【3スレ目】ファイアーエムブレム〜双竜の剣〜


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【3スレ目】ファイアーエムブレム〜双竜の剣〜

1: 見習い筆騎士('-'*) ldOOTsV6:06/01/06 15:33 ID:E1USl4sQ
前のスレッドが容量オーバーで書き込めなくなったので
新しいスレッドを建てさせていただきました。
1部~2部イリア編序章は、以下のURLよりご覧いただけます。

1スレ目:http://bbs.2ch2.net/test/read.cgi/emblem/1100605267/7-106
2スレ目:http://bbs.2ch2.net/test/read.cgi/emblem/1123296562/l50

あらすじ
ロイ達が倒れ、世界が別世界から乗り込んできたハーフ(人と竜の混血種)に支配され早17.8年、ハーフ以外の種族は絶望の中にあった。
そんな中、ロイの子供セレナとシーナが立ち上がる。
彼女らは生まれ育った西方の仲間や傭兵ナーティ、伯母の子に当るアリスやセレスらと共に、神将器を集めながら進軍することになった。
そして、西方、エトルリアを開放し、一行はイリアで作戦を展開する・・・。


145: 第三十七章:異端者カイザック:06/04/08 20:39 ID:9sML7BIs
一方、ここはエレブのベルン城。
メリアレーゼと、、エレン、ニルス、そしてナーティ。
更に今や唯一の生き残りである、ベルン五大牙の筆頭グレゴリオが参加して、今後について議論を飛ばしていた。
静かな城内に、拳を机に打ち付ける音が響いた。
「何度も言わせるな! 邪神を復活させたところで、平和が訪れるわけが無い!」
「ニルス様、落ち着いてください。 先程も申しましたとおり、ロキの下に皆平等となるのです。」
エレンは一人興奮するニルスを何とか押さえ込もうとするが、彼は止まらなかった。
「黙れ! 何が平等だ。 そんなのは平等とは言わん。 そんな・・・そんな見せ掛けの平和は必要ない!」
ニルスには、既にこの施政の行き着く先が目に見えていた。
暗黒神の下の平等。 それは平等でも、平和ではない。 暗黒神に怯えながら、何の希望も無く生かされるだけ。
それが彼には許せなかった。 何といわれようと、認めるわけにはいかなかった。
「見せ掛けの平和・・・? フッ、今の世も十分見せかけの平和だと思うがな。」
ナーティは腕組みをしながら、顔の前に垂れた髪の間からニルスを睨む。
「だから、このままではいけないと私は前にも言ったはずだ。」
「しかし何も変わってはいない。 結局、何者も差別されない世界など、幻想に過ぎないということだ。」
ナーティは悲観的だった。 そんな彼女にニルスは苛立ちを隠しきれない。
「だからと言って、暗黒邪神に世を任せるなど、狂っているとしか思えん! メリアレーゼ、もう一度言う。 考え直せ!」
ニルスに詰め寄られ、メリアレーゼも視線を逸らす。
ニルスとて、最初から彼女に敵対していたわけではない。
神の舞を踊る一族として、大人になれば竜族の中でも政治にかかわる立場になるはずだったニルスは、よくメリアレーゼとも会っていた。
その頃のメリアレーゼは、自分と同じように、誰もが差別されない、済みよい世界こそが至高の世界であると説くハーフの女帝だった。
それが、あの事件の後、突然考え方が変わってしまった。 もはや誰にも受け入れられる平和など存在しないと。
そうであるならば、どの種族も覇権を握れないように、絶対的な力の下に支配されるしか無いと。
ニルスはその考えには反対だった。 何度も考え直すように説いてきた。
だが、そんな努力もむなしく、彼女の考えは変わらなかった。 そして今も・・・。
「狂ってなどいません。 理想を追いかける事は、素晴らしいことです。
しかし、それが実現不可能なのに、執拗に求める事は、それこそ狂っているとしか思えません。
世界を平和にする為には、種族にかかわらず、同じ王に支配されるしかないのです。」
「だがな!」
「あなたも知っているでしょう。 竜族は、何があっても見て見ぬふり。
それでいて、世界を導くべきは、竜族だと思い込んでいる節がある。 そして人間は、自分以外を認められない狭い心と
自分の野心の為なら形振り構わない、欲に満ちた汚い心の持ち主。
あなただって、人間に利用されて、姉を失ったのではないのですか?」
「ネルガルは・・・確かに・・・。 だが! 姉上は、姉上の意思で人間と生きることを望んだのだ。
それは人間の欲とは関係ない。 それに、姉が慕った人間は、良い人間だった。
種族で縛り、この種族はこうだと決め付けてはいけない!」
「詭弁だな。 その種族の大半がそんなのだから、そう言われるのだ。 火の無いところに煙は立たん。」
「ナーティ! 貴様も何故、そこまでメリアレーゼに従う? 自分の同族を迫害していた彼女を。」
「私は、メリアレーゼ様が世界を救ってくださると信じているからだ。」
ニルスは顔をしかめながら、ナーティを睨みつける。
「本当にそうかな? 貴様は恐れているだけではないのか? 奴らのことで。」
「・・・。」
重い雰囲気の漂う部屋。 会議といっても、通し会議だった。 メリアレーゼの意志が変わる事は無い。
そんな重い均衡を破ったのは、グレゴリオだった。
「メリアレーゼ様、ワシは民が苦しまないのであれば、どんな施政でもかまいませぬ。
じゃが、ロキを召喚してしまえば、必ずや民は不安と恐怖に駆られることでしょう。」
メリアレーゼは、自分の腹心に反対され、少々残念そうにしたが、すぐ言い返した。



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