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【頑張れ】苑子を応援するSSスレ β【ゴッチ】
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61: 08/26 18:09
十年後、埼玉のとある河原に浮浪者の女が住んでいた。
毎日近所の小中高生の三冠にからかわれ、石を投げられる毎日だった。
「うわああああああんんん」
情けない奇声を上げながら肥満体を揺らしドスドスと逃げまどう浮浪者。
かなり離れていても酸っぱい臭いが鼻につく汚れきった肌と服の姿、伸び切ったボサボサの髪だった。
「ケンちゃんそっちいったぞ!!パスパスパス!!」
「まかせろ!!シュートッ!!」
若者の飛び蹴りが浮浪者に叩き付けられ、浮浪者は吹っ飛び川に落ちた。手を叩き合う若者達。

少し離れた所にこの辺りには似つかわしく無い高級車が停まっていた。
後部座席から双眼鏡で川でもがく浮浪者を見つめる貴婦人といった然の身なりの良い女性が居た。
「…お姉ちゃん…だからあれだけ皆の言う事を聞いた方がいいって言ったのに…
毎日引き蘢ってゲームして食べて寝てばかりじゃそりゃそうなるわよ…
…まあ…もう私には関係ないけど…」
運転席から運転手が声を掛ける。
「奥さま、そろそろ出た方が…パーティーに間に合わなくなります」
「ええ、そうね。行きましょう」
走り去る車、その女性がそこを再び訪れる事は二度と無かった。
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sage
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