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過去の名小説をコピペするスレ
3/3頁 (23件)
20: 01/10 13:03
「また君か。何の用だ?」
木下と名乗る男は苑子と5年ぐらい前に交際していたことがある。
意見のすれ違いから別れた今でもたまにこうやって電話をかけてくるのだ。
T夫は木下に言った。
「確か君は占いをやっているらしいね。」
木下は恐縮して答えた。
「あ、はい。一応は。まだ見習いですが…」
「うちの苑子を見て欲しいんだ。ここずっと顔色が良くない。部屋でお経を読むように独り言を言い続けている。これではいけないとハローワークに連れて行ったんだが突然わけのわからないセリフと共に暴れまわって職探しどころじゃなかった。」
「つまり、いろいろ大変なんですね。」
つい興奮して早口になってしまったT夫を木下はなだめた。
「聞き入れてくれるかね?」
「分かりました。でも私の力だけでは無理かもしれません。私の師匠を紹介するので今度こちらにきてください。住所と日程は…」木下は白目を向き、ニヤニヤしながら言った。
「やっぱり辞めた。君は胡散臭いから」
それだけ言うとT夫は受話器を下ろした。
終わり
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sage
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