるの
です。刻印を受けた人間は、自分の受けた思想をコントロールできなくなり、無意識にその思想
がその人の行動に影響してくるのです。

当人の自由な人格を否定して、ある外的な目的のための道具として利用することになって
しまうので、そういう形のイニシエーションは、どうし次第でいつ黒魔術的な性格を持つようにな
るかわかりません。例えば暗殺集団とか党派的な秘密結社などは全部その方法をとります。
そしてそれぞれの結社員の無意識の特例の理念パターンを植え込み、その理念を共有する
ことによって、動詞的な団結力を作り上げるのです。ですからその一方では、結社員の人
格とその自由を保障できるような結社のあり方が問題になります。

そのあり方というのは、まず参入者に対して、エーテル体にではなく、アストラル体に影響を与える
のです。ヨーロッパにおける代表的な結社がフリーメーソンです、、。それでは具体的にどういう形でアス
トラル体に影響を及ぼすのかということになりますと、それは当然非公開のものとされている
ため、一般にはしられていません。

フリーメーソンでは神殿伝説にのっとって結社のイニシエーションを行っています。モーツァルトの『魔笛』に見
られるように結社に入りたい旨を申し出ると、長期にわたる予備機関を通して、ずっと生
活を観察されます。そしていよいよ入社式になりますと、フリーメーソンのロッジ(集会所)につれ
られていかれます。ロッジの内部はソロモンの神殿を象徴するように整えられています。そこに
は「守護者」と言われる番人がおり、その守護者の手で志望者はまったく光の入らない暗
黒の部屋に連れて行かれます。しばらくそこに一人で置いておかれますが、やがて扉が開
き、番人がやってきて、身につけている一切の金属、例えば万年室や腕時計などは全部取
り上げられます。フリーメーソンでは、自分で作り上げられたものでなければ一切身につけない、
という象徴的な作法があるからです。カインが土地を耕して自分で穀物を作ったように、その
光栄であるフリーメーソン員も苦心して作り上げたものでなければ身に着けないのです。金属でで
きたものはたいてい自分で作ったものではないので、全部取り上げられるのです。


95: :09/11/03 22:09 ID:i2
それから今度はズボンの膝頭の所を破いて、膝をむき出しにさせ、左の膝頭に傷がつけられ
ます。膝頭を出すと言うことは、自分の体をむき出しにするのと同じことを意味していま
す。ですから素っ裸になる代わりに、膝のところを切り開いて、自分の全てを外に向かっ
て開くのです。

次に左のアキレス腱のところに傷をつけます。その行為は、どんなに自分が安定した生活
をしているように思っていても、アキレス腱のような弱点がどこかにあって、いつそこを
他人に突かれるかわからない、と言うことを象徴しています。

こういった作法を済ませてから、メンバーの集まっている次の間に連れて行かれます。そして
まず首に縄をかけられ、はだけられた胸元に抜き身の件を突きつけられるのです。すると
集まっていたメンバーの中の導師に、
「お前はこういうことをされてまでこの会に入りたいと言うのか」と問われ、
「はい」と答えると、志願者は、
「それでは3つのことを誓うことができるか」、とさらに問われます。
「もしお前が好奇心からこの結社に入社したいと思っているのだったら、すぐにこの場か
ら立ち去れ」
「いいえ、私は好奇心から入ろうとしているのではありません」
「もしお前の持っている欠点を認めることを拒むのだったら、すぐにこの場所から立ち去れ」
「いいえ、私は自分の欠点を拒もうとは思いません」
「お前は人間の一切の不平等に対して超然としていられる決心ができていないなら、すぐにこの場から立ち去れ」
「いいえ、私は人間の不幸に対して超然としていられる決心ができています」
首に縄をかけられると言うことで、これからの自分は自分の行為や意志に対して全ての責
任を持つだけでなく、結社全体に繋がる行為に対しても責任を持つことを意味させるので
す。胸元に抜き身の件を突きつけられると言うのは、自分がどんな場合でも、どんな危険
の中に居ても、冷静に事柄に対処できると言うことを象徴的に表しています。


