【3スレ目】ファイアーエムブレム〜双竜の剣〜


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【3スレ目】ファイアーエムブレム〜双竜の剣〜

1: 見習い筆騎士('-'*) ldOOTsV6:06/01/06 15:33 ID:E1USl4sQ
前のスレッドが容量オーバーで書き込めなくなったので
新しいスレッドを建てさせていただきました。
1部~2部イリア編序章は、以下のURLよりご覧いただけます。

1スレ目:http://bbs.2ch2.net/test/read.cgi/emblem/1100605267/7-106
2スレ目:http://bbs.2ch2.net/test/read.cgi/emblem/1123296562/l50

あらすじ
ロイ達が倒れ、世界が別世界から乗り込んできたハーフ(人と竜の混血種)に支配され早17.8年、ハーフ以外の種族は絶望の中にあった。
そんな中、ロイの子供セレナとシーナが立ち上がる。
彼女らは生まれ育った西方の仲間や傭兵ナーティ、伯母の子に当るアリスやセレスらと共に、神将器を集めながら進軍することになった。
そして、西方、エトルリアを開放し、一行はイリアで作戦を展開する・・・。


148: 手強い名無しさん:06/04/08 20:40 ID:9sML7BIs
「・・・仰せのままに。」
シーナとクラウドは、教皇指示の司祭によって、カイの元へ戻された。
シーナはカイに抱きつくように後ろへ隠れた。 もう死ぬかと思った。 今でも生きた心地がしない。
「ところで、この異端宣告したの誰だ?」
カイのその問いに、ガンマーが答えようとした。
「はい、教皇に指・・・」
それを、教皇が遮ってカイに申告した。
「は、ここにいるガンマー司祭が、独断で行いました!」
ガンマーは目を見開いて驚いた。 自分は城に帰った後、教皇と二人の対処に関して協議を行っていた。
そして、国外追放で済まそうとする彼の意見を教皇が砕いて、極刑処分を下したのだ。
しかし、自分より位の上の者の言う事が絶対であった。 逆らう事は、どんな場面でも許されない。
「ガンマー・・・お前が? ・・・もうすこし、半竜人にも慈悲の手を差し伸べてやれ。」
カイには、ガンマーがそんなことをする司祭には思えなかった。 人間の中でもまぁまぁフェアな考えを持った司祭だったからだ。
しかし、今は証拠が無い。 ヘタに騒ぎを起こせば怪しまれる。 これ以上カイも追及しなかった。
未だに納得できないといった表情をするガンマーの肩をポンと叩き、笑顔でその場を立ち去った。
それを、教皇は睨みつけながら見送り、姿が見えなくなると、城の中に姿を消した。
「おのれ! あの目障りな王子さえいなくなれば・・・。 おい、クレリア! いるか!」
教皇の呼び声と共に、後ろから突然女性が現われた。
その碧色の瞳は、どこかで見覚えが・・・ハスタール城で、そしてハスタール領内でカイを狙った、あの狂気の瞳だった。
「おお、アサシンクレリア! 奴らの暗殺は未だ成功しておらぬのか!」
「申し訳ございません。 ですか・・・。」
「なんじゃ?」
顔を近づける教皇に、クレリアは申し訳なさそうに視線を逸らした。
「お言葉ですが、私には、カイザック王子暗殺が、世界を正しい道に導く方法とは思えません。」
教皇は更に顔を近づけ、更に眉間にしわを寄せて耳打ちするかのように、彼女にささやいた。
「お前には金をたんまり渡してあるだろう。 人殺しを仕事にするお前に、正しい道も何もあるまい。」
「そうですが・・・。」
教皇は動揺する彼女を恫喝するかのように、突然大声で話し出した。
「ならば! 渡した金の分働いてもらわなければ困るな!」
何も言えなくなったクレリアに、今度は先程の恫喝が嘘のようなささやきで彼女の弱みをつついた。
大声による威嚇と、ささやきによる慈悲を巧みに彼は使い分けていた。
こういうところは、流石に聖職者というべきか。
「お前は幼い弟妹を抱えて金に困っているそうではないか。 だから、このワシが仕事を与えたのだ。
せっかく救いの手を差し伸べているのだ。 何もそれを拒む必要もあるまい。」
「・・・。」
「さ、行け。 今度こそあのナンパ男を仕留めて来い! わしも温厚な性格だが、そう何度も失敗を許すほど甘くは無いぞ?」
クレリアは、城を追い出されたも同様に城を後にした。
一旦城の近くの木陰に身を移すと、弓の手入れを始めた。 暗殺なんて陰気な仕事、本当はしたくない。
でも、自分に秀でた芸はこれしかない。 故郷では弟妹が腹をすかせて待っている。
「私には・・・これしか道が無いんだよね。」
軽く手入れを終えると、彼女は背の翼を広げ、空へと消えた。
「やっと行ったか。 金は十二分に与えたのに何が不満なのだか。
さて、お前達も行くぞ。 今度こそ、あの半竜共をこの世から消し去ってくれる。」
「お待ちください。 カイ様も寛大な処置をせよと仰っておりました。 これ以上の処罰は必要ないのでは。」
教皇にガンマーが食い下がるが、彼は止まらなかった。
「黙れ! あんな軽い男が最高位など、認めん! お前はワシより下位。 おとなしくわしの命令に従っておればよい!
お前も敬虔なナーガ教信者なら、命令に背くことがナーガ神に背くも同然である事ぐらい、心得ておろう!」
「・・・。」
「分かったらぐずぐずするな! すぐに先程の半竜共の波動を追うのだ!」



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