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片思いの夢
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11:圭一新 06/08 21:17 ID:Qk softbank219042081139.bbtec.net
「え?あの、松本さん?」心に描いていた[独占]という言葉が砕け散った。「ん?どうしたの伊藤くん?」どうした?どうしたじゃない。「あの、もしかして、松本さんの席って・・・僕の隣ですか?」顔が赤くなったのが自分でも分かった。「うん!そうだよ!よろしくね伊藤くん!」(お、落ち着け俺!ただ隣に女子が来ただけであり、恥ずかしがる理由はどこにも無い!)そう自分に言い聞かせた。恐らく、今日の授業は席替えで終わりだろ。そんな事を考えている時だった。「伊藤くん?」急に松本さんが話しかけてきた。「な、なに?松本さん?」緊張しているのが自分でも分かった。「いや、ずーっと同じ方を向いてるから」そんな事か。そう思った。「いや、あはははは」その時、チャイヌが鳴った。(おぉ!チャイヌよ!よく我を助けてくれた)圭介はチャイヌに感謝した。<続く
12:圭一新 06/08 22:12 ID:Qk softbank219042081139.bbtec.net
授業が終わると次はお弁当の時間。みんなが大はしゃぎしている。それもそのはず、いつもは五十分授業なのだが、今日は四十分授業といつもより五分短いのだ。そして今日は四時間授業で、弁当を食べれば学校はおしまいだ。「さて!パンでも買いに行くか。横山!お前も買いに行くだろ?」圭介が横山に質問する。「あったぼーよー圭介さんたまりあ!シタッフー!」テンションがいつもより高い。何かあったのだるーか?パンを買いに行っている途中で聞いてみた。「なぁ横山」話しかけると「ん?どうしたちゃんけー」やっぱり普通じゃない!頭がおかしくなってるのだろーか?「お前、いつもとテンションが違うから」そう言うと「そうなんだよー実はさー席替えした時に、隣が桂さんになってさー」桂?あー同じクラスにそんな奴はいたなー。桂は俺と同じ小学校。松本さんと比べると、桂はとても元気なキャラだ。でも、横山って、元気な人、好きだったか?<続く
13:圭一新 06/08 23:15 ID:Qk softbank219042081139.bbtec.net
いったい横山に何が?!思い切って圭介が横山に聞いた「横山・・・お前・・・まさか、桂の事・・・好きなのか?」急の質問におどおどする横山。「んー好きーなのかな?でも、俺が桂さんの事好きだったら圭ちゃんはどうする?」何を言い出すんだコイツは。「別に、どうもしないけど?」正直な気持ちで言った圭介。「ホントー?まぁそうなら良いけどさ!で?ちゃんけーは?」(はぁ?何言ってんだコイツ?)そう思った圭介は、横山に聞いてみた。「どういう意味?」そうすると、横山が「圭ちゃんは、松本が好きなんでしょ?」え?な、何をまた!また顔が赤くなるのが分かった。「ば、馬鹿!変な事言ってんじゃねー!第一、俺らは受験勉強で忙しいのに、恋いなんか!」そこで言葉を止めた。<続く
14:圭一新 06/09 00:22 ID:7M softbank219042081139.bbtec.net
俺は、受験勉強なんかしてないのに・・・こういうときに限って、勉強を出す。「・・・ごめん」意味も無く謝ってしまった。「いやー別に謝らなくても」横山が言った。どうも恋いの話になると俺は変になってしまう。そんな話をしている最中にも、パンの販売機に着いてしまった。「どれ、カレーパンはあるかな?」圭介が販売機の中を確認しているとき「よ!伊藤に横山!」?誰かと思って振り返った。振り返ると、そこに居たのは桂だった。「か、桂さん!」横山が緊張しているのがイヤでも分かる。「なんか用か桂?、用が無いなら話しかけてくんなよ」圭介が言った。「なーに怒ってんの?マジ意味不明!ただあんたらに話しかけただけでしょー!」ムカ、圭介は少しイラっときた。「うるさい!だいたい、桂は小学校の頃からうるさすぎなんだよ!」圭介が少しキツく言った。「そんな言い方は無いでしょー圭介さんたまりあ」横山が桂をかばうかのように言った。「そうそ!横山の言う通り!伊藤!もう少し女子に優しくしなよ!」(優しくはしてる。桂にだって、始めは優しくしてた。でも!俺に急に冷たくしたのはお前の方だろ!それに、横山にもう早速呼び捨てかよ!)圭介はそう思った<続く
15:圭一新 06/09 00:39 ID:7M softbank219042081139.bbtec.net
「はいはい、優しく優しく」圭介は早く桂との話を終わらせたいのか、チャッチャット話を終わらせ、販売機でパンを買い教室へ行こうとした時「なぁ圭介さんたまりあ」横山が話かけて来た。「ん?」圭介が不機嫌そうに答えた。「いや・・・桂さんと一緒に教室に戻っちゃダメか?」横山が聞いて来た。「別に良いけど?じゃ俺は先に行く!」(桂なんかと一緒に居てたまるか!)圭介はそう思いながら、一人教室へ向かっていった。「おい!」おいの後に、横山は何かを言っていたようだったが、圭介には聞こえなかった。(まったく!何を考えてるんだ?桂の事が好きなんて、横山も変わってるな)そう、心でブツブツ思いながら圭介は教室に向かった。<続く