96: :09/11/03 22:10 ID:i2
この誓いの儀式が済みますと、今度は目の前に屏風のようなものが並べ立てられ、その隙
間を抜けるように入っていくと、周囲から頭が割れるような騒音が響いてきます。落ち着
かぬままに通っていくと、突然大声で、「お前は今地獄に落ちるぞ」と言われて、いきなり
背中をドンと押されるのです。よろよろとよろけると、前方が一段と低くなっているので、
思わずしりもちをつきます。するとパターンと音がして扉が閉まり、狭い部屋に閉じ込め
られてしまいます。

そこにも色々な仕掛けがたくさんあります。自分がいったいどこに落ち込んだのだろうと
思っていると、また一人の人物が現れて、腕をまくりあげられて傷をつけ、血を流させま
す。痛い、と思い、自分の流れる血に気がつくと、周りから何か水が流れるような音がし
て、血が流れていることを更に意識させるのです。つまりこの部屋にはロココ風の芝居がかっ
た仕掛けがいっぱいあるのです。

その奇妙な部屋の暗闇の中で、自分が何をされているのかわからない、と言う感じになっ
てきたとき、突然大きなテーブルを叩く槌の音が3回聞こえてきます。先ほどの導師がカ
ン、カン、カンと3つ大きな音を立てて、「これから言い渡すことについて、お前はどんな
ことが会っても口外しないと約束しなければならない」、というのです。そして新電電説に
関わる大事な内容を告げます。それから、「今聞いたことは絶対に口外しないと約束できる
か」と聞きます。「約束いたします」というと、その約束のしるしとして、飲み物が渡され
ます。渡されたとおりにそれを飲むと、甘い味がするのですが、向きを変えて飲むと、苦
い味に変わるのです。そして、「今、お前が飲んだ最初の味は甘かったであろう。お前が学
ぶ教養も、口外せずに自分の霊的な成長のためにひたすら純粋に使えば甘いものであるし、
万一それを人に漏らして、自分はこんな大事なことを知っていると、威張ったならば、た
ちまち苦い味に変わってしまうのだ」、と教えられるのです。それから目隠しをされ、階段
を下りて、別室へ連れて行かれます。


97: :09/11/03 22:11 ID:i2
階段を折りきると、導師は「これからいよいよお前は大事な一歩を踏み出すことになる。
兄弟なる番人よ、あなたはこの男がフリーメーソンに入会するにふさわしい人間と認めるだろう
か」と言うと、番人もしくは神殿の守護者が「私はふさわしいと思う」と答えます。要す
るに試練を通過したことになるのです。そうすると続けて、それでは「あなたは彼が入社
したことによって、何が期待できると思うか」というと、番人は、「私は光を期待する」と
言う言葉とともに、彼は目隠しを取り除かれます。するとその部屋が明るい証明を受けた
部屋であることに気づきます。そして最後に象徴的な問答が導師と交わされます。

「お前は同士が何者か知っているか」

「はい。私の導きの師は黄色い上着を着て、青いズボンをはいています」

それで入社式は終わり、導師から3つの秘密を伝授されます。一つは決して人にもらすこ
とはできない象徴的な図形と、握手の仕方。これは位階によって全部違います。それから3
番目に特別のマントラ。そして最後に、「お前はいくつか」と聞かれ、「私はまだ7歳に達
していません」と答えて終わるのです。

これがシュタイナーが語っている、「ヨハネ・フリーメーソン」の入社式の次第です。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%82%BD%E3%83%B3フリーメーソン

98: :09/11/03 22:12 ID:i2
感情の共有

今のフリーメーソンではこういうことはもはやらない、とシュタイナーは言っていますが、入社式の原形
式がこういう演劇的性格のものであるとすれば、これは前に述べたような、人間を無意識
状態に置いて、そのエーテル体に直接働きかけるイニシェーションとは別に、一種の高揚された感情を
はかろうとする、アストラル体に働きかけるイニシェーションの形式だともいえます。絶えず自分の意識
をはっきりと保ちながら、象徴体験を通して感情を共有し、互いに仲間として認め合うの
です。これがオカルト的な結社の基盤となるものですが、上述の儀式はその一例です。

