【3スレ目】ファイアーエムブレム〜双竜の剣〜


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【3スレ目】ファイアーエムブレム〜双竜の剣〜

1: 見習い筆騎士('-'*) ldOOTsV6:06/01/06 15:33 ID:E1USl4sQ
前のスレッドが容量オーバーで書き込めなくなったので
新しいスレッドを建てさせていただきました。
1部~2部イリア編序章は、以下のURLよりご覧いただけます。

1スレ目:http://bbs.2ch2.net/test/read.cgi/emblem/1100605267/7-106
2スレ目:http://bbs.2ch2.net/test/read.cgi/emblem/1123296562/l50

あらすじ
ロイ達が倒れ、世界が別世界から乗り込んできたハーフ(人と竜の混血種)に支配され早17.8年、ハーフ以外の種族は絶望の中にあった。
そんな中、ロイの子供セレナとシーナが立ち上がる。
彼女らは生まれ育った西方の仲間や傭兵ナーティ、伯母の子に当るアリスやセレスらと共に、神将器を集めながら進軍することになった。
そして、西方、エトルリアを開放し、一行はイリアで作戦を展開する・・・。


158: 手強い名無しさん:06/04/08 22:04 ID:9sML7BIs
彼から放たれた極寒の風。 それは体に貼り付き、全てを凍りつかせる破滅魔法の一つだった。
アレン達は言うに及ばず、神竜の二人も例外ではない。 足元から次第に凍り付いていく。 体温を奪って余りある死の風。
「く、なんて魔法だ・・・。」
「ははは・・・私にこの魔法を使わすとはな!」
どんどん体が動かなくなっていく。 意識まで飛びそうだ。
吹雪の向こうで不敵な笑顔を漏らすニルスの顔が、次第にぼやけてくる。
このままではやられてしまう・・・。 セレスはぼやける頭で何とか、考えた。
この氷を何とかしなければ・・・。 彼は、凍りつく口元で何とか魔法を読み上げた。
「メ・・・メティオ!」
「?!」
皆は一瞬読み上げた魔法の名に、耳を疑った。
メティオは遠くの敵を攻撃する為の火炎魔法で、広範囲に爆発が及ぶ破壊魔法だった。
それを・・・何と彼は自分に放ったのだ。 セレスを中心に爆発が起こり、ニルスも吹雪も皆吹き飛ばされた。
燃え上がる爆風で体を覆っていた氷が解けるというより吹っ飛ばされた。
当然衝撃と火炎で皆負傷してしまったが、悪魔の氷から逃れられた。
「く、味な真似を!」
ニルスがもう一度魔法を撃とうと詠唱を始める。
「アリスさん! 僕と二人で魔法障壁を!」
セレスの合図にアリスもマジックシールドを張る。
そこへ、ニルスの放った死の風が再び襲ってきた。 マジックシールドに跳ね返される吹雪。
アリスにマジックシールドを任せると、セレスは障壁の中から、吹雪へ向かって再び魔法を放った。
「魔法なら僕も負けませんよ! ボルガノン!」
火炎の魔法と氷の魔法がぶつかり合い、真っ白な湯気が上がる。
その湯気が視界を遮り、何が起きたのか分からなくなってしまった。 ニルスが湯気の中で相手の様子を見ようとしたその時だった。
突然、左右からセレナとカイが現われて、すれ違いざまに自分を剣で突き刺して行った。
「がっ!?」
二人が空中から交差するように相手を襲ったのだった。
流石の彼も防御手段の無いところに被弾し、膝をついた。
「バ、バカな・・・。 この私が、負けるなど・・・。」
セレナが膝を突くニルスににじり寄り、止めを刺そうとした。
しかし、再び空が暗くなったかと思うと、視界からニルスが消えた。
「今回は私の負けだ。 だが、私は諦めない。 首を洗って待っていろ!」
彼はミレディの飛竜に助けられ、事なきを得ていた。
捨て台詞をはきながら、南の空へ消えていく。 何故自分が必要とされるのか。 セレナは聞きたかったのに。
「へ、それはこちらの台詞だぜ。 なぁ、セレス! お前の魔法はやっぱすげーな!」
クラウドが親友の肩をバンバン叩きながら笑う。
叩かれたほうのセレスは前へよろける。 服を調えると、ツンと向こうを向いた。
「毎日の勉強の成果です。 まったく、僕がいないと何も出来ないんですから!」
「ちぇ、つまんねぇ奴。」
セレナやシーナもセレスに感謝する。 今回は彼がいなかったらどうなっていたことか。
魔法も、その後の戦術も。 やはり皆の知恵袋だった。
「ありがとう、セレス。」
「べ、別に感謝などされる事じゃないですよ。 シーナちゃん達は、な・・・仲間なんですし。」
「さんきゅーセレス!」
「わぁ、抱きつかないでください! 服が汚れる!」
焦ってセレナを引き離そうとするが、セレナは抱きついたままだった。 彼の顔は紅潮している。
カイはこんなやり取りがほほえましくて仕方がなかった。
今まで、自分はこんなに温かい仲間がいなかった。 彼は今がとても幸せだった。
今までの無味乾燥とした人生には、もう二度と戻りたくないと感じていた。
母上・・・私は旅に出て本当によかった。 もし城にいたら、私は本当に生きている意味が無いところでした。



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