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34:藍梅ひらる 05/02 19:17 [sage]
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ここは、パールピアリ。そこに住む一行は今、テレビのニュース番組を険しい表情で見入っていた。相次ぐ海難事故と題し、実際に起きた様々な事故を語っていた。海で溺れる者、波にさらわれる者、更には 何かに刺されたのか神経毒に冒された者までいた。
るちあ「これって もしかして…」
リナ「ああ、水妖の仕業に間違いないだろう。」 テレビを睨みつけながら言う。
波音「今回は なかなか派手にやってくれるじゃない。」
リナ「私たちを捕まえる いい方法があるんじゃないのか?」
るちあ「ってことは、私たちをおびき出すために こんなことをしてるの?」
波音「私達 マーメイドプリンセスを捕まえる為に、人間に危害を加えるなんて 絶対、許せないよ。」 悔しさを露わにして言う。
るちあ「よ〜し、行ってみよっ。波音、リナ。」 立ち上がる るちあに、ヒッポがすかさず止めに入る。
ヒッポ「るちあさん、敵の罠に のこのこ出かけて行って どうするんですか?」
るちあ「って言ったって、どうしろって言うの?」
その時、テレビを凝視していた にこらが口を挟む。
にこら「事故が起こる直前に聞こえる、ピアノの旋律か…。」 にこらの言葉に、一同はまたテレビを見直す。実際に災難に遭った人のインタビューがされていて、その中での話しだった。
るちあ「ピアノっていえば…ユーリ?復活したのかな。」
波音「そんなわけないよ。だって もし そうだとしてもガイトとは和解してるわけだし、今時 ユーリが私達をおびき出そうとするなんて、有り得ないわよ。」
リナ「ピアノを扱う 別の水妖か、もしくは 本当にユーリが復活しているとしたのなら、誰かが後ろで操っているのかもしれないな。」
るちあ「ユーリを操る…って、一体 何の為に?」
リナ「う…ん。」 リナは突如、黙り込んでしまった。これ以上は、あまり予想でものを言っても想像の域を出ないと思ったからだ。
話しの中にユーリのことが出てきてからというもの 動揺が隠せないでいるヒッポであったが、どうにも我慢できなくなり 突然 皆にこう叫んだ。
ヒッポ「皆さん、今から 私が行って、様子を見てきましょう。」 そして、すたすたと歩いて部屋から出て行こうとする。
リナ「お、おい、待て ヒッポ!」 リナが叫ぶが、ヒッポはそのままドアを開けて出て行ってしまった。
リナ「追うぞ!」 リナは慌てて立ち上がる。るちあと波音がそれに続く。
リナが走りながら言った。
リナ「ユーリが敵にいるとしたら、奴らの狙いは間違いなくヒッポだぞ。」
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