例えば自由・平等・友愛と言うような、フリーメーソンの大事な理念をオカルト的な意味で未来のため
に生かそうとしますと、それを理念として理解するだけでは何の意味もないのです。それ
だけでは現実的な力を持ちえず、いわば共同で幻想を体験しているに過ぎなくなってしま
います。しかし、アストラル的な空間の中で、大勢の人がその理念に自分の感情のエネルギーを注ぎ
込む場合は別です。その場合、何十人何百人の感情エネルギーを注がれた理念はオカルト的に
未来を用意する霊的なエネルギーとなり、霊主体従の原理にしたがって、地上で実現される力
となるのです。ですからどんな場合にも、オカルト的な結社は、感情的なエネルギーを注ぎ込まれ
た理念を共有することがないと、何の力も持ち得ない事になります。そのために、直接政
治的な働き掛けはせず、むしろ霊的にアストラル界に働きかけようとするのである。そして、前
に述べたように、そのその世界史の中で、たいこの時代から現代まで人類は常にそういう
結社によって歴史を動かしてきました。


99: :09/11/03 22:13 ID:i2
例えばフランス革命当時、思いがけない人たちが、フリーメーソンの結社員として一緒に共通の儀
式を行っていました。モンテスキューやフィヒテのような哲学者、フリードリッヒ大王のような国王、ヘッセン候
カールのような政治家、あるいは一説では9世紀のようなローマ法王でさえもフリーメーソンのメンバー
といわれています。かつてはカトリックの高位聖職者の中にフリーメーソンのメンバーが非常に多く居たの
です。19世紀から20世紀になってくると、アンチ・クルレカリズム(反教権主義)とフリーメーソンとが一
つであるかのようになり、カトリック教会とフリーメーソンとが人水のような関係であると受け止めら
れます。そしてフリーメーソンそのものも一種の退化現象を起こし、特定の利害関係を代表する政
治的な結社になったり、単なる社交団体になったり、営利が目的の偽オカルト教団になったり
します。

しかし、モーツァルトやゲーテやレッシングのような人たちが結社の理念を考えていたころのフリーメーソンは、
全人類的な生活理想を共有しようとしていたのです。そうしたなかで、時代に抗して、フリー
メーソンの中に更に行為の位階の結社を作る必要が感じられてきます。そしてその結社実際に
作ろうとしたのがカリオストロと、クリスティアン・ローゼンクロイツの生まれ変わりと言われるサン・ジェルマン伯
爵なのです。

そしてシュタイナー自身の20世紀20年代にいたるまでの後半の活動を考えるときにも、ヨーロッパ
におけるこうした。オカルト的な伝統の背景をどうしても考える必要が出てくるのです結論的
なことを言うと、シュタイナーは1923年のクリスマス以後、演劇的アストラル的な性格を持ったオカルト
結社のイニシエーションを通して人類に働きかけることをやめようと決心したのです。シュタイナーの晩
年のそうした決心にいたるまでの過程には、非常に深いオカルト結社への時代私的な考察が潜
んでいたと思われます。


100: :09/11/03 22:13 ID:i2
フリーメーソンの本質

けれどもこのことを考える前に、フリーメーソンの高位(ホッホグラーデ)についてここでもう少し詳
しく述べておかねばなりません。前に述べたように、シュタイナーが重大の最後の二年間に出会
った導師が、薔薇十字会、あるいはフリーメーソンの行為の結社員である可能性が強いので、そう
いう方向からのシュタイナーへの影響をある程度つかんでおかないと、その後のシュタイナーの本質が
よく理解できないように思われるからです。

ホッホグラーデの伝説

「ホッホグラーデ」についてはシュタイナー自信が非公開の講演の中で色々述べていますが、その講演
も1975年に出版された前掲書『神殿伝説』に含まれて居ますので紹介しておきます。シュタイ
ナー自身が「ホッホグラーデ」について述べるときの態度には非常に特徴的なものがあります。

「ホッホグラーデ」についての講演は1904年から5年にかけて集中的に行われていたのです
が、その当時、フリーメーソンには12人の最高位の導師が居て、それぞれイギリス、アメリカ、エジプト、
ルーマニア、スペイン、キューバ、イタリアのナポリやパレルモなどに住んでいました。当時まだドイツには、そ
ういう「ホッホグラーデ」の最高位、すなわち96番目の位階の導師は居なかったそうです。

「ホッホグラーデ」の成立のプロセスをたどると、紀元46年に使徒マルコに出会った折る蒸すと
言う人物に発する、とフリーメーソンの伝統は語っているそうです。オルムスの流れを受け継ぎ、パレス
チナに伝統として存在していたエジプト系の秘儀を、12世紀にパレスチナに遠征した十字軍
が伝授されてヨーロッパに伝えたのがその始まりだと言うのです。


101: :09/11/03 22:15 ID:i2
このフリーメーソンの秘儀は「メンフィス=ミスライム」と呼ばれています。このミスライムという名はハムの息子
の名前ですが、同時にエジプトの古名にもなっています。ハムの祖先とされるハムの息子ミスラ
イム(一説には第一王朝の祖メネス王と同一人物)がエジプトを占領したときに、その土地に自
分の名前をつけたからだと言うのです。そして、『英雄伝』で有名なプルタルコスが書いている
イシス、オリシスとテュポンをめぐる神話もこのミスライムから伝えられました。スコットランド出身の騎士
たちが始めてこの秘儀を伝授され、スコットランドに持ち帰ったため、ここから発したフリーメーソンは
スコットランド派と呼ばれ、更にそこから「メンフィス=ミスライム派」という「ホッホグラ^デ」が生じました。
エジプト王ミスライムはアッシリアからエジプトに移り、そこを征服して、太古アトランティスの伝統をまだ保
ち続けていたエジプトの秘儀の伝授を得た、とも言われていますが、その太古依頼の秘儀を
集大成して、この「メンフィス=ミスライム派」として高位の霊的位階にまで昇る事のできる組織を作
ったのは、――シュタイナーによれば――アレッサンドロ・カリオストロ(1743~95年)でした。

カリオストロの名は、シラー、ゲーテ、トルストイの作品にも取り上げられているので、比較的よく知られ
ていますが、一般の評価はかなり否定的です。ヨーロッパを股に駆けて、さまざまな善事、悪
事を働き、したい放題を重ねた、啓蒙思潮期最大のペテン師とされています。種村季弘氏
の『山師カリオストロの大冒険』は、時代の雰囲気とカリオストロの生き方に現れているいかがわしき、
一方で非常に真面目な霊的修行を行いつつ他方では山師的な行為を繰り返したと言う、カリオ
ストロの二面性を興味深く描いています。実際、ゲーテやシラー以来、オカルト的感性を持った作家た
ちはこの不思議な人物に並々ならぬ関心を寄せ続けてきました。彼の形姿には市民道徳と
はまったく重ねられない、もっとも内密で、もっと質の高い存在感が感じ取れるからです。
彼は偉大な魂の持ち主だったと思われます。それにもかかわらず、その後買いや抽象の全
てを含めて山師としての悪評が高かったことについてン、ルドルフシュタイナーは、それが当時、オカル
ト的な生き方がどれほど困難な状況にあったかを示しているに過ぎない、と述べていた。シュ
タイナーによれば、カリオストロはアトランティス人の生まれ変わりであり、今日の科学もはるかに及ばない
アトランティス時代のエーテル体認識、つまり生命力を支配する方法を「記憶」の中に保持していた、
と言うのです。この認識を現代の新しい秘儀として甦らせるために、彼は近代市民社会の
生き方に逆らって、様々な試みを重ねました。この点でシュタイナーは次のように語っています。

カリオストロの名は、シラー、ゲーテ、トルストイの作品にも取り上げられているので、比較的よく知られ
ていますが、一般の評価はかなり否定的です。ヨーロッパを股に駆けて、さまざまな善事、悪
事を働き、したい放題を重ねた、啓蒙思潮期最大のペテン師とされています。種村季弘氏
の『山師カリオストロの大冒険』は、時代の雰囲気とカリオストロの生き方に現れているいかがわしき、
一方で非常に真面目な霊的修行を行いつつ他方では山師的な行為を繰り返したと言う、カリオ
ストロの二面性を興味深く描いています。実際、ゲーテやシラー以来、オカルト的感性を持った作家た
ちはこの不思議な人物に並々ならぬ関心を寄せ続けてきました。彼の形姿には市民道徳と
はまったく重ねられない、もっとも内密で、もっと質の高い存在感が感じ取れるからです。
彼は偉大な魂の持ち主だったと思われます。それにもかかわらず、その後買いや抽象の全
てを含めて山師としての悪評が高かったことについてン、ルドルフシュタイナーは、それが当時、オカル
ト的な生き方がどれほど困難な状況にあったかを示しているに過ぎない、と述べていた。シュ
タイナーによれば、カリオストロはアトランティス人の生まれ変わりであり、今日の科学もはるかに及ばない
アトランティス時代のエーテル体認識、つまり生命力を支配する方法を「記憶」の中に保持していた、
と言うのです。この認識を現代の新しい秘儀として甦らせるために、彼は近代市民社会の
生き方に逆らって、様々な試みを重ねました。この点でシュタイナーは次のように語っています。

人々がカリオストロについて語るのは、一般に、アフリカのホッテントット族が高架鉄道の建設について語る
ようなものだと言えます。一見不道徳に見える彼の外的行動が世界の出来事にどのような
かかわりを持っていたか、人々はまったく洞察されることなく語ったのですから。

                      ――1904年12月16日の講演


102: :09/11/03 22:16 ID:i2

彼の存在はカトリック教会から危険視され、1789年、つまりフランス革命の年にヴァ
チカンの虜囚となり、囚われの身のまま、1795年に惨めな最期を遂げました。

フリーメーソンとの関連で彼の生涯をたどってみると、彼はまずロンドンでアトランティス=古代エジプト
伝来の秘儀をフリーメーソンの中に復活させようと試みましたが、成功しなかったので、ロシア、ポー
ランド、オランダ、デンマークなどを渡り歩いた末に、1784年の秋に、フランスのリヨンで「勝
利する叡智」と名づけたロッジを設立します。これが「ホッホグラーデ」の本来の始まりであると
考えられます。ホッホグラーデは従来のフリーメーソン(ヨハネ・フリーメーソン)の3つの位階、徒弟―職人―師匠
の更に上におかれた工事の霊的進化の諸階梯の事を言うのですが、その必要を説くカリオストロ
の考え方がリヨンではじめて実を結んだのです。カリオストロ以前にも、18世紀の中葉にホッホグ
ラーデの試みはいくつもあったようですが、その内実はカリオストロの場合ほど具体的にではなく、
その位階も第3の「師匠」の位の上に第4の最高位を置くだけのものだったので、従来の
立場からはその必要性が十分に認識できなかったのです。

カリオストロは高位のロッジの設立目的として、(1)いわゆる「賢者の石」の製造、(2)神秘の
五線形の獲得、をあげています。

賢者の石については色々な解説がなされています。炭素の事だとか、コリン・ウィルソンの著書『賢
者の石』でのように、額に埋めると超能力が出てくる特殊な金属のことだとか、あるいは
聖杯のように聖なる恩寵を得ることのできる宝石のことだとか言われています。カリオストロは、
「賢者の石」とは5千歳まで寿命を延ばす術のことだと言っています。

『生命を永らえる方法』と言うカリオストロの著述で、誰も内容を見たことがないと言う伝説が
あります。これはカリオストロがヴァチカンに捕らえられた時、役人に取り上げられ、現在もヴ
ァチカンの奥深くに収蔵されていると言われていますが、本当かどうかわかりません。高
位フリーメーソンの最高の文献であると言うカリオストロの『生命を永らえる方法』は、世に出ることが
なかったのです。


103: :09/11/03 22:18 ID:i2
オカルティズムの観点から、寿命を延ばすことの意味を考えてみると、生死に関する決定的な点
は、死んだ後にも意識が存在するしかないと言う問題があって、もし死んだ後にも意識も
しくは記憶が続いていくのだったら、それは死んだことにならないと言う考え方なのです。
逆に言うと、自分自身の過去を限りなく遡っていくことが何らかの手段によって可能にな
るのであれば、それは無限に寿命を延ばすことと同じ事になります。そのような技術を、
まだ肉体が健全な状態のときに先取りしてしまおうと言うのです。カリオストロの五千歳、また
は五千五百二十七歳と言うのは、いわば象徴的な言い方であって、ある人間がまだ生きて
いる間に、例えば5百年前あるいは5千年前の自分の生活を知ることができたときには、
5百年でも5千年でも人間の寿命を延ばしたこととまったく同じ意味になると考えるのです。