16:圭一新 06/09 00:51 ID:7M softbank219042081139.bbtec.net
あまりにもムカムカしたので、教室まで走って帰る事にした。ダッダッダ!大きい音を立てながら階段を上がって行く。その時だった。ドン!誰かに打つかってしまった。「いてて」圭介はそう言いながら立ちあがって、倒れてる子を起こしてあげた。「ありがとう」その子に礼を言われた。「いやー別に良い・・・え?貴方は?」倒れた時は相手の顔を見ていなかったから分からなかったが、よく相手の顔を見ると「ま、松本さん?!」頭の中が一瞬、まっ白になった。「も〜学校のルール、忘れたの?」学校のルール?「あの、ルールって?」圭介が松本さんに聞いた。「学校の規則!廊下を走ってはいけない!」あーそんなのもあったな・・・そう圭介は思った。<続く
17:圭一新 06/09 01:06 ID:7M softbank219042081139.bbtec.net
「でも、そんな法則、誰も守ってないと思うけど?」圭介が松本さんに言った。「でも、走るなら、もっとゆっくり走るとかしないと危ないよ?」そう言う松本さんも人の事は言えない。この間、昼休みの時、十分に走っていた。そのスピードは、外国の戦闘機、ステル機なみだ。「分かりました。きおつけます」そう圭介が言うと「じぁ私はパンを買いに行くから」え?いつも弁当を持ってきてる松本さんがパンを買いに行く?珍しい事だった。「あ、あの松本さん」圭介が話しかけると、松本さんが「ん?何」と言い返してきた。「あの、よかったら、カレーパン、分けあって食べませんか?」松本さんは、しばらく口を閉じたままだった。「どうして?」松本さんが質問してきた。「いや、ぶつかったし、そのおわびみたいな?」少し照れながら圭介は言った。<続く
18:圭一新 06/09 15:41 ID:7M softbank219042081139.bbtec.net
「ん〜どうしよー」そりゃーためらうよなー。そんなに話した事の無い男子に、一緒に食べない?って言われてるようなもんだもんな。圭介は良い返事は無いと思っていた。だが「いいよ。じゃ分けあって食べよっか!」え?良いのかよ・・・圭介は驚いた。「あ、あの?松本さん?・・・今何と・・・」もう一度確認する圭介。「え?だから、良いよって言ったんだけど」聞き間違い?それとも夢?圭介は自分のほほをたたいた。痛い!やはり夢ではないようだ。「じゃー何処で食べますか?」いくら何でも、教室には他の男子や女子が居る。変な噂を立てられたら、溜まったもんじゃない!「ん〜じゃー屋上で食べない?」屋上?屋上はよくマンガなんかで、不良の溜まり場として有名だ。どうするか・・・そう思っている時、松本さんが、圭介の顔をじっと眺めていた。「な、何?」顔が一気に赤くなる。「君、マンガの読みすぎだよ?」ニコニコしながらそう言った松本さん。「え?マンガの読みすぎって?」圭介が聞くと「伊藤くん、屋上には、不良が居ると思ったんでしょ?よくマンガとかだと、不良の溜まり場って事で有名だもんね〜」図星だった。どうやら松本さんには、俺の考えている事が分かるようだ。<続く
19:圭一新 06/09 18:54 ID:7M softbank219042081139.bbtec.net
「も〜不良なんか居ないよ?まったく伊藤くんは」でも、何で俺が考えている事が分かるんだ?「あの、何で、僕の考えている事が分かるんですか?」圭介が松本さんに聞いた。「だって、顔に出てるんだもん!君は嘘をつけないタイプだね」確かにそうだ。って、早く行かないと桂と横山が帰ってくる!そう思った圭介は松本さんに「松本さん、そろそろ屋上に行きませんか?」下でにでながら聞く圭介の質問に松本さんは「そうだね!じゃ行こっか!」っと言って階段を一緒に上がった。バタン!屋上のドアを開けると、誰も居なかった。「貸し切り?」思った事を思わず言った圭介。「あはは!貸し切りな訳ないでしょ?」松本さんが笑いながら言った。「ほら!早くパンを分けあって食べよ?」松本さんの言葉にびっくりした圭介。はせはせとパンの袋を開ける。「じゃ、どんな感じに分けますか?」圭介が聞くと松本さんが「普通に一回ちぎれば良いんじゃない?」と言った。余りにも普通の分け方だ。「分かった、じゃちぎるよ?」バサ!パンが半分にちぎれた。<続く
20:圭一新 06/09 20:16 ID:7M softbank219042081139.bbtec.net
だがやはり、大きい方と小さい方で分けられてしまう。「あ・・・あは・・松本さんは、どっち食べます?」圭介が松本さんに質問した。「え?えーっと、どうしよーじゃ大きい方を君にあげるよ」松本さんは遠慮がちな人なので、すぐに大小を聞かれると、小と言ってしまうらしい。「遠慮しないでください。大きい方を松本さんに・・」そう言うと「だ、だめだよ!君のパンなんだから!」でも圭介は、大きい方をあげたくてしかたない。そう思った時!「ま、松本さん?!な、何を?!」松本さんの手が、圭介の口元に近ずいて来る。「良いからじっとして!」ドキドキする圭介。だがきずくと、松本さんの手の中には、パンが入っていた。パク!そのパンが圭介の中に入る。「どう?美味しい?」照れすぎて味も分からない。その時圭介は思った。(日本で最初の総理大臣は伊藤博文)とくだらない事を考え緊張を和らげようとした。<続く
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