【3スレ目】ファイアーエムブレム〜双竜の剣〜


FIRE EMBLEM@2ch2掲示板 > 【3スレ目】ファイアーエムブレム〜双竜の剣〜
全部1- 101- 最新50

【3スレ目】ファイアーエムブレム〜双竜の剣〜

1: 見習い筆騎士('-'*) ldOOTsV6:06/01/06 15:33 ID:E1USl4sQ
前のスレッドが容量オーバーで書き込めなくなったので
新しいスレッドを建てさせていただきました。
1部~2部イリア編序章は、以下のURLよりご覧いただけます。

1スレ目:http://bbs.2ch2.net/test/read.cgi/emblem/1100605267/7-106
2スレ目:http://bbs.2ch2.net/test/read.cgi/emblem/1123296562/l50

あらすじ
ロイ達が倒れ、世界が別世界から乗り込んできたハーフ(人と竜の混血種)に支配され早17.8年、ハーフ以外の種族は絶望の中にあった。
そんな中、ロイの子供セレナとシーナが立ち上がる。
彼女らは生まれ育った西方の仲間や傭兵ナーティ、伯母の子に当るアリスやセレスらと共に、神将器を集めながら進軍することになった。
そして、西方、エトルリアを開放し、一行はイリアで作戦を展開する・・・。


151: 手強い名無しさん:06/04/08 20:42 ID:9sML7BIs
「黙れ! 貴様ら異端者に何が分かるものか。」
シーナは怒りを抑えて話そうとした。 しかし、やはり口調に現われてしまう。
自分を迫害していた相手を恨むなと言うのも酷である。
「分からないから聞いているんでしょ? 何故ハーフを差別するの?」
「・・・決まっておろう。 貴様ら半竜人は、掟を破った悪しき竜の末裔。 悪魔の種族だからじゃ。」
教皇はシーナをにらみつけた。 シーナは、彼が自分をハーフと知っていて、怯えにも近い感情を、その目から感じ取る。
何故ここまで・・・。 神の掟を破ったから、という理由だけでは無い気がする。
「人間の世界に関わってはいけないという戒めは、苦しんでいる者を見過ごし、人を愛するなと言うことなのですか?」
後ろからの声に、教皇は目を見開いて驚いた。
その声の主はアリスだった。 彼女も精霊術師と呼ばれてはいるが、元は神の教えを説くプリースト。
先程から教皇の言っている事が疑問でならなかった。 そして、聖典の解釈も。
「なんじゃと・・・?」
「神は、全ての命あるものへ平等に救いの手を、愛を差し伸べてくださる。 我々を導いてくださる存在。
神御自らが、率先して差別を行うように仰せられるはずがありません。
先程言ったように、神御自らが、人を愛する事を否定するのであれば、そんなのは神ではありません! 魔王です!
そして、その魔王の代弁者である貴方こそ悪魔です!」
「・・・。」
教皇も、アリスの気迫に言葉が詰まった。
自分が忘れかけていた、いや思い起こしたくないことを、彼女の言葉によって思い出してしまった。
双子も目を点にした。 姉が、いつも優しくてお淑やかな姉が、こんなに声を荒げるなんて。
「ワシだって・・・最初から半竜人を憎んでいたわけではない・・・。だが・・・。」
「じゃあなんで!」
「・・・だがな! 半竜がのさばる事で、我ら人間の世界が脅かされる危険がある以上、その存在を許しておくわけにはいかんのだ!」
突然教皇が急に後ろへステップした。 アレンは逃さんとばかりに槍を突き出そうとしたが
その途端、アレンは右のわき腹に激痛を覚えた。
「ぐっ・・・!?」
セレナとシーナが、父親が手で庇ったわき腹を見る。 そこにはなんと矢が刺さっていた。
アレンを気遣う双子の前に、誰かが現われた。 はっとして前を見る。
そこには、弓を持った碧色の髪の女性が、自分達と教皇の間に立ち、こちらを睨んで立っていた。
彼女は足元に何かをたたきつける。 すると、その途端、そこから目も開けていられないほどの眩しい光が発せられた。
光が収まると、そこから教皇の姿が消えてきた。 残っていたのは先程の女性だけ。
「何者だ!」
アレンに回復魔法をかけるアリスを庇うように、皆がその女性ににじり寄る。
「死に行くお前達に、名乗る名前は無い! 悪いがお前達には死んでもらう!」
彼女は背に弓を背負うと、腰の両側に下げていた鞘から短剣を抜いた。
あれは・・・短剣・・・いや、キルソードだ!
「皆・・・気をつけろ! 見るところ敵は・・・一撃で敵を仕留める技を持つアサシンだ。
相手に背をとられない様に、細心の注意を払うんだ!」
怪我を治療してもらったアレンは、即座に新たな敵の情報を皆に知らせる。
相手は一撃必殺を狙って、風神のごときスピードで襲ってくる。
アサシンだけが持つ瞬殺の技術。 その前では、どんな強靭な体力も、鉄壁の守備力も意味を成さない。
相手の急所を的確に狙い、息の根を止める。 そのプロの業を回避する事は難しい。
ただ相手に隙を見せないこと以外に方法は無い。
皆警戒して一箇所に固まる。 これでは相手も流石に背面を取れないだろう。
アレンの熟練した経験がはじき出した最良の策だ。 しかし、それ以上に彼は何か妙な感じを受けた。
このアサシン・・・殺意を感じられない・・・とまでは行かないが・・・どこか本気で無いように思える。
長年騎士をしていると、相手が本気か否かは表情ですぐ分かる。 この娘、何か迷いながら剣を振っている。



続きを読む
掲示板に戻る 全部次100 最新50
名前: E-mail(省略可): ID非表示