ですから『生命を永らえる方法』を書いたカリオストロは明らかに「輪廻転生」のもんだいをろ
んじているにちがいない、とシュタイナーは考えています。

もう一つ5線星形のほうは人間の五体を客観的に認識する方法です。五体満足という五体
は、人体の5つの部分(筋、脈、肉、骨、皮膚)をさしますが、オカルティズムでは肉体そのも
のが5つの人体に過ぎません。そのほかに生命体(もしくはエーテル体)と言われる部分、アスト
ラル体といわれる部分、メンタル体といわれる部分、それから自我体として存在しています。

5千系を人体の5つのあり方のシンボルと捉えて研究することを、フリーメーソンでは認識の道徳
的再生と言う言い方をしている、とシュタイナーはいっています。

特にカリオストロにとって重要な問題だったのは、エーテル体とアストラル体を如何に意識化するかという
ことで、彼はそのことに関してヨーロッパ各地で弟子に秘儀を伝授しました。

シュタイナーはゲーテ学者だったのですが、ゲーテの有名な『イタリア紀行』に、カリオストロの故郷をたずね
る話が出てきます。シシリーに生まれ悪事のために逐電した一人の男が、ヨーロッパを股にか
けて活躍した大山師と言われるカリオストロなのか。大抵のフリーメーソンの関係の本ではカリオストロは明ら
かにシシリー生まれの詐欺師であると言う言い方をしているのですが、『神殿伝説』の編者
註によれば、最近のカリオストロ研究家、フランソワ・リバドー・デューマやマルク・アヴァンは、文献を調べて
いくと、宗教裁判の記録の中でもカリオストロがシシリーの生まれであったことは最後まで確か
められず、恐らくカリオストロがどういう経歴の持ち主なのかは、いまだにわかっていない、と
述べているそうです。

104: :09/11/03 22:19 ID:i2
ホッホグラーデの宣言書

このカリオストロ以来の「ホッホグラーデ」の伝統は、シュタイナーの時代にはフリーメーソンの「メンフィス=ミスライム派」
として存続していました。木の葉では人間の進化の段階を96の位階にわけ、結社員は全
てこのヒエラルキアの一段一段を上っていくように求められました。ソシテそれを通して
4つの協定を身につけなければなりませんでした。「メンフィス=ミスライム派」の4つの協定という
のは、第一に象徴研究を通して、マクロコスモス(大自然)とミクロコスモス(人間)とのす。関係を体
得することで第2にエジプト=ヘルメス哲学を通して、太古の叡智を新しく解釈することです。
第三はいわゆる神秘主義です。内的アストラル的な体験を深めることによって、賢者の石、つま
り死の克服を可能にしようというのです。第4はカバラ学で、特に数による宇宙秩序の諸原
理を認識しようとします。
このような教程が確立していたにもかかわらず、1904、5年の時点では、フリーメーソンの内
部でこの教程に関しては本当に指導することのできる人物は一人も居ない、とシュタイナーはそ
の当時考えていました。フリーメーソンの真にオカルト的な行を通して、この96の位階の全てをたど
った人物はいない、と言うのです。ですから「メンフィス=ミスライム派」では、「ホッホグラーデ」の教程
以外のどこかで修行を積んだ人を指導者として迎え入れざるを得ませんでした。ルドルフシュタイ
ナーも1906年にはそのような指導者として、ドイツにおける「ホッホグラーデ」の最高位(グラン
ド・マスター)の位階についたのです。けれども当時一般のフリーメーソンは「ホッホグラーデ」を正式の
フリーメーソンとはみなして折らず、シュタイナー自身も相互の扶助を目的とする教養団体となった通常
のフリーメーソン結社に入社する必要を感じていなかったので、彼は自分をフリーメーソン員であるとは
認めていません。彼にとって、時代の要請にこたえるべきフリーメーソンの組織は「ホッホグラーデ」
以外にはありませんでした。例えそれが形骸化してしまっているとしても、「ホッホグラーデ」
はオカルト的内実を盛り込むことができる枠組みとなる形式だけでは少なくとも保っているわ
けです。もし熱せられて溶けた金属があったとしても、それを注ぎ込むための鋳型ができ
ていなかったら、むなしく流れてしまうでしょう。霊的な金属が流し込める形式の存在が
大切なのです。そしてこのことがあの「青銅の海」の中で象徴されていると言えます。で
すからシュタイナーは「ホッホグラーデ」の96の位階制を非常に大切に思っていました。


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