D.C.ダ・カーポサイドストーリー小説スレ


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D.C.ダ・カーポサイドストーリー小説スレ

1: 名無しさん@お腹いっぱい。:04/04/22 23:32 ID:PBZt1eKQ
ルールは特になし。
ダ・カーポのキャラが出てればどんな話でもOK。
できるだけ長文にしないように。

98: 96 :05/05/03 17:33 ID:qvz291iI
「謝って、どうするんですか?」
美咲はキッと純一を睨みつけた。
「さっきも言ったけど、俺、頼子さんの気持ちに全然気づかなかったんだ。気づいていれば。。」
そこまで言いかけた時、美咲は急に口を開いた。
「純一さん、『覆水、盆にかえらず』という中国の諺をご存知ですか?」
「えっ、俺、博学じゃないから。。。」
「この諺の意味は、『過去に起こったことは、決して元の状態には戻せない』という意味です。純一さんは。。」
その時だった、遠くから走ってくる女の子が見えた。その女の子は最初は砂粒ほどにしか見えなかったが、どんどん近づいてきて大きく見えた。女の子は二人に近づくと、体を前に折り曲げると両膝に両手をついて、息もたえだに口を開いた。
「にいさん、やっと見つけたよ。もう、こんなバカなことはやめて。頼子さんはね。自分からいなくなっ。。」
その女の子は息を切らしながら話していた。そして、何気なく顔を上げると美咲に気づいた。
「こんにちは」
美咲は女の子に微笑んだ。
「頼子さん? でも頼子さんじゃない。でも、頼子さんにうりふたつ」
「朝倉音夢さんでしたっけ。よく存じてます 純一さんの義理の妹でしょ」
「音夢、この人はね。この屋敷に住んでいるお嬢さんで鷺澤美咲さんだ」
「えっ!? 頼子さんと同じ名字。。。」
音夢はそう言うと絶句した。やはり頼子の秘密にうすうす気づいていたんだろう。ま、猫耳が生えた少女なんて普通は絶対に有り得ないが。。
三人の間に静かに少し時が流れた。そよ風が葉を揺らす音で三人は我に返った。
「あの美咲さん。一つ聞きたいんですけど、頼子さんと美咲さんはどういう関係なんですか?」
「あっ、バカ! やめろ、音夢。そんな質問をするんじゃない!」
純一が止めるのも聞かずに音夢が美咲に尋ねてしまった。純一はうすうす頼子の秘密に気づいていたので、あえて美咲に質問しようとはしなかったが、自分の想いに反して音夢が尋ねてしまった。
「二人とも、こんな場所ではなんですので、私の屋敷に入ってください」
そういうと美咲は音夢と純一を自分の屋敷に招き入れた。

つづく  一応、構想は練っていますが、反響がなければ続きは書きません。


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