【3スレ目】ファイアーエムブレム〜双竜の剣〜


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【3スレ目】ファイアーエムブレム〜双竜の剣〜

1: 見習い筆騎士('-'*) ldOOTsV6:06/01/06 15:33 ID:E1USl4sQ
前のスレッドが容量オーバーで書き込めなくなったので
新しいスレッドを建てさせていただきました。
1部~2部イリア編序章は、以下のURLよりご覧いただけます。

1スレ目:http://bbs.2ch2.net/test/read.cgi/emblem/1100605267/7-106
2スレ目:http://bbs.2ch2.net/test/read.cgi/emblem/1123296562/l50

あらすじ
ロイ達が倒れ、世界が別世界から乗り込んできたハーフ(人と竜の混血種)に支配され早17.8年、ハーフ以外の種族は絶望の中にあった。
そんな中、ロイの子供セレナとシーナが立ち上がる。
彼女らは生まれ育った西方の仲間や傭兵ナーティ、伯母の子に当るアリスやセレスらと共に、神将器を集めながら進軍することになった。
そして、西方、エトルリアを開放し、一行はイリアで作戦を展開する・・・。


162: 手強い名無しさん:06/04/08 22:06 ID:9sML7BIs
セレナはカイが何時もと違った凛々しい顔つきに驚いた。何か彼の周りに、彼とは違うものを感じたような・・・。
なんだかんだ言って、やっぱりカイもしっかりした所あるじゃない。 あっけにとられるセレナの肩に手をやり、カイが歩き出した。
「ほら、行くぞ。 出発の音頭を取った奴が何ボーっとしてやがる。」
「あ、うん・・・。」
外に出たカイはふぅっと深呼吸すると、セレナのほうを向いてニヤニヤと何時もの顔をする。
「どーよ? オレ様の迫真の演技は! あの演技の前では、さすがの長老でも舌を巻くってもんだぜ。」
「・・・あはは・・・。 やっぱり、アンタってヤツは・・・。」
苦笑いするセレナの肩を腕で押しながら、カイはメリアレーゼの館に急いだ。
待ってろよ。 オレ様、もう使命から逃げたりしないぜ。 ナーガの旦那から授かったこの能力も
全ては、使命を果たすためにある。 力を持たないものの為に、力を持ったオレ様達が頑張らねばな。

第四十章:もう一つの扉
一行は、街の奥にある、ひときわ大きい館の前まで辿り着いた。
長い間手入れをされず、薄汚れたそれではあるが、周りのみすぼらしい家々に比べれば十分立派だった。
館に入ってみる。 中には誰もいない。
調度品と思しき重厚な甲冑が埃まみれになりながら、かぶとの隙間に蜘蛛の巣を張り、主の帰りをずっと待っていた。 
かつてもここは、ブレーグランドの女帝メリアレーゼが施政の指揮を振るった場所。
多くのものが仕え、仕事に追われていたであろうその場所が、今は瓦礫や紙くずの転がる、廃墟同然になっていた。
時は無情なものである。
一行は色々な部屋を探索するものの、あまり資料となりそうなものはなかった。
それでも、彼らはメリアレーゼの部屋を探し出した。 玉座が、今も鎮座していたからである。
「ここで・・・あいつは何を考えていたんだろうな・・・。」
暴挙を起こす前は、メリアレーゼも大陸屈指の賢者であった。
そんな賢者が陣頭に立つブレーグランドは、人間から迫害されながらも、なんとか国として成り立っていたと言う。
毎日毎日、人間の迫害に耐えながら、彼女は同族の未来を想い、様々な施政を敷いていたのだろう。
耐え忍んできたのだろう。 セレナは玉座から見える国の様子を眺めながら、彼女の心中を察していた。
「姉ちゃん! そんな埃まみれの椅子に座ったらダメだよ!」
「ん? あ、やば。」
妹の声で我に返ったセレナは急いでお尻を払う。 椅子を見てみると、埃は全く無い。
どうやらお尻に全部吸いつけてしまった様だ。 妹に払ってもらう。
「ふぅ、よかった。 あまり汚れてなかったよ。」
「そっか、よかった。 汚すと姉貴がうるさいんだよね。」
そんな会話をしていると、向こうから何か親父の叫ぶ声がする。
双子が声のほうに言ってみると、親父が何かを見つけたようだった。
「これは・・・多分メリアレーゼの日記だ。」
よく見てみると、それはメリアレーゼが毎日の国の様子を書きとめた日記だった。
その中身は、予想通り、苦悩と期待に満ちた賢者メリアレーゼの気持ちそのものだった。
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・・・今日、『優良種の保存』法がマーキュレイ議会にて可決されてしまった。
我々ハーフを毛嫌いするあの男が教会を牛耳っている以上、当然の結果かもしれない。
こんな法が可決され、カイザック最高師範も当てにならない今、
共存の道は絶たれてしまったのかもしれない。 だが、諦めるわけにはいかない。
私が諦めれば、私を慕ってくれているブレーグランドの民に申し訳が立たない。
もう一度、マーキュレイに行き、教皇と話し合うしか無い。 これ以上、世界の理を歪めてはならない。
どの種族も、神に祝福され、神の下では平等なはず。 神の遺志を歪めて解釈してはならないのに。
一種族の利益の為だけに、神を名乗ってはならないのに。 どうして彼はそれがわからないのだろうか。
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・・・マーキュレイに乗り込むも、『優良種の保存』法に基づいて、私の同士が殺されてしまった。